【原題】Ferdinand
【監督】カルロス・サルダーニャ
【声の出演】ジョン・シナ ケイト・マッキノン アンソニー・アンダーソンほか
【あらすじ】
闘牛として生まれたけれど争いごとの苦手な心優しいフェルディナンド。牧場を脱走して花農家の少女ニーナに出会い、大好きなお花に囲まれて幸せに暮らしていた。ところがある日、お尻を蜂に刺されてしまい街の中で大暴れしてしまう。ニーナと引き離され、牧場に戻ったフェルディナンドを待っていたのは立派な闘牛になる訓練の日々・・・。再び大好きなニーナに会いたい!フェルディナンドと仲間の大冒険が始まった!!
【感想】
『“干支映画”を見て運気UPを狙ってみた件』
どーもどーも新年、、、、、、あけましておめでとうーーーーございます。ラーチャえだまめでございます。今年も1年よろピッコロ大魔王お願い致します……
というわけで2021年元旦からいい加減おせちを食べながら孤独のグルメの再放送を見続けていいのか!?あのドラマを見続けながら飯食えば無限ダーイ!!まで食欲が止まらくなってまるで牛のように正月ぶと……牛?今牛って言いました?そうか!今年の「干支」は確か瀬川瑛子……あいや「丑年」だったか!?ならば……
去年は色々あった。だからこそ、今年1年のはじまりは
「縁起のいい」映画を観よう
そんな願いを込めて、、、探しました探しましたよぉ〜「牛映画」ってヤツを!!「逃げ恥」のウラでずっと逃げずにネット検索してましたよぉー!!がしかしこれがなかなかどうしても見つからない。イノシシが出るパニック映画はあるんですけどねぇ……ヒツジが出るパニック映画もあるんですけどねぇ…(なんとしてもパニック映画を観たい主)牛映画ってのはなかなかヒットしない。否あった!!これだ!!もうコレしかない!!記念すべき今年1発目はキミに決めたー!!ぴっぴかちゅー
【フェルディナンド】!!!……トーレスですか?いやいやあっているのは“スペイン”だけだわ!!そのスペインと聞くと皆さんは何を想像するでしょう??パエリア?スペインオムレツ??それともアヒージョですか??(完全に五郎さん降臨)
「闘牛」__。スペイン伝統芸能の一つ、荒れ狂う牛と闘牛士による情熱の一騎打ち、そう闘牛が有名ですよね。本作はそんな闘牛として生まれてきたある1頭の心優しき牛が巻き起こす奇跡と感動のファンタジー3Dアニメーション映画、なんですねぇー。
制作は「アイス・エイジ」シリーズや「リオ」でおなじみ“ブルースカイ・スタジオ”という制作会社。いやー2019年に20世紀フォックスより発売された未公開映画なんですかこれ?いや知らなかったなー。日本はネズミー映画以外海外アニメはDVDスルーとか多くて恵まれてねえーんですわ。。。いやー個人的には勿体ないなぁーと思うんですけどね!「映画館でやりゃあいいのに」ってレベルに“面白い”。2021年早くもすき焼きより“ゲン担ぎ”にもってこいかもしれない??これは皆さん、「自信をもってオヌヌメします。」
「戦う為」に育てられた闘牛のフェルディナンドは争いを一切好まず一輪の花びらにさえ恋してしまうほど花の香りを愛するモォ〜さん。周りからは「変牛」扱いされていますが、フェルディナンドの父は牧場一の「強さ」を誇る立派な闘牛で、フェルディナンドも要はその血を受け継いでいる、やれば才能が開花する(花……だけにねッ!!)タイプの主人公ってやつなんですね〜。
ある日念願の「闘技場」への「出荷」が決まった父を見送るフェルディナンド。しかし大会が終わり父の帰りを待つがなかなか帰ってこない。父の乗っていたトラックも父不在のまま帰還しこれはいよいよおかしいな、そう思ったフェルディナンドは父を探すため牧場から脱走。人間の追っ手から逃げる途中崖から滑って意識を失ってしまいます。目が覚めるとそこは小さな小屋。しかし外には自然と咲き誇る花々に囲まれたフェルディナンドにとって「楽園」とも言える場所が広がっていた!そして心優しい人間の家族とも出会ったフェルディナンドは大きくなるまでそこで仲良く仲良く暮らしましたとさ………
ってそうは問屋が下さねえ!!とまあそこからとある事件に発展して人間の家族と肉離れ…あいや離れ離れになってしまうのでありますが、まず特筆すべきは声であります。成長したフェルディナンドを演じるのは最近俳優として好調な「ポストドウェイン・ジョンソン」と私が勝手に呼ばせて頂いているWWEスター、ジョン・シナであります。確かにウシズラっちゃあウシズラ……いやーこのジョン・シナさんがですね、なかなかにシナっているといいますか声優として頑張っているんですね。最近ではアクションのみならずコメディドラマなどにも積極的に挑戦しているシナさんの、あの喉仏ガツーンされたかのような特徴的な太い声がヒジョーにマッチョ、あいやマッチしているというか、あれシナさん声優も全然イケるじゃないですか!!
そしてフェルディナンドの「迷コーチ」として相棒のヤギのルペに女流「ゴーストバスターズ」等のコメディ女優ケイト・マッキノン。まあこのヤギのルペがかなり「悪意がある」というかちょっとやりすぎなくらいにケイトがコメディエンヌであるのを前提にして作られたようなキャラクターでそれはもう色々とやってくれます。ほかにもヒスパニック系女優ジーナ・ロドリゲスがペンキンズみたいなトリオTHEヤマアラシの1匹を演じていたりと、なかなか見落とすには勿体ないくらいの豪華さですよねー。
カラダが大きいから大人しい性格なのに人間たちからは恐れられ、ルペからは勝手に闘牛界の期待の星呼ばわりされてしまうフェルディナンド。さらには「闘牛として生まれたからには生涯戦い続ける運命(さだめ)」という闘牛人生に疑問を持ち始め、「自分らしく生きたっていいじゃない!!」と闘牛だって1頭1頭“人生”があるのだと、我々だって好きなように生きていいではないか!!という選択の自由、今流行の“多様性の時代”を意識した「生きる自由」をフェルディナンドを通して描いているんですねー。
さらに、さらにですよ?これがですねぇー、こんな可愛いキャラクターたちが出る映画なのに
“戦う”or“肉にされる”かの究極の二択
「試合に出てない闘牛は食肉加工センターに移送される」という衝撃的なシーンが登場するのです!!これは世界のネズミーでは描けない話じゃあないですかい?しかしこれって“現実の話”だと思うんですよ。まぁ闘牛の詳しいことは知らないのでもうこれ以上は言えないのですが、でも実際そのようなことが行われているのではないか……
でこの映画はそんな殺処分とまでは言わないでも、品種改良で戦うために作られた闘牛が登場したり(ネタキャラとしては充分面白い)闘牛を闘牛士と“戦わせるための道具”みたいな扱いを受けているように見えるといいますか、戦えなくなったら食肉に加工される恐怖から闘牛のみんなは死ぬ気でとにかく己の強さを人間にアピールする。そこへフェルディナンドがやってきて「自分らしく生きろ」って言うわけです。“戦わなくても生きられる道”をみんなに示す、それはさながらモーセのような存在……“モー”だけにねッ!!!
この作品自体がなんとなーく闘牛の“あり方”に批判的というか、懐疑的な見方をしているように思うんです。まぁそれは世界の人からすればそう捉えてもおかしくない、それこそ動物虐待なんじゃないかと、そんなことまで本作で感じる方もいるかもしれません。ですがこれを当の「スペイン人が見たらどう捉えるのか?」それが私一番気になる所なんですよね〜。
“闘牛の文化”そのものを否定するのもなぁ〜。何百年もやってきたわけでしょう?それにですよ、それをいうなら「じゃあお前牛肉食ってんじゃん」って話にもなってくるわけですよ!!ちなみに昨晩は実家ですき焼きでした!!そんな「一概に解決出来ない問題」にアニメーションという技術で少なからずメスを入れている、そんな見かけによらず実は「挑戦的な映画」なんじゃねえかと思うんです。
無論可愛らしいキャラクターたちのおりなす楽しい喜劇として見るもヨシ、ふとそんなことを感じるもヨシ、これはなかなか面白い映画でございました。ちなみにNick Jonasの歌う“Home”という主題歌もこれまた素晴らしいので2021年もオーエーオー言いながらステイ“ホーム”して是非とも“ムビ活”していただけたらな、そんな映画でございます〜♫
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