フィードバック(2019)
- ラーチャえだまめ
- 2020年1月29日
- 読了時間: 5分

【原題】Feedback
【監督】ペドロ・C・アロンソ
【出演】エディ・マーサン イバナ・バケーロ ポール・アンダーソンほか
【あらすじ】
ジャービス・ドランは、深夜のラジオ番組「残酷な現実」のメインパーソナリティーを務め、怖いもの知らずな物言いでリスナーから支持されている一方、彼の周囲では脅迫などの事件が絶えなかった。ある日彼が放送の準備をしていると、武装したマスク姿の男たちが乗り込んでくる。番組を占拠した彼らは、ドランとスタッフの命と引き換えに、2011年11月にベルファストで起こった一夜の出来事について話すようドランに迫る。(Yahoo!映画より)
【感想(ネタバレなし)】

『絶対に“吐かせたい”犯罪者vs全然に“吐かない”主人公』
ぽ◯たて!!「未体験ゾーン」!!!ラジオの生放送中に突如乱入してきた覆面の犯罪者たち!?技術スタッフを人質に取り放送を中断したら命はないと告げられるどうする中年のラジオパーソナリティ!?犯人たちの目的は??中年に課された犯人の“要求”とは_??【フィードバック】!!!
異星人ものか心霊系かと思ったらただ気色悪いマスクしていただけでした、とげんなりしてしまった方もうれしい“密室系サスペンス”の新作でございますよー!過去にもネスカフェ俳優ジョージ・クリーニーや中井貴一さんらがトラブルに巻き込まれたご経験のある放送局がジャックされる話は今にはじまった話ではありませんが今回は深夜のラジオ局が舞台、加えて“静寂の間”とかいう一体何に使う部屋なのかさっぱりわかりませんでしたが深夜で人気のラジオ何組「福山雅治のぶっちゃけラジオ」改め「残酷な現実」という番組のパーソナリティを務める中年男性のジャービスがターゲットにされてしまいますクワバラクワバラ……

放送室から機材室が見えるのですがブラックミラーになっていて“内側”からは状況を把握することが出来ませーん。おかげで放送直前に部屋に入ったジャービスは何も知らず放送をスタートさせてしまいます。「それではココで1曲どうぞ〜キュウ〜♪…てあ、あれ?あれれ??ちょす、スタッフぅーーー!!!!」開始早々曲が流れないトラブルに慌てふためくジャービス。必死に機材室にキュウーを出し続けますが反応がありません。しかしここで放送を止めるわけにはいかないのが“生放送”番組の辛いところですよね!!なんとか放送を続けるジャービスでありますがそれにしてもあまりにスタッフから反応がないので「おいコラーッ!!何やってんだよスタッフーーー!!!」とついに怒りを露わにしてミラーに向かってものを投げようとしt

「そりゃ無理だわな」
犯人からの要求、それは何があっても“放送を続ける”こと。そして2011年11月、ベルファストの“ヨーロッパホテルで起こった一夜の出来事についての真実を話す”ことあ、ああのぉ……1つ目の要求はわかりましたでも2つ目の要求?ベルファスト??ヨーロッパホテル??一体何を言っているんだ?ワタシ全くかんけーないんですけどどどど…????
さあ我々視聴者にとっては非常に厄介なことになりましたよ「意見の食い違い問題」がここで発生してしまいました!この犯人との“心理戦”ともとれる「緊迫の攻防戦」がなかなか迫力があってですねぇ〜、まぁ犯人の正体は誰なのかとか、要求の“真の目的は?”なんてのが前半は全くわからないのでもうそれこそハラハラドキドキな展開なのです。制作はあの「エスター」で“子ども恐怖症”を全世界に感染させたジャウマ・コレット=セラが張本人ということで見応えのあるサスペンスが展開されます!!

そして被害者から一転、一気に“疑惑の人”に転じるジャービスを演じるのは「おみおくりの作法」から「デッドプール2」「ホブス&ショウ」などハリウッド大作でもよく見かける「ダーククリスタル」のパペットに若干顔が似てるイギリス人俳優エディ・マーサン。いや〜良かったですね〜彼が演じるジャービスがラジオで喋る時カメラが徐々にクローズアップ現代していくシーンでの彼の“喋り”とかすごかったですよ、妙に“説得力”があって引き込まれてしまうんですよね。どこか物静かな雰囲気もヒジョーに“今作のキャラクター”に合っておりました。そんな彼が2011年に起こった“ある出来事”と一体どんな関係が?「人違いだ!!これは一体何かの間違いだ!!」と訴え続けるジャービスですが依然犯人は発言を変えようとはしません。う〜ん確かにジャービスも何か知ってそうな気もするけどなぁ〜、けど犯人たちの“証言”もなんか信憑性に欠けるしなぁ〜、残虐非道な行為は到底許されるべきではないし…う〜ん一体どっちが本当の事言ってるんだあああ!?ちなみにワタシは

“両方怪しい”
いやそれ答えなってないしいいいい!?この犯人とジャービスの“やりとり”に釘付けになってしまいました。一つ残念なのがやっぱりオチですよね。まぁこれは特に奇抜なアイディアが思いつかなくて“そのまま匙投げた”的な感じ(笑)
【感想(ネタバレ)】
いやーなんか両サイド“醜い”っていうか、結局行方不明のルーシーという娘を殺害したのがジャービス本人だったわけですが、これまた人間の汚い部分がよく表れているといいますか「やってません詐欺」も大概にしろや!!(笑)でもいるよねーこういう大人。そう、いるんだよ現実に!!そんな世間体、立場、名声、そして家族、、、、数々の“得てきたもの”を自身の過ちで失うことを恐れ嘘を貫き通そうとする権力者、政界、セレブ、芸能界、、、、、、“情報を操作する”という世論に抜群の影響力を持つラジオパーソナリティという立場もまたなんと皮肉めいたことか

“腐りきった人間”を痛烈にネタにした映画だと思いましたねぇ〜。けれども私自身はずっとジャービスをずっと信じていました。彼は「やってない」と。犯人たちの「目先の暴力」に完全に騙されてしまいましたね。さらには「娘のいる父親」という立場も利用して(?)これにはルーシーの父親でブルースウェインのご両親を射殺した強面俳優リチャード・ブレイクも半信半疑でマインドが揺れ動いてしまいますよね
まあ彼らも許されるワケではありませんが、、、、、特に主犯の女性が一瞬「彼女の被害妄想なのでは…?」と、ジャービスの言葉に流されそうになってしまった事が我が汚点でなりません。そうやって流されてもみ消されてしまった事件が世の中にどれだけあるだろうか?女性、若者の「証言」もちゃんと耳を傾けよやあああああ!!!!そんなメッセージも込められているんじゃないか……
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