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死霊館 悪魔のせいなら、無罪。(2021)


【原題】The Conjuring: The Devil Made Me Do It

監督】マイケル・チャベス

【出演】ヴェラ・ファーミガ パトリック・ウィルソン スターリング・ジェリンスほか

【あらすじ】

1981年、アーニー・ジョンソン(ルアイリ・オコナー)は家主を惨殺し、裁判で無罪を主張する。その理由は、悪魔にとりつかれていたからというものだった。アーニーを凶行に走らせたという悪魔の存在を証明するため、心霊研究家のエド、ロレイン・ウォーレン夫妻(パトリック・ウィルソン、ヴェラ・ファーミガ)が調査を開始。警察の協力を得て調査を進めていくうち、夫妻はすさまじく邪悪な“何か”に追い詰められていく。(Yahoo!映画より)


 
【感想(ネタバレなし)】

『「燃やしたほうがいい」←お前が言うなよ』

 





どーもどーも「アクアマン」公開時のTVCMで「“スカイミッション”の監督最新作」と宣伝されていましたが十中八九「ソウ」か「死霊館シリーズの〜」と宣伝しないと違和感しかありませんでしたラーチャえだまめです。と言うことで今日はコチラの映画を拝見させて頂きました



【死霊館 悪魔のせいなら、無罪。】……!!!出ました日本の下ヨシ子、いや世界で最も有名な霊能研究科(?)のとある夫妻の出しゃばり冒険活劇……ここで身の毛がよだつお話してもいいですか?グーグルで“しりょうかん”と変換すると2番目に出てく……うわあああああああああああ!!!!くらいには知名度のあるご存知「死霊館」シリーズの最新作。いやーこのシリーズはですね、穴から屁がベル、あいや「アナベル」とかスピンオフ作品は過去映画館で見たことあるのですが、本家大本のシリーズは実はレンタルでしか見たことがなくてですねー、最近じゃあ悪魔のシスターとかアナベルとか“悪魔スター”誕生の登竜門的な?シリーズももう随分出ているのかと思ったら意外にもまだ本家は3作目、だったんですね。



「死霊館パート3」である本作は、そんなシリーズの生みの親ジェームズ・ワンさんは現在ウミンチュと海底で新作を撮影中……ということで?正直これってユニバースにする必要ある?と疑惑の多かったシリーズ6作目「ラ・ヨローナ」でメガホンをとったマイケル・チャベス監督にバトンタッチ。そして主演は悪霊のみならずこの世のありとあらゆる生命体を肯定あまり世界に怪獣を解き放った確信犯ヴェラ・ファーミガ扮するロレインと竜宮城の支配者パトリック・ウィルソン扮するエドの“ウォーレン夫妻”というまたしても間違いない布陣。そして今作も


















“実話”に嘘偽りナシ?







という____果たして本当に「悪魔のせいなら無罪」になりえるのか!?1981年全米のお茶の間を騒がせたある事件をベースに、地獄の門ならぬ新たな“新境地”を開いたかもしれない??一体どんな仕上がりになっているのでしょうか。







 





今作は81年に“実際”に起こった事件“アーニー・ジョンソン事件”という事件を元にしているんだそうで?アーニー・ジョンソンという青年が酔っ払った家主と口論になりナイフで滅多刺しにして殺人容疑でタイーホされるのですが、裁判所でアーニーは「悪魔が私にやらせた」と公言した史上稀にない裁判所で“悪魔”の存在を主張するという、とんでもねえ事件に発展……いや、これだけ聞くとどうでしょう皆さん、私には正直精神障害か何かと偽るような、アーニー被告が罪を軽くしようと企んでいたようにしか思えないのですが……



しかしそれを裏付けるように?当時まだアーニーの恋人で後の妻であるデビー・ジョンソンもアーニーの“悪魔に取り憑かれた”主張を指示し、さらには事件を聞きつけたウォーレン夫妻も?一括して悪魔の仕業だと騒ぎ立てたそうな……さらにウォーレン夫妻によると、アーニーに取り憑いた悪魔はデビーの弟で当時11歳のデヴィッドに元々取り憑いていたもので、悪魔祓いが行われた際そこに居合わせたアーニーに乗り移ったというのです。。。。。嘘か真かにわかに信じがたいこのお話。法廷で悪魔騒ぎと言うと個人的に神父が殺人容疑に問われたコチラも実話(らしい)「エミリー・ローズ」なんかを思い出しましたが、ちなみに本作ではアーニーを「安全なるシロ」として描いております。



これまで悪魔との闘いを“フィクション”と“実話”、その両方を織り交ぜ「現実の延長線上にあるフィクション映画」という最恐の世界観を構築してきた「死霊館」シリーズ。しかし今回は実際にあった殺人、法廷沙汰になった話ですからねー。被害者の遺族も当然いるわけで、その上でアーニーのせいではありません!殺人は悪魔のせいです!!とはっきりと主張するのは、ある意味シリーズイチの“チャレンジャー”企画、大きく出たな、という印象。と当時に「エンタメはどこまで許されるのか」という意味でも挑戦(いや挑発か?)している、そんなイメージを持ちましたねぇー。



