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血みどろの入江(1970)


【原題】BAY OF BLOOD

【監督】マリオ・バーヴァ

【出演】クロディーヌ・オージェ ルイズ・ビスティッリ ラウラ・ベッティほか

【あらすじ】

海辺の屋敷に住む婦人が夫に殺され、その直後、夫も何者かに殺された。数日後、その屋敷に婦人の土地の開発を計画する建築家や相続人がやって来るが、いずれもどこか怪しげな人たちばかり。近所に住む昆虫研究家と女占い師の夫婦と、森に住む婦人の私生児も何かを隠している様子。そんな中、空き家だと思って屋敷にもぐり込んだ若者たちが惨殺され、それを皮切りに屋敷に絡む人物が一人、また一人と殺されてゆく……。(Yahoo!映画より)



 
【感想】

『“リア充串刺ししろ”の原点だった件』

 






どーもどーもセリアで1時間潰せる者です!早速ではございますが本日はコチラの映画を拝見させて頂きました



【血みどろの入江】!!!……Oh〜Yeah〜Oh入江〜……ではありません突然ですが皆さん「マリオ・バーヴァ」という監督をご存知でしょうか??「ホラー映画の父」として今なお世界のフィルムメイカーに多大なる影響を与えているホラー映画の基礎を築いたとされるイタリアの巨匠、それがマリオ・バーヴァ!!!……はい私も名前くらいしか知らなかったわけなんでございますが



映画の神さまとして数々の伝説を残してきた……たとえばマリオ・バーヴァと聞くと「ジャーロ映画」を思い浮かべる方もおるやもしれません……そもそもそのよく映画解説とかで聞く“ジャーロ”ってなんだよ!!という方もいるかもしれませんね。“ジャッロ”または“ジャーロ”(日本ではコチラの方がよく呼ばれているかも?)とは“ミステリー”や“クライムサスペンス”といったような「映画のジャンル」を指すコトバでそうで、流血シーンに独特なカメラワークと劇的な音楽を織り交ぜた作風などをそう呼ぶらしいのですが実はそれほど明確な定義があるわけでもないんですよね。



元々はイタリア小説の中で使われたコトバだったのがその小説が映画化された際に映画にも使われるようになった、そしていつしかイタリア映画全体のジャンルの一つとして定着していった……その中でもマリオ・バーヴァがその“ジャーロ”というジャンルをより確立した立役者の一人として有名らしいのです。いやー知らなかったなぁー



マリオ・バーヴァ監督がいかに偉大な監督か……これだけでも腰抜けレベルの話ですが今作【血みどろの入江】は「スプラッターホラーの元祖」でもあるらしいんですよね。つまり今我々がどぎついゴアゴアスプラッターを拝めるのも??全ては“今作の存在”がなければ実現していなかったかもしれない??これはホラー映画マニアとしては未見なのが大変恐縮であります、否人によっては「いやいやスプラッターホラーの元祖って言えば…」ともう一つの某大人気シリーズを連想される方もいるかもしれません、今作はそんな

























「13日の金曜日」の“元ネタ”映画









としても有名なのです!!いやー元ネタって言われてもその1作目のジェイソンも観たことないから比較しようがねぇって話ではあるのですが元ネタというより「13日〜」シリーズの生みの親ショーン・S・カニンガム監督が「13日〜」で本作の“丸パ◯リ”をしているという確信犯的犯行をしていると言うのです…



と言うのもですね、本作がアメリカで公開された時に配給会社がショーン・S・カニンガム監督の「鮮血の美学」に勝手にあやかって「鮮血の美学2」と全く関係のないタイトルに変えて本作をあたかもシリーズの如く公開しちゃったもんだからカニンガム監督がそれにブチギレて本作の“殺人シーン”などを丸パクリして新作映画で仕返ししてやろう、そんなワケで誕生したのがあの「13日の金曜日」だった……結果アチラの方がハリウッドでバカ売れして現在に至るという、なんとまぁあの名作のウラにはそんな子どもの喧嘩のようなしょーもねえ理由があったんですねぇ〜。



ちなみに元ネタだからと言って今作にはホッケーマスクの殺人鬼のような化物などは一切登場しません(大きなナタを振り回すだけです)全くオカルトでもなんでもないただのサスペンス映画です。



前置きが長くなりましたそんな名作中の名作を世に生み出したバーヴァ監督作品、今回初バーヴァさせて頂きました、ただ今「世界一片桐はいりに会える場所」としても有名なキネカ大森で開催中「夏のホラー秘宝まつり2020」にてバーヴァ監督作4作品が期間限定上映されていると知りこれはもう観に行くしかない、という訳で今回拝見させて頂いたのですが……



カメラマン出身ということで冒頭から蚊が池ポチャするまでをカメラに収めようとするその根性(そして蚊は一度も映らない)やけに入江のパンが多い早速バーヴァ監督の真骨頂炸裂なのか?嵐の夜、車椅子の白髪が綺麗なバーバが窓際でたそがれている謎の光景。バーバにバーヴァ監督の下した運命とは!?



























バーヴァがバーバにロープで上手にバーバした









スミマセン只今2缶目に突入しましたワケもわからず入江にやってきたナウい若者たち。めちゃくちゃ3Pしたい男の彼女は一人取り残されて真っ裸で入江で泳ぎ始めわ人の豪邸に勝手に侵入して「ベッドがあるなら使えばいいじゃない」のジャイアニズム精神に則りハスハスおっぱじめる始末……そんな奴らには「天誅」をお見舞いしてやる!!とギラつかせたナタで顔面を一振りザックリ!!&ベッドもろとも後ろからヤリ中のカップルを槍でエイヤアアアアアアア!!!!これも「バカップルの殺される率は異常」ホラー映画あるあるの元祖なのか!?



この残虐非道の限りを尽くす犯人とは??これが「どんでん返し」に次ぐどんでん返しのオンパレードと言いますかどんどん犯人像が「塗り替えられていく」まるで座布団を重ね続けるかのような追い討ちからの追い討ち。ほぉーこれが誰が犯人かわからない「ジャーロ」映画の醍醐味というやつなのか??




と思ったら重なり過ぎてだんだんわけわかんなくなってきたし……そしてまさかの





















血みどろの遺産相続の話








だったとは……。う〜んこれはつかぬ所お伺いしますがアガサ・クリスティの小説のような、そんなテイストの話ですね。いやきちんと内容をよく見て把握していればわかるのですが、幸か不幸かホラー映画に似つかわしくない心地よいクラシック音楽にうっとり………してしまい己の中で昼過ぎのロードショーにはあまりにも酷な「睡魔との戦い」の火蓋が切って落とされてしまい後半からはなんとなくぼぉーとしながら見てしまいました……



全くグダっているわけではないけれど最近の映画を見慣れている人にはテンポの悪さや分かり難さ、古めかしさなどで退屈に感じてしまうかもしれません。作品自体は「その時歴史が動いた」レベルの非常に価値のある作品であることは言うまでもありません。今見ても「色あせない」ものがあるわけ……ではなく「古典的」良さというか、後に生み出される数多の名作のお手本である本作を「学ぼう」という姿勢で挑めば最後までちゃんと楽しみことができる、今見るとそんな映画だと思います。個人的にラストのオチがなんともブラックジョーク的で突然ケツを思いっきり蹴られたような予測不能さがなかなか面白かったですねー。まぁ無理はありますが







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