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ファミリー・プレイ(2022)


【原題】Daughter

【監督】コリー・デション

【出演】キャスパー・ヴァン・ディーン エリーズ・ディン ヴィヴィアン・ゴーほか

【あらすじ】

ある日突然拉致され、見知らぬ部屋に監禁された少女。やがて彼女は、誘拐犯の男がこの家における“父”であること、そして彼女にはその“娘”の役割が与えられたことを知る。家族に完璧な調和をもたらす“娘”として、新しい“父”と“母”と“弟”と暮らすことになった彼女は、娘役をうまく演じながら逃亡の機会をうかがうが……。(映画.COMより)






 
【感想(ネタバレなし)】

『“家族、はじめました。”』

 





どーもどーもラーチャえだまめです。それでは今晩もいってみよぉー、未体験ゾーンを……
















ブッコワース。





今日は第5夜……いやーこちらペース配分ペース配分……テステス、流石に無理が生じてきております。しかし上映終了までにはなんとかあげたいんだな〜なんて思いながら今回はただでさえゲテモノ、あいやクセモノ揃いの未体験でヒトキワ「これぞ“未体験”」だと思う“かなり人を選ぶ”かもしれないおち◯珍作をご紹介



【ファミリー・プレイ】!!!ニンテンドーアカウントを共有……それファミリープラン!!サンドウィッチマンの富……それマイ・ファミリー!!ちがーう!!!「ファミリー・プレイ」!!!いやーどう見ても生優しそうなタイトルに反した、この世の終わりみたいな家族写真のポスターなんとかイカしてる「ファニー・ゲーム」みたいな理不尽胸くそ悪い系ですか?それとも終末系SFにも見えなくもない、ガスマスクを被った2人組が荒野で逃げ惑う女性を追い詰める。そして、ためらうことなく“とどめを刺す”。












「また新しい“娘”が必要だ__。」




どこかのガレージにチェーンで繋がれた女性。男は必死で悲しみ苦しむ女性に近づきこう言った「これから私のことを“父”と呼びなさい。」



ど、どんだけイカ食ってもイカれてやがるー!?突然誘拐された女性が招かれたのは、自分と同じように誘拐された赤の他人同士が「ファーザー」と呼ばれる男に「監禁」され仮面家族ならぬ「疑似家族」を演じなければならない世界線だった__??前回ご紹介した「アブソリュート」と若干設定が被っておりますが……私がもしオヌヌメするとしたら、コチラです。



監督はこれがデビュー作らしいコリー・デションというアメリカ人監督。監督であり「写真家」という異色の肩書の持ち主____だからかぁー、と言わざるを得ない2023年になってもなおアスペクト比1.33の16ミリフィルムで撮られた映画が爆誕してしまうとは……というこの「レトロ」調な画質で映し出される所に「異様さ」があり、カメラアングルもこだわって撮られているのがわかる。そして「これはきっとうん十年も前の時代の話なのだ。」と今の時代には通用しないという安心感、最初はこの物語をちょっと一歩下がって観るわけです。














南光太郎ですか?






間違えました、誘拐された女性___「娘」には「父」と「母」、そして「弟」までいたわけですね。みんな赤の他人。しかし「母」と「弟」は哀しきかな、完全に「洗脳」されているのか不思議とこの「家族ごっこ」に慣れ親しんでいる…?しかも「弟」に関しては完全にここにいる家族こそが彼の“全て”、「本当の家族以上に“家族”」へと恐ろしくも変貌していた……。



「父」は「弟」に「外は汚染されているから絶対に出てはならない」と吹き込んでおり、「弟」はその「父」からの“教え”に忠実だった。このやり口、おいおいこれって「クレイジーズ」だっけ?政府が市民を隔離するために空気感染を装うシーンと同じじゃないか。……いや人間を隔離する上等手段、力づくでやらせるのではない“したいと思わせる”マインドコントロール術……今の時代にも充分通じる、今まさにコロナ禍の世界と一緒……何が、とは言いませんが



そんな時代遅れの物語とも言いづらい、映像面に関しては、これはもう一種の芸術的センスです。そして「娘」もまた「家族」に温かく迎え入れられ次第に正気を失っていく……ように思えたのだが__?「彼女」はまだ諦めてはいなかった、というお話。監禁系スリラーですので舞台は家の中のみ。マジ淡々と進むだけだし。劇場では何名か夢の世界へ行ってらっしゃい!していた観客がチラホラ……まあこの手の映画は本当に己の体調に左右されるから仕方がないです。途中まで人によってはかなり退屈かもしれません。しかし「弟」の驚愕の「役割」が徐々に明かされていくにつれ物語の狂気がさらに増していき……からのクライマックス、というかほぼラスト?物語がグッと締まる、いやーあの展開はなかなか個人的に好みでしたね。「それなりのオチ」がしっかりと用意されているという点でも、前回ご紹介した作品より楽しめましたねぇー。






 
【感想(ネタバレ)】





第7部は完全に蛇足だったなー。6部の実は外の世界では弟の絵で個展が開かれていたのがわかるラストで締めてくれていたら綺麗に終われたのに(助け船の手紙がぐちゃぐちゃにされて捨てられる救いの無さもエッジが効いてて良かった)勿体ない。せめて7部と6部ラストは順番を逆にすべきだったと思う。父に認められたい……弟の芸術的センスも父にとっては「金になる木」でしかなかった(血まで売りに出されてるなんて……)だからこそラストで父を殺害し姉と外の世界へ逃げ出し一件落着……とはならなかった??そう安安と父の洗脳が解けるはずもなく……という希望と絶望が入り混じったエンド、だったのではないでしょうか。



それにしても誘拐された姉が一度も叫んだり無茶苦茶な行動を起こさなかったのがちょっと不思議。「探すのに苦労した」と父が言っていたのはパニック耐性でもあったからでしょうかね??

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