【原題】Morbius
【監督】ダニエル・エスピノーサ
【出演】ジャレッド・レト マット・スミス アドリア・アルホナほか
【あらすじ】
ノーベル賞に輝くほどの頭脳を誇り、数多くの患者の命を救ってきた医師マイケル・モービウス(ジャレッド・レトー)。しかし、治療法のない血液の難病を幼いころから患っており、身体はやせ細り、松葉杖を使わなくては歩くことさえ難しかった。病が命をむしばんでいくと感じた彼は、コウモリから採取した血清を投与するという治療に懸けてみることに。その結果、病気は回復するが、超音波を発して周囲の状況を感知する能力や飛行能力を手にすると同時に、血液を激しく欲するようになってしまう。(Yahoo!映画より)
【感想(ネタバレなし)】
『「コウモリマークのダークヒーロー……えこいつワーナーと出る映画間違えてね?」』
どーもどーモービウス………相変わらず誠にスミマメーンと言うわけで本日はついにこちらの作品と対面させて頂きました
【モービウス】!!!ついに「コイツ誰や?」なアメコミファンじゃなければ知る由もない(マーベルアルティメットアライアンス3でプレイアブル化したのは壮大な伏線だったのか…?)マイナーキャラ、いやヴィラン!?否!!あの世界一有名な親愛なる隣人のヴィランなのだからきっと世界一有名な親愛なるヴィランなのは間違いないのかもしれない!?モービウス!!その歴史は古く言っちまえば現代社会に蘇ったヴァンパイアと一体何が違うんだ、あ日光ニンニク銀の玉オールオッケィ!!え、じゃあハンデなしで最強じゃね?いえいえ人間の「血」をすすらないと制御不能の「怪物」に変貌してしまう……やっぱりお前ヒーローじゃなくてヴィランじゃねえかよ!!と公式サイトすら「ヒーロー?ヴィラン?」が定まってない感もある際どい選択に四苦八苦しているかは定かではない
主演は去年50歳を迎えたとは到底思見えない今作でムキムキマッチョBODYを披露しているハリウッドの荒木飛呂彦ジャレット・レト。以前出演者にネズミの死骸を送りつけ嫌われてまで役に没頭したことでも知られる某“高笑いする最も有名なヴィラン”を演じたにも関わらず、その後のユニバース計画が頓挫し代わりに演じたホアキン・フェニックスがアカデミー主演男優獲っちゃったもんだから
鬼の形相が今作を生んだとかいないとか
DCなんて辞めてやる!!オラ今日からマーベルに心売るわ!!と乗り移ったかどうか詳細は不明ですが(いや割とホントにそんな理由だったような)丁度その頃マーベルとソニーが“最終的に「スパイダーマン」と繋がるヤーツ”の単体作品を企画中で「ヴェノム」に続いて祝スクリーンデビュー出来たってわけ。ちなみに本作もコロナの影響を受け公開延期を余儀なくされた1本。本当は「ノー・ウェイ・ホーム」の“前”に公開される予定だったが…?予告にコウモリ男の大先輩にあたるマイケル・キートン演じた“ヴァルチャー”が映り込み先日公式がそれが間違いなく“「ホームカミング」のヴァルチャーであると認めた”声明を出したことでも話題となりました。そんなコウモリ枠はもうとっくに足りてい……でも座席はあるぜ!!で乗り込んで来たバットなマンより「バット」してる際どいモービウス
「ヴェノム」が“お子ちゃま映画に見えてくる”
皆さま長らくお待たせしました、こっからがホントの意味での「ダークヒーロー」爆誕であります__。
熱帯林のジャングルに降り立つ一台のヘリコプター。中から杖を持った男が洞窟の前で何かを待ちわびている。男の名はマイケル・モービウス。生まれつき血液の難病により病弱な身体で余命間もない天才医師___所変わって25年前。小児病棟で出会った幼少期のマイケルとマイク……マイケルとマイク。マイクとマイケル……ドンマイケルどっちなんだいッ!?ややこしい。一体どっちの子役がモービウスなのか……とか思いながら成長してジャレット・レトに変わったマイケルは医者としてノーベル賞を取るほどの天才へと成長し、自分と同じように難病で苦しむ子どもたちのために密林に住むとあるコウモリの血に“治療薬”のヒントが隠されている_??ことを知り、合法か違法かって言ったら……間違いなく“違法”!!な臨床試験を自らの肉体で試そうと国際水域の上ならヤバい薬打ってもまぁ問題ないでしょ的なノリで貨物船の中でなんで助手やってるのかわからないアドリア・アルホナ演じるマルティーヌと共に禁断の実験を開始してしまう__!!
今回SONY、いやマーベルさん「かなり攻めた」な〜と。だって「血っぽい黒い何かが画面に飛び散る」んですよ?「ヴェノム」ではSONY制作とはいえディズニー目下のマーベル後らしからぬ「過激さ」をウリにした割には?人を丸呑みにする直接的な描写はカットのオンパレードでなんか物足りなかったんですよね。終いには厳ついだけで中身は名犬ばりに聞き分けがいい「顔面だけR指定」のヴェノムは無事愛すべきマスコットキャラ化してしまいましたし(それが女子人気に火が着き結果日本でも大ヒットしたからオーライなのだが)しかし今回は違います!!八つ裂きあり血みたいものが飛び散るシーンだってちゃんとある!?これはここ最近のマーベル映画としてはかなり「異質」なのではないでしょうか!?「ヴェノム」で期待した“ダークヒーロー”が今作でようやく拝めると言っても過言ではないかもしれません!!いやーこれは次の対戦相手との呼び声高い新生「ブレイド」にも期待しちゃうなー!!(ちなみにこっちはマーベルスタジオなのでより規制のオンパレードの模様…)だって今作で「過激な表現」の新たな可能性を見出したと言っていいギリギリ見せない(もしくはそれっぽく見せる)演出はさぞ骨の折れる作業だったであろう!?を生み出すことに成功してしまったのだから!?
