【原題】The Pope's Exorcist
【監督】ジュリアス・エイヴァリー
【出演】ラッセル・クロウ ダニエル・ゾバット アレックス・エッソーほか
【あらすじ】
1987年7月、サン・セバスチャン修道院。アモルト神父はローマ教皇から、ある少年の悪魔祓いを依頼される。少年の様子を見て悪魔の仕業だと確信したアモルトは、若き相棒トマース神父とともに本格的な調査を開始。やがて彼らは、中世ヨーロッパでカトリック教会が異端者の摘発と処罰のために行っていた宗教裁判の記録と、修道院の地下に眠る邪悪な魂の存在にたどり着く。(映画.COMより)
【感想(ネタバレなし)】
『未亡人の前でカッコつけるも秒で悪魔に倒される新前牧師』
どーもどーも映画がはじまってもぺちゃくちゃ喋りまくるカップルに注意しようにも後ろの方にいて言いにいけない歯がゆい場面で「静かにして下さい！」と後ろから聞こえてきたあの方は聖母マリアですか？ラーチャえだまめです。本日はそんな“悪魔”に問答無用で十字架の鉄槌を喰らわしてしまった
【ヴァチカンのエクソシスト】……えくそしすと、ぱとろぉおおおなああああああ！！！！！！……え全然違うって？いやいや十字架の先っぽからビームとか“だいたいそんな感じ”でしょ？これまで数多数えきれない“エクソシストVSデーモン”のプロレスが開催されてきましたが、ついにハリウッドの“祈れる狂犬”こと「バーチュオシティ」の(代表作それ？)ラッセル・クロウが宣教師、間違えた悪魔祓いを生業とするエクソシストに転生！！……待ってくださいよあの“怒らせたら煽ってくる”ラッセル・クロウでしょ？祈ってばかりで効き目ナシの悪魔に十字架で被害者ごとタコ殴りにしそうじゃ……と思ったらですよ
またしてもヴァチカン非公認エクソシスト(中二病)による「地獄へお陀仏エンターテイメント」が爆誕
ただのB級ホラーと侮るなかれ！？すぎるヴァチカンのエクソシスト否“ヴァチカンのラッセル・クロウ”とはどのようなものか是非ともその目に焼き付けて目玉焼き合唱…
時は1987年のスペイン。廃墟の修道院の改修工事中に一時的に移り住むことになったとある家族の長男坊が謎の痙攣を発症し病院で検査を受けるもどこも異常は見られず。しかしその後も自傷行為にえらく図太い声でファ◯クファ◯ク叫び始めたもんだから、こりゃあもう悪魔の仕業に違いない！？とウォーレン夫妻を呼ぼうにもスペインじゃ遠すぎて来やしない！さあどうする！？…というワケで代わりにヴァチカンから派遣されたのが
コーナリングも若干攻めるエクソシスト参上
本作が“ホラー映画初主演”だというラッセル・クロウ演じるガブリエーレ・アモルト神父は実在した人物で、1986年〜2010年の間で7万回以上の悪魔祓いを行い、36年間国際エクソシスト協会の会長を務めたという。その彼が生前悪魔との戦いを綴った回顧録「エクソシストは語る」の著書をベース(本作は本の宣伝も兼ねている)……にしているそうですが
着色料多すぎて病気なるレベルの「リアリティ」なんぞアーメン誰それレベルに「ハデハデの実」の能力者だった
という…？？職務中にウイスキー一気飲みするわヴァチカンのローマ教皇を盾にして理事会相手に「文句があるならオレの“ボス”に言え」とかもう“吠え方”がラッセル・クロウのソレなんですけど……(汗)しかも「いやスクーターかよ！」とサンドウィッチマンのネタを実演したりとなかなかにしてキャラが濃いエクソシストなんですね。でも信仰心と“仕事”の腕前はピカイチの超一流という設定。対する悪魔はこれまで百戦錬磨のアモルト神父でさえ過去出会ったことのない“超強力”な悪魔……悪魔は天国から追放された堕天使の成れの果てだそうですが、階級があって“階級が高いほど知識豊富”だそう。少年に取り憑いた悪魔は本来“知るはずのない”アモルト神父の名前や今でも引きずっている“過去のトラウマ”をアモルト牧師の目の前で言い当てたりと、おいおいコイツはちょっとこれまでの悪魔と格が違うぞ感が伝わってくるんですねー。
監督は「オーヴァーロード」で“ナチゾンビ”を撮ったジュリアス・エイヴァリーということで、じっとしてばかりの悪魔祓いなんて退屈すぎてお客が悪魔みたいに白目向いちゃうだろ！！とイワンコフばかりの
「ドンパチ・エクストリーム・成仏」が炸裂
いやーこれが“ソンゲバソナ”の連続すぎて正直「全然怖くない」んだけれども面白い。かろうじて“手”はあげないラッセル、あいやアモルト牧師ですが悪魔の“正体”を暴くため修道院の秘密の部屋を探検したり自らの悔いを改めながら悪魔と死闘を繰り広げる「死霊館」シリーズも最近は派手さを増してはきていますが、本作はそれ以上にリアル路線から逸脱した「バトル・エンタメ」として完全に振り切っている分、観ているコッチサイドは非常に楽しめる内容になっているんですね。ちなみにその「死霊館」にもよく出てくる「悪魔の“正体”がわかった途端に“形勢逆転”する胸アツ展開」は今作にも健全であります。そしてこの手のエクソシストものでは邪魔者の役立たずタイプが多いサポート役の神父が
将来超有望株
という嬉しいお釣り付き！？ベテラン牧師と新前のバディものとしても楽しめる、これは早くも“続編”を期待しちゃうじゃない！？「死霊館」ユニバースもちょっとマンネリ化してきる頃合いで、ラッセル牧師による“恐喝悪魔シリーズ”っていうのはどうでしょう…？？
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