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ドクター・スリープ(2019)

更新日:2019年12月9日


【原題】Doctor Sleep

【監督】マイク・フラナガン

【出演】ユアン・マクレガー レベッカ・ファーガソン カイリー・カランほか

【あらすじ】

40年前、雪山のホテルで父親に殺されかけたことがトラウマになっているダニーは、人を避けるようにして生きてきた。同じころ、彼の周囲で子供ばかりを狙った殺人事件が連続して起こり、ダニーは自分と同じような特殊能力によってその事件を目撃したという少女アブラと出会う。事件の真相を探る二人は、あの惨劇が起きたホテルにたどり着く。(Yahoo!映画より)





 
【感想(ネタバレなし)】

『※キシリトールのCMではありません』

 



どーもどーも「レッドラムって何をラムと割ってるの?」と昔本気で聞いたことがありますラーチャえだまめです。いやーちょっと最近フリーフォール系な人生でだいぶ更新が遅れてしまいました、しかしそれよりも長いあれからもう18年経ってますが未だ宇宙にすら行けてないのが残念すぎる「2001年宇宙の旅」など世に送り出してきたスタンリー・キューブリック監督が77年に撮った映画「シャイニング」!!……あの「シャイニング」ですよ?OPの空撮から度肝を抜かれた「シャイニング」ですよ!?未だ顔芸映画のきんz…“ホラー映画の金字塔”的存在として君臨し続けるあの“名作”「シャイニング」ですよぉ!?……ついに“それすら”続編映画が制作され日本でもお披露目される事になりました、あーあやっちゃったよやっちゃったよハリウッドコレやっちゃったなぁー!!!42年ぶりの続編ですよ?“今更”間ハンパないじゃあないですかー!?こりゃあNHKもビックリの“その時カネが動いた”案件じゃあないんですかー!?



原作は今年何度名前を呼ばれたら気が済むのか現在も公開中「“それ”が見えたら、終わり。」や「イン・ザ・トール・グラス 」がネトフリで映像化されたかと思えば「ペット・セマタリー」のリメイク版が来年公開される事を劇場で予告通知されたかと思えばまた赤い風船が……てハーレークインかよ!!!世界のスティーヴン・キングでございます。そんな“流行り”に乗っかって?と言われても仕方がないような鳴りを潜めた















今年度“最優秀続編賞”が決定しました






と言ってしまいたいくらいの!?約30年越しの“アイルビーバック”がただのガッカリイベントに終わってしまったと嘆くそこのアナタ!!にも大変オヌヌメしたい、いやー見事に“オリジナルの良さを崩すことなくいい塩梅に調節された続編映画”としてかなり優秀な映画だった、【ドクター・スリープ】!!!……だったワケなんですね〜。



仕事がてらバカンス気分で泊まった山奥のホテルがアホみたいに呪われていたばっかりに前作でオトンのジャックニコルソンことジャックトランスに追い掛け回される羽目になったダニーボーイ。それから30年後三輪車で廊下を爆走し床に車輪の跡がつかないかヒヤヒヤさせられたダニーボーイの成長した姿を演じるのはすっかりお髭が伸びワンしまくったユアン・マクレガー氏でございます。いやー今回のマクレガー氏はかなーりな“ダメ人間”っぷりを発揮しておりまして30年経った後も未だ自身の特異体質である“シャイニング”の能力に悩まされながらアルコール依存症に陥りまともな職にも就かずその日暮らし的な生活を送っているのです。そこへ街で知り合った一人の男性との運命的な出会いにより生活が一変することに…。



タイトルの「ドクター・スリープ」とは一体どーゆー意味なんでしょう、私もはじめよく知らずにネットで調べたのですが、“ドクター”とはその名の通り“医者”という意味、ダニーは男性の紹介により病院の掃除係に見事ジョブチェンを果たします。その病院の患者は老人ばかりで言ってしまえば“最期をみとる”職でもあったわけです、ある時ダニーは死期の近い患者に「“死”とは眠るようなもの」と言います。それを聞いた患者から「“ドクタースリープ”…。」と呼ばれたのがタイトルの語源だったんですねー。



本作は“ホラー映画”、というより“「シャイニング」という能力の出る映画”くらいに思って頂いた方がいいかもしれません!!確かにちょっぴり不気味なシーンもございます、しかしメインはキングが中二病を全開させたかは定かではない“能力者バトル”にシフトチェンジしているんですねー!!あ間違えました











「スターウォーズ」です(笑)






ミディクロリアンもビックリな“特大シャイニング”を持った少女が物語のキーパーソンとして登場!!まだ10代のヤングにそのあまりに強大なパワーを操ることなど当然用意ではなく!?そこへ元シャイニングマスターのダニーが半ば“師匠”という役割を担うカタチで老いた能力を再び開花させんと背筋をケノービしながらアップを始めましたとさぁー!?当然その少女の力を“利用”しようと暗躍するダークサイドに堕ちた「シャイニング集団」も出てくるわけで



一瞬枯葉つけてんのかと思ってしまう髪の毛についた飾りとハットを被る白雪姫のセロン姉さんに教えて貰ったかは定かではない人の性気を吸い取り永遠の美しさを保ち続ける驚愕のハリウッド美容法を身につけたレベッカ・ファーガソン筆頭に登場する闇の集団との壮絶な死闘!?当然“例のホテル”も登場します、ただその登場の仕方というのが無理やりなこじつけ感がなくて















“敵”の“敵”は“味方”






逆転の発想で逆にあの最強最悪なホテルを“リノベ”しちゃおうという大魔改造ビフォーアフターをやっちゃうわけなんでございます!!あー懐かしい懐かしい、懐かしの“空撮”からのホテル到着、からの















オマージュの大運動会(笑)





“血の海”や“「ハロー、ダニー」”の成長前の阿佐ヶ谷姉妹は予告にも出てきたので知ってはおりましたがアレもコレもまