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リミテッド(2022)


【原題】Gold

【出演】ザック・エフロン アンドレアス・ソビク スージー・ポーターほか

【あらすじ】

砂漠を旅する2人の男が、莫大な量の金塊を発見した。しかしその大部分が地下に埋まっているため、1人が発掘に必要な道具を調達しに行き、その間もう1人が金塊を見張ることに。衛星電話とわずかな水と食料だけを頼りに仲間の帰りを待つ男は、灼熱の大地と襲い来る野犬の中、金塊を盗賊から守り抜くべく孤独な闘いを繰り広げる。(映画.COMより)








 
【感想(ネタバレなし)】

『“しげる化”待ったなし』

 




どーもどーも死体に群がるコバエとスタバに群がる女性は同じ原理で動いt……と言うと各方面からほぼ200%嫌われますラーチャえだまめです。未体験ゾーン!!!いよいよ後半戦に差し掛かったシネフィル未踏の「ゲテの頂」に到達した方もまだそうじゃないという方も今日は第7夜

















「当たり」キターーーー!!!!





引き当てちゃったよ黄金を!!!いやーこれだから未体験は止められません本日はまさにそんな未体験ゾーンと言う名の広大な砂地の中から発掘されたし「金のゲテモノ」ならぬ「金塊」を偶然引き当ててしまったが故に、己の「欲深さ」に苦しれられる男のサバイバル人生を描いた【リミテッド】!!!をご紹介したいのですが??



主演は大ヒットドラマ「ハイスクール・ミュージカル」で一躍その名と歌声とダンスを轟かせ、大ヒット映画「グレイテスト・ショーマン」でピンクゼンデイヤと華麗なるデュエットを見せつけたザック・エフロン。その後は「ベイウィッチ」「ネイバース」などイケイケ“イケてるきんにくん”役が多かった彼も近年「テッド・バンディ」で実在した殺人鬼を演じたりと演技の幅を広げている彼が?今作でまた新たな役に「体当たり」で演じている…?最近日本海に迷い込んだ海洋生物ばりに前回の怒りのジェラルド・バトラー「チェイス」に続いて、またしても“それなりの”ネームバリュー俳優がこんな未体験に(一方当たり前のように毎年降臨されるニコラスケイジとブルースウィリス…)登場して下さるとは……というワケで気になって拝見したのですが















この後パリピが大変なことに






 





広大な砂漠地帯にたった一人たどり着いた時間軸はイジれない“名もなき青年”。彼はカイジも疑う「4ヶ月で人生逆転」の過大広告に釣られ、確実にあるとも限らない砂漠のどこかに眠る“かも”しれない「未発掘の金塊」を求めてやってきたのである。ガイドを雇い車で砂漠を走行するも途中車がエンストしてしまう。しかしこの「不運」と思われたハプニングにより、2人は奇跡的に砂漠に埋もれた巨大な金塊を発見する…!!



早速金塊を車に乗せようとするもそのあまりの大きさにビクともしない。なんとしてでも“全て”モノにしたい2人は、一人は街へ行き掘削機の調達、もう一人はその間金塊を誰かに横取りされないよう“見張り”としてこの場で待機する作戦を立てる。しかし元から砂漠で野宿するつもりなんてなかったので今手元にある水や食料は殆ど“ない”に等しかった。それでも青年は調達は顔の効くガイドに任せ自ら見張り役を買って出る。ガイドは言う「お前は思っている以上に“遥かに厳しい”ぞ」と。青年は「オレを甘く見るな」と強気の姿勢。こうして青年はたった一人、何もない荒廃した砂漠の上で命がけのお留守番をすることになるのだが……。



「ただ仲間の帰りを待つだけ。」がこんなに辛いことってある?という砂漠地帯での“極限”のサバイバル。サンサンと照りつける大地。日陰なんてありません日焼けクリームもありませんもうそこにいるだけで松崎しげる並に焦げます。火傷です。なんとか1本だけ生えた木にテントを巻いてそこで日陰を作る。あとはずっと待つだけか?いえいえ野生の猛毒のサソリやヘビ、野犬なんて獰猛な生き物も青年が“くたばる”のをじっと待ちわびている。ほかにも巨大な嵐やガラクタ漁りをする同業者(?)も青年の前に大きな障害として立ちはだかる「ただ仲間の帰りを待つだけ。」なのにそんな様々な「イベント」がひっきりなしに起きるので飽きは来ませんでしたねー。またこれは一体どこなのでしょうか…?中東?それともアジア圏?ディストピア系SF映画に出てきそうなロケ地が凄くて、砂漠の上を走る長い貨物列車や壁の如くそびえ立つ山を横目に爆走する車をドローンで空撮しているのですが迫力が凄くてですね、しかも結構序盤にそのシーンが出てきて早い段階から作品に惹きつけられちゃいましたね〜。



まるでイケメンに寄ってたかるハエの如く顔面に飛び交うハエ……ん?極限の状況下で演じるザック・エフロンの演技がまた素晴らしい。美しいイケてる顔面はどこへやらな、今作では初登場時から既に砂ぼこりに塗れたヒゲヅラな汚い青年を演じ、そこからまたさらにどんどんボロボロ・血みどろになっていくのだから恐れ入る。そして見た目だけではなく中身までも「汚い」。人生を変えるためとは言え、とにかく目の前の「カネ」に貪欲で何がなんでも手にしてやるという「欲」に塗れた姿を見事に演じております。でもそんな役ザック・エフロンの「キレイな瞳が似合わないんじゃない?」と思った方もいるでしょう。彼のチャームポイントの一つである大きな瞳。ですが今作ではその光り輝く大きな瞳すら、それは「金に目を眩ませて輝く瞳」に見えてきちゃうんだから!!いやーこれで目の細い俳優だったらたぶんダメでしたよ!!適材適所とはまさにこのことザック・エフロンだからこそ、ここまで深みのあるキャラクターを生み出すことが出来たと思いますねー。



私事ですが一流スターのほぼ一人芝居が拝めるワンシチュエーション・サバイバル映画って凄い好物で、過去似たような“砂漠地帯で動けなくなる系映画”としてはアレキサンダー・スカルスガルドが地雷踏んじゃって一歩も動けなくなる「アローン」や、アーロン・テイラー=ジョンソンが物陰のスナイパーに狙われ一歩も動けなくなる「ザ・ウォール」などがありますね。ただ本作はそれらと「根底的に異なる」の所が最大のポイントかつ面白い。鎖に繋がれたり周りを敵に囲まれたりなんかして逃げたいのに「逃げれない」のではない、逃げれるけど自らの意志で「逃げない」という選択しているのです!!



だって金塊から歩いて5キロも行けば小さな街があるんですよ?5キロって1日で歩いて行って帰ってこれる距離じゃないですか。金塊を諦めて街に帰れば余裕で助かるわけですよ?あるいは“欠けた金”で諦めて帰れば。でも彼はその場所から動かなかった。誰かに金塊を横取りされたくないから、そしてそこに埋まる金塊“全て”を持って帰りたかったから…。命とカネを天秤にかけ続け「まだいける、まだいける」とまるで我慢大会をし続けるように。そこに人間の欲深さが垣間見えるというか、「GOLD」というタイトルが生きてくるわけです。あ、邦題の「リミテッド」ってタイトルは良くないですね。どうせ助けが来るまでの…なんて安易な考えでつけたのではなかろうか。原題は「GOLD」。まさに「GOLD」に振り回される人間の話ですから、こっちの方がよっぽど作品に説得力がある(当たり前ですが)



また出てくる登場人物が全員「ゲスい」というのも実に潔い。ラストはあまりにも呆気ない感じで終わりますが、あのラストもなんかこの映画に関して言えば“性に合う”と言うか、ヘンにドラマティックにする必要もない、「ゲスい」人間の話なんてそんなもんでしょうという感じで私は好きですねー。



いやー個人的に2023年度の未体験暫定1位にさせて頂きます…!!まだまだ観れるだけ観るぞぉー!!

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