ミッドナイト・マーダー・ライブ(2022)
- ラーチャえだまめ
- 2023年1月24日
- 読了時間: 6分

【原題】On the Line
【監督】ロムアルド・ブーランジェ
【出演】メル・ギブソン ケヴィン・ディロン ウィリアム・モーズリーほか
【あらすじ】
午前0時のロサンゼルス。ベテランDJ・エルビスの深夜ラジオ番組に、ゲイリーという男から電話がかかってくる。男はエルビスのせいで恋人が自殺したと話し、復讐のため彼の妻子を監禁したと告げる。エルビスが男と話している間に警察が自宅を捜索すると、妻子の姿はない。男との会話を糸口に妻子を救おうとするエルビスだったが、事件はさらに過激な方向へとエスカレートしていく。(映画.COMより)
【感想(ネタバレなし)】

『結論:メル・ギブソンの声はエエ…。』
どーもどーもラジオを聴きながら料理するのが趣味なのに全然モテませんラーチャえだまめです未体験ゾーン!!!……いやー本日お紹介する映画、今年の「未体験」、否未体験の枠を超え2023年「最初のビックリ箱映画」になるかもしれません

【ミッドナイト・マーダー・ライブ】…!!!今年の未体験、その数32作品のうち“目玉”の一つだったのか?日曜お昼どきの回は満席御礼…!?全国から集いしゲテモノの猛者よ!!同s……いやしかし、流石にこれは人が多すぎではないか……??そして開場が5分遅れて映画が始まるも序盤10分くらいまでズラズラと人の波が絶えず着席出来ずに立ちんぼな人まで続出し怒涛さえ飛び交う場内はまさにカオスな状況下の中で全然画面に集中することが出来なかったという……なんて思っていたらですよ、私が予約した回がどうやら“シネマンション”というユーチューブチャンネルでご活躍されている方々のトークライブ付きだったということで??そうだよなー、そんな未体験で若いカップルとか来るわけないよなーあはははははh

日テレの深夜ドラマかよッ!!
いやー「水曜日のダウンタウン」はもう既出ですので変えましたが……とんだ殺人「ゲーム」に巻き込まれたピストン西沢もビックリこの道40年のベテランDJの悲劇??北海道の狂犬加藤浩次ならぬ元祖「狂犬」メル・ギブソン!!故リチャード・ドナーの意志を受け継ぎ「最終兵器5」の監督をやるとかないとか「パッション」「アポカリプト」そして「ハクソー・リッジ」、監督としても活躍する彼が今回演じるはLAで人気のご長寿深夜ラジオのDJエルヴィス。毎晩家族サービスを終えたあとラジオ局まで自慢のマイカーをぶっ放し深夜0時の日付更新と共に今日もはじまるエルヴィの「オン・ザ・ラジオ」の人気コーナー「お悩み人生相談」……どこぞの法王もリスナーらしい長年親しまれてきた人気ラジオも近年視聴率に伸び悩んでおり、ラジオの「ウリ」であるエルヴィスの「過激発言」も徐々に時代に沿わないならやめてクレメンスとプロデューサーから咎められる始末。しかしそれでもエルヴィスはそれこそがこの番組の醍醐味、否「マイスピリット」だと頑なに路線変更を拒み続けていた。今日から新人の若手スタッフも加わりさっそく番組冒頭リスナーに自己紹介をさせるエルヴィスだったが「“御長寿”番組ってオレが老いぼれだって言いたいのか!!帰れ!!!」とエルヴィスの100%パワハラ上司の“洗礼”に早くも涙目の新人スタッフ……いやメルさん顔がガチなんだって

そして深夜1時半、番組もそろそろ終盤に差し掛かってきた時、とあるリスナーからの電話相談で事態は“急変”する___。
「謎を解くカギはラジオから流れる【声】」……いやもう「ギルティ」やん!!ジェイク・ギレンホールでリメイクもされたワンシチュエーション型「ボイス」映画を意識した作りと言いますか、ラジオ局内で突如はじまるサスペンス劇場。愛する妻子を謎のサイコパス・リスナーに誘拐されてしまったエルヴィス。「番組を終わらせれば妻子の命はない」と脅されやむなく番組を続行せざるおえないという極限状況の中、リスナーから課される「ゲーム」にエルヴィスとスタッフ一同振り回される羽目に……なかなか緊迫感ある展開で観ていて飽きません。相手の姿が見えない“声”だけで犯人像を連想させる面白さ、声の向こう側で一体何が行われているのか推理する楽しみ……今回はずっと放送室だけでなくビルの屋上やビル内を歩き回るシーンもあるので、ワンシチュ映画でも比較的“動”のある映画で見やすい。
サイコパス・リスナーの“目的”は何なのか?そして次第に暴かれるエルヴィスの過去……いやーこの犯人と主人公の点と点が線で結ばれていく感じとかもさー、まぁ“よくある”話ではあるよねー。あと新人スタッフが途中からエルヴィスとペアを組んで一緒に行動するんだけど、“彼の視点”からすりゃあ、ずっと憧れだったラジオ番組の初出勤日で憧れの人からパワハラ受けるわ事件で巻き込まれるわでなんかもう可哀想すぎてコッチが泣けてくるわ!!

104分という尺内で「二転三転」する運びも面白い。割と中盤くらいでクライマックスみたいな展開になって「あれもうそんなに時間経った?」って思ったら……その先にもまだまだ「隠し玉」が用意されていて、「最後の最後」までリスナー=我々視聴者を楽しませてくれる。そう本作で「騙される」のはそこのアナタ、そうアナタ!!アナタなのですよ…!!!
いやーマトモな人が観たら「コイツらどんだけイカれてんだよ!!!」と思うことでしょう。いやその感想は正しいです。詳しいことは伏せますがOPが実は“壮大な伏線”だったなんてなー。上映後のトークライブでも出た「過激なメディア批判」映画の側面もあるんじゃないかっていう話、私も賛同します。いやあのカメラアングルは確かに“狙って”るよねっていうね……人によってはオレの104分返せよ!!とアゲサゲが大変大きくなるかもしれない??「一発勝負」のビックら屁こき映画……この規模感、そしてこのクオリティ……これぞ“未体験”……って感じでしたね〜!!(これ以上言えないのがもどかしい(汗))
【感想(ネタバレ)】
いやーシネマンションのトークライブ、メチャクチャ面白かったですね。もう3人の感想を語り合う回では終始なるなる〜な、うんうんと聞いていて思わず首のうなづきが止まりませんでした。確かにあの「オチ」はズルい。というか私もはじめ1回目のサプラぁ〜イズ!!シーンで新人スタッフとたぶん同じこと思ってましたよ

「は?コイツらマジしば◯倒すぞゴラ?」
メル・ギブソンの悪ふざけが臨界点を突破した、なんですかあの全員舐◯腐ったツラ……「しょーもなッ!!!」と思いましたもん!!なんだよこの「安っぽい」オチはよぉ〜!!!……からの新人が階段から落ちて天に召されて「ハイ前らバカ〜」と行き過ぎたメディア業界への強烈なアンチテーゼキタ!!!と思ったんですけどね〜
まさかそれすらも“ウソ”だったとは……流石にスタントマン雇いました〜とか無茶苦茶過ぎて草も生えねえネタとは思いましたが、トークライブでも言ってた

結局コイツらが一切「反省していない」のが今世紀一番のホラー
「ジャッカス」レベルにドを超えた壮大なドッキリに我々は一体何を見せられていたのだろう、と寺門ジモン自答した方もいるでしょう。よくよく考えたら本作は色々おかしいというか、登場人物全員「仕掛け人」でラストのエルヴィスだけビミョーに違った騙され方してますが、ラストまでのシーンで、たとえば序盤のエルヴィスと前番組のDJとのケンカとか、エルヴィスが1階の受付にいた時の放送室でのスタッフのやり取りとか「一切いらない」わけで、つまりあのシーンはエルヴィスではなく我々視聴者を騙すためのシーンだったわけでしょ?我々視聴者=リスナーと考えるのもおかしいし、例えば本編すべてをPOV風にしてアタマからカメラでずっと生配信してますよ〜とかだったらまだわかる。けどこれでは我々視聴者に直接語りかけるタイプの“第4の壁映画”になってしまうわけで、そうすると色々とおかしいわけで……
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