ただ個人的に本作の「エンタメ」部分、ホラー描写ですがシリーズの中では?一番落ち着いてるなーと思いましたね。正直あんまりおっかなびっくりするようなシーン?…いや、あるにはあったんだけれども、その全てが“許容範囲”というか真新しいものではなくって既製品のソレのような演出で、最恐ホラーの新作だからと言ってそこを期待すると少々ガッカリしてしまうかもしれません。3作目の本作はそれよりも?シリーズイチ“サスペンス”色が強い作品に進化しているといいますか詳しい話は避けますが


















結局恐ろしいのは悪魔より人間







これが言いたかったんじゃないのかな、と。ワンさんがコメンタリーでフィンチャーの「セブン」のような作品にした、と言っているんですけども、まさに本作ではこれってもしかしたらシリーズ初登場かもしれない「悪魔崇拝者」が登場するんですよね。つまり悪魔に味方するあるいは悪魔と同調しようとする生身の人間の怖さ、劇中「悪魔が人を襲う動機」を問うシーンがあるのですが「悪魔には人を襲う動機などない」という返答が。しかしそれは悪魔だけではなく人間でもそうなんじゃね?そういうヤツはいると、たとえばシリアルキラーが無差別殺人するアレですよ。このシリーズ3作目を見ると、そんな「本当に恐ろしいのは悪魔より人間」という一つの解釈が出来るかも?



最後は必ずハッピーエンド〜からのエンドロールでモデルとなった人物の実際の写真とか“実際の音声テープ”を流してせっかく温まった空気をぶち壊す恐怖演出は相変わらず流石ですね。でも本当に恐ろしいのはですね、ウォーレン夫妻がとある神父のもとに訪れた時にその牧師の地下にはおびただしい数の悪魔崇拝者が使った代物が無造作に保管してあって、それを見たロレインが「全部燃やしたほうが良い」って言うセリフですかね。いやいやアナベルを看板人形にして博物館経営してるアンタが言うなよ。ちなみに本作はR15指定の作品なんですけどね、いやそんなシーンあったかな〜?レイティングの基準がイマイチよくわからなかったのですが

















寝室にウォーターベッドがダメだったんか?







 
【感想(ネタバレ)】














悪魔のせいでも“無罪”にならないんですねぇ〜








まぁネタバレというか、これは日本が勝手につけた邦題なので……て感じではあるんですけども。全米では有名なのか知りませんが、オチを既に知っているという人も多いのかもしれません。日本ではそれがないから見ていて「え、本当に悪魔が立証されて無罪になるの?」なんて思いながら見ておりましたがそんなことは、まぁないわけでありまして



でもやっぱり悪魔崇拝者の女の動機が気になりますよね〜。だってあんなのただの引きこもりのあばさ……なぜあの一家に悪魔を向かわせたのか?ほかにも余罪があるのは明白ですが、そもそも牧師で心霊研究の第一人者的な父親の影響でオカルトに興味を持った___まではわかるのですが、興味本位で悪魔を召喚→なんとか儀式を成功させるためにそのへんで見つけた人をターゲットにした?それがたまたまあの一家とアーニーだった??そのへんの明確な描写がない=あの女がどうも“人間らしくない”というか、それがまた怖いんですよね。悪魔はあくまで(狙ってないよ!)獰猛な猛獣に過ぎない、それを操っていたのが人間で、ソイツはある意味悪魔より悪魔的な性格のヤツだった、というオチが、この映画の一番の怖い部分だったのかな、と思いました。



80年代に突入しても相変わらずアツアツすぎるウォーレン夫妻。「愛が女の強さ」とロレインが最後に言うセリフの通り、今作も2人の「そこに、愛はあるんか」が試される結果に。けどもう流石にイチャイチャしすぎでは?けどラストの「いっけねぇ!クスリ持ってくるの忘れた!」と青ざめた表情を浮かべるエドにロレインがネックレスから錠剤を一つ出して……のくだり?きっとエドが一回やらかしてるのを見てこんなこともあろうかと用意していたんですよね。何その夫婦の何も言わなくて通じ合ってますよアピール!?こんな夫婦が理想すぎだろぉー!!!



あれそういえば夫妻の長女っていたっけ?OPでタクシーから降りて家の前にたたずむ牧師のカット、あれ「エクソシスト」のオマージュだよね?往年のホラー映画に敬意を評してなのか悪魔の登場シーンなどはCGではなく「実写」なアナログにこだわる手法がウリの一つでもある本作、今回も巨漢の死体とか巨漢の死体とか……あれそんなもんだっけ?




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