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ブロンソン(2008)

更新日:2020年7月28日


【原題】Bronson

【監督】ニコラス・ウィンディング・レフン

【出演】トム・ハーディ  マット・キング  ジェームズ・ランスほか

【あらすじ】

1974年、イギリス。19歳のマイケル・ピーターソン(トム・ハーディ)は有名になりたいと思い、自ら作った散弾銃で郵便局を襲撃。7年間の服役を言い渡される。マイケルは一度は出所するものの、再び事件を起こし刑務所に入所。自分を俳優のチャールズ・ブロンソンの分身であると勝手に触れまわり、30年以上もの獄中生活で暴力の限りを尽くす。(Yahoo!映画より)





 
【感想(ネタバレなし)】

『タイトル「等身大PEZ(ペッズ)」』

 





どーもどーも先日スタバのフラペチーノをテイクアウトして自宅でゆっくり楽しもうとルンルン気分で紙袋を振り回したらフラペが中でペチーノしましたラーチャえだまめです
























あ〜いすいまてぇ〜ん











【ブロンソン】!!いやー前から気になっていた作品なんでございますイギリス史上“最も凶悪”とされ現在も刑務所に服役中の囚人マイケル・ピーターソンが当時スターの“チャールズ・ブロンソン”を名乗っていたという……まその役は最近そっくりさんにとられてしまいましたが。でそのピーターソン改めブロンソンさんの“実話”をベースにした本作、これがまたウソだろというレベルの破天荒芸人も逃げ出す「マジキチ。」具合のとんでもクライシスな性格といいますか生い立ちといいますかおよそ信じたいニンゲンといいますか



それを出来ればシリーズ3部作まとめてIMAX上映して欲しかった「ダークナイトライジング」のベイン「マッドマックス」で“狂犬”っぷりを披露してくれたハリウッドの“NEXT番長”トム・ハーディが演じているという??正直ヴェノムよりカーネイジレベルのブロンソンをどう演じているのか?彼がフリーち◯ぽスタイル略して「フル◯ン」で挑んだという事前情報は入っていたのですが徹底的な「役作り」でも有名な最近話題作に引っ張りだこのトム・ハーディ(以下トムハ)が今作の時はまだ?それほど世界的に有名な俳優ではなかったわけですよ。ところがどっこいもうこれ見ちゃうとですね、最近のアクション超大作やアメコミ映画の彼の扱いすら“もったいないんじゃないか”宝の持ち腐れ感さえ漂ってしまうという??この時点で既に「完成された演技」の構築に成功していると言っても過言ではない??















 超カメレオン俳優









西川貴教も鼻を曲げる「ジョーカー」のホアキンと同じ「臭」がしてならない「擬態俳優」としての彼の才が爆発している、そんな映画だったんですねー。




世紀末でも通用する無口で正義のムキムキから兄貴想いのムキムキに知的なノウハウまで兼ね備えたテロリスト的ムキムキまで……これまで数々の“ムキムキ”っぷりのトムハでありますが今作の為に実在のブロンソンにインタビューなどをして作り上げたという徹底的な役作り。スキンヘッド自体はそれこそベインを彷彿とさせ途中口輪みたいなのはめられた姿を見たクリストファー・ノーランが彼をベインに選んだ、みたいな話がネット上に上がっておりますが実際はノーランは本作を見ておらず「ロックンローラ」で彼の演技の見てベインにキャスティングした、というのが事実らしいですね。



まぁ事実ベインとはまた全然違ったキャラクターなんでありまして、OPからブロンソンによる“語り”がはじまり彼の生い立ちを知ることになるのですが「“それなり”の幼少期を過ごして…」とか言ってますが素直に言います嘘です。もう幼少期から同世代の子を“ボッコボコ”です。授業中に教卓を教師に投げつける生徒を見せながら“それなり”とは早くも我々“一般ピーポーとは斜め上を行く”凶暴さに呆れてしまうのですが……



その後19歳でお手製の散弾銃を作り郵便局を襲った彼はあっさり捕まりムショへレッツGO




















あーあ捕まっちゃった

























て全然反省していないんですよねー。









本当に理解出来ないんですよこの男。完全自分語りの“一人芝居”を交えて描かれるブロンソンの半生に何一つ共感する所がない。いやむしろステージに立ち目の前にいる沢山の観客達が自分の“武勇伝”を語りその度に拍手喝采が巻き起こる……“彼の精神内”ではこんな事が起こっているのか__!?さえ考えると余計に恐怖を感じてしまう。。。。



監督はB級ホラー「マニアックコップ」のリメイクを早く拝みたい「ドライブ」「ネオンデーモン」のデンマークの鬼才ニコラス・ウィンディング・レフン。毎度お馴染みこだわりが強すぎる80年代風のシンセサウンドがいちいちカッコいい。



ムショ内でも暴力事件を起こしまくり次から次へと独房を移る始末……終いには薬ずけにされ精神病院に入れられます。しかし彼の“本能”は治まることをしらずまたもや暴行。ついにイギリス政府は「独房は俺のマイホーム」と迷言すら残す彼にこれ以上税金を払いきれない、“扱いきれない”としてなんと彼を“釈放”してしまう事態にまで発展してしまうのです。“仮”じゃないですからね?フツーに釈放されて家族の元に戻されるブロンソン「は…?」見ている方なら心底ここが日本で良かったなと痛感されることでしょう



まぁそのあとわずか“69日後”にムショに帰ってくるブロンソンなのであった….…。“ブロンソン”とはその釈放中に出場した闇格闘技場の“リングネーム”で、生まれた時からどうやら彼は「有名になりたい」と思っておりキレイに整えられたちょび髭はチャールズ・ブロンソンを意識しているのでしょうか、しかし自分には俳優になる才能がない、そこで“悪評”で世間に有名になろう、とかいうヤバい思考が生まれちゃったワケです。彼は暴力で自己表現する“アクター”であり、少なくとも彼自身にはそう自分が写っていたことでしょう。



しかし私的にはこの映画では、とてもそうには見えなかったんですよね。“人並みの”とはあまりに程遠い幼少期の暴れっぷりからもわかる通りおそらく彼にとっての「暴力」とは「本能的」なもの。「有名になりたい」の理由がなんとも「後付け」に思えてならないのです。彼がムショ暮らしを気に入っている点もそうです。



有名になりたいならば気持ちは“外”に向けられるはずが、彼はムショ内でも何度も問題を起こしその度に一般ムショからどんどん完全に隔離された施設へと送られます。周りに誰もいない孤独な場所に。レフン監督はそんな「言ってることやってること矛盾してんじゃんかよ」と遠回しに皮肉っているんではないか。後半“芸術”に目覚めるという、ついに「有名になるスキル」をも生かさないのもおかしいですからね。最後まで“暴力”がなければ生きれなかったブロンソン



これが彼が望んだ未来なのか?彼の有名になるという夢は果たされたのか?(映画化されたのだからある意味叶ったと言える)ラストシーンはレフン監督が彼を「完全に見限った」ように見えます。彼はこーゆー人なんですよ、もうどうしようもないですよね?……そんなレフン監督の“呆れ声”が聞こえてきそうな、ね。



ちなみにここまで暴れておいて驚くなかれ「殺人はゼロ」なんです。いや奇跡と言いようがないかもしれませんが



ただそんな狂犬ブロンソンすら唯一勝てない相手っていうのがいたんですね。

















































照らしてやれよ!!照らしてやれって!!










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