跋扈妖怪伝 牙吉(2004)
- ラーチャえだまめ
- 2020年6月24日
- 読了時間: 5分

【原題】跋扈妖怪伝 牙吉
【監督】原口智生
【出演】原田 龍二 安藤希 清水健太郎ほか
【あらすじ】
人間による“妖怪狩り”が盛んだった安政2年(1855年)。浪人の人狼・牙吉(原田龍二)はある宿場町で鬼蔵親分(清水健太郎)と出会い、その腕を見込まれる。実は鬼蔵一家は住処を奪われた妖怪達で……。(Yahoo!映画より)
【感想(ネタバレなし)】

『大江戸喰種-オーエドグール-』
どーもどーも先日携帯会社を変えようとして電話で変更手続きをする予定がオペレーターに丸め込まれて3回挫折しましたラーチャえだまめです。早速ですが今日はコチラの作品を拝見させて頂きました【跋扈妖怪伝 牙吉】!!
「ばっこようかいでんきばきち」という厨ニ病全開のコチラの映画、私が当時小学生くらいでしょうか親父の部屋で見つけたエロ雑誌の広告に載っていたのを偶然目にしてからもう何十年ぶりという……未だにあれはなんだったんだろうな〜、とモヤモヤが残っていた所プライムビデオで見つけた時は思わずガッツポーズっすよはい
ネットフリックスとHuluにはずっと入っているのですが、アマプラの方が映画の数では圧倒的に軍配が上がりますねこりゃぁ……いや〜でもあと1週間ほどでお試し期間が終わる(金払ってまで観るとは一言も言ってない)から早く見なくてh……て室井さーん

暗くて何も見えましぇええええええん!!!!
まずアマプラで配信されているバージョンの前提条件として「画面が暗すぎて何も見えない」ってさ!?いやーこれには参りました、だってマジでなんも見えないんだもの。夜のシーンとか墨かよってくらい真っ黒じゃないですか、そりゃ江戸時代はロウソクの火だけで今よりもずっと暗かったのは江戸東京博物館で学びましたけども何もそこをリアルに再現しなくてもいいのではー?(プロジェクターの明るさマッドMAXにしてギリギリ判別できるレベル)YouTubeで違法に垂れ流されてる方が画質がいいなんて口が避けても言えないこれは多分DVDとかほかの媒体で観たらまた違うと思いますけどねー。いやだからこそですよ?中古をネットや店で探すより容易に手が届く配信というカタチで損しているのが非常に勿体ない!?日本のお家芸である「時代劇」×「妖怪」×「特撮」のトリプルアクセルを実は決めていた!?という見逃すにはあまりに勿体ない“怪作”なのかもしれないんだからー!?

時は江戸幕府第13代征夷大将軍徳川家定の治める安政2年……とは言っても「妖怪」と「人間」が同じ地上界にてあい交えていたパラレルワールドが舞台。妖怪の存在は高度経済に「邪魔」だと人間に判断され「妖怪狩り」が行われていた!!そこへやって参りました見るからに座頭市っぽいスタイルで最近のGoogleのプロフィール画像が謝罪会見のものと半裸のものしかないのが悲しすぎる

どうも座敷わらしです
不r……座敷わらし芸人の異名を誇るスケさんだからカクさんだか原田龍二さんじゃあないですか!!ワックスつけたまま寝て次の日起きたら大体こんな感じになる髪型の癖が強い「牙吉」の名を持つオオカミ人間……一体どこで修行したのか刀さばきは我流にしてヤケに鋭くこれには特撮監督の樋口監督の首も刃で豪快にグサリされちゃうワケでありまして、いやいやなかなかカッコいいアクションを披露しております。
その彼がなんの因果か流れ着いた宿場町を仕切る巻き舌の、、、、鬼蔵一家の鬼蔵という男から役人と交渉して今よりずっといい“安静”の地を得る計画の、その手助けをしてほしいとそんな頼み事をされてしまうんですねー。

と言うのも実はその宿場町に住む住人達は皆はるばる人間の暴徒から逃れてきた妖怪で、宿場町は妖怪たちの最後の砦、避難所だったわけなのです。鬼蔵は宿場で夜な夜な行われる賭場で牙吉が見せた並々ならぬ強運に目をつけ、彼こそが「救世主」だと勝手に信じ込んじゃった、、、、、えこれ仮想現実か何かですか?
妖怪たちは皆「食糧」の為に人を殺さなければなりません。そう全ては生きるために。しかし妖怪にだって“善”の心は宿っているワケで宿場町で夜な夜な行われる闇賭場で“悪人だけ”を呼び寄せて食っていたんですね。そこへ役人公認の「妖怪狩り」集団が登場

鉄砲伝来以来の衝撃
これまさしくCCD、即ち人間と妖怪による全面戦争「大江戸グール」の幕開けなんでございましていやーこれは私は全面的に「妖怪」側に立ちざるを得ないといいますか、ただ必死生きようとする見た目は怖いが優しいハートを持った妖怪たちを無残に惨殺していく人間の外道さたるやいなや……これが結構見ていてドイヒー過ぎるといいますか、惨たらしいシーンが多くてつい「ニ・ン・ゲ・ン!!ニ・ク・イ!!」と人ならざる者になってしまうというか、まあそれこそが本作の根っこなんだろうけども
そんな人間たちの血も涙もない非常な振る舞いについに怒り爆発した牙吉が「スーパーオオカミ人」に変身した姿がコチラ

これで泣き声がレッドキングなんだぜ?泣かせるじゃねえか
もう特撮が凄い。日本がCGに全面突入しハリウッドの真似事に走り出したまさにその影で世界に誇る「特撮」だけで勝負した圧巻の技術。いやーB級だからって完全に舐めてました。

メロスも躊躇する勢いの「着ぐるみ」しながら全速力で走る。しかも爆風の中をですよ?もはや火薬が手加減してるんだかスーツアクターが凄過ぎるんだか、、、、スーツアクターが凄すぎるんですね。これには驚かされましたねー最近やったキムタクのなんちゃって時代劇よりも遥かに高度な技術だと思うのですが
そしてサントラはこれまで数々のアニメ、ゲーム、映画のサントラを手掛ける川井憲次さんですよもう、この人のBGMってだけで付加価値が凄いんだから。最後に「第一部 完」の文字が出てきて「そうは言っても第二部はその後の興行成績が振るわず…」なんて悲しき現実を心配したのですが、その後ちゃんとパート2が作られたようで何より……まぁもういいかな
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