そんな「俺はヴェノムだッ!!(キリッ)」より良かった部分とは反対に、今作は「ヴェノム」以上に先に言った“ユニバースのバーター感”が歪めないと言いますか、毎度おなじみファンサービスは勿論健在で楽しませてくれる一方“ユニバースありき”で作られた感がヒシヒシと伝わって来てしまったのです。はいはいどーせこの後スパイダーマンとドッキングするんでしょ?が見え見えだから1本の“単体”映画としてはちょいインパクトが弱いと言うか、今作はモービウス誕生から詳しい能力説明から気になる「ヴィラン」との戦いまで割とスピーディに展開されます。1時間44分という長いような短いような尺ですが感覚的には「え、44分くらい?」です(どゆこと?)それゆえアップテンポで観やすさはあるが、いかんせん全体的に「端折り過ぎ」な箇所も気になりましたね。モービウス覚醒の瞬間はもう少し「溜めて」から登場して欲しかったし警察から追われて次の瞬間オリの中にぶち込まれるドクターモービウス……トホホ
それゆえ登場人物の掘り下げもかなり浅い。ヒロインのマルティーヌとの絡みやマット・スミス演じる親友マイクも捻りのないTHEコミック的なキャラ。タイラー・ギブソンなんてほぼずっとしかめっ面なだけのデカだったし……人物描写はちょっと弱いかな?
監督はスウェーデン出身のダニエル・エスピノーサ。「チャイルド44」のサスペンスから“A級俳優とA級規模の制作費でB級エイリアンものを撮りたかったんですよ”的な「ライフ」でハリウッド大作が続くエスピノーサ監督ですが、その「ライフ」で見せた無重力アクション並みの演出面でも才能は発揮しており、モービウスの音速のソニック……ばりの超高速アクション。360度グルングルンなフルVFX過ぎる大迫力なシーンからデアデビル並みの集中力で周囲の音を耳をすませばバットレーダー!!コウモリの持つ超音波の流れに乗って空を飛ぶ?波乗りジョニーも腰を抜かすバットケイブもなく大空を飛べパラグライダぁー!!しちゃうモービウスのポテンシャルの高さにクライマックスのチート級の大技まで?コヤツもしかしてヴェノムより強いんでね?普段は指名手配犯なので黒パーカー被った不審者スタイルだけど後半裏地が紫色のコート(コスチューム)スタイルは原作イメージに寄せた感じかな?次回作ではVネックすぎるコスプレを披露してくれるのか!?
【感想(ネタバレ)】
「バットマン“ズ”」結成かよ!!!
まさかネタかと思ったら公式が本気でやりやがった初代コウモリ男とそのまんまコウモリのマジカルコンビの爆誕!?予告で使われた映像は本編では入っていなかったけどこりゃ次回作でズブズブの関係になること必須じゃないですか〜。ちなみに予告の映像がなぜ本編に入っていなかったのか、エスピノーサ監督の「意図せず」にスタジオが勝手に作った映像だったから!?
ゆえに「ノー・ウェイ〜」でとんでもマルチバースの扉が開いた後に実はちゃっかり彼もまた転送されていたヴァルチャーが戻ってきた世界線は、トムホ版ではなく予告の壁画にあったトビー・マグワイア版だった……これで壁画の謎は解決!と思っていたのが、ここへ来てスタジオがファンの為に良かれと思って思いつきでやった「ファサービス」という余計なことをしてくれた結果マーベルスタジオと血の契りを結んで決めた「調合性」にポータル(穴)が……??
でもって同じく巷を騒がせていたモービウスにヴァルチャーが“打倒スパイダーマン”を胸に“共闘”を持ちかける……的な感じでしょうか。ただモービウスがムショにいた頃に転送されたヴァルチャーと顔見知りの関係になった、までは憶測できてもヴァルチャーがモービウスのチカラを知るタイミングとか、そしてモービウスも“何故ヴァルチャーと手を組むのか”が現時点では全く描かれていませんからねー。
マイクに血清を打ったあと自分も心中するはずだったじゃん?なにちゃっかりヘイブラザーの契り裏切ってんのよモービウスはん!!そのマイクはモービウスと同じ血清を打って同じくスーパーパワーを発揮。ヴェノムもそうだったけど元々ヴィランだったヤツを主役にすると、じゃあそいつと戦わせるヴィラン探しに四苦八苦すると言いますか……「ヴェノム2」のカーネイジはまぁ原作でも有名なキャラで劇中でもその確固たる存在感を放っておりましたが、1作目のリズ・アーメッド演じたヴェノムっぽいヤツとか誰?っていう。あまりメジャーなヤツがいない場合ライバル的な立ち位置の似たような同族同士の戦いにせざるをえないという流れも今回まるっきり同じでしたから、なんというか……新鮮味はないよね。
ただなんというか、このモービウスというキャラは先にも言ったようにヒーローにもヴィランにもなれる万能キャラだと思うのです。ヴェノム以上に様々な可能性を秘めている。だから次回作でスパイダーマンやブレイドと戦わせることも出来るし共闘することも出来るわけで……こんな使い勝手が良いキャラはもっと大事にしないとですね!?次回作はアーロン・テイラー=ジョンソンの「クレイヴン・ザ・ハンター(2023)」!!スパイダーマンの宿敵として名高い……いやもうそれ完全にヴィラ……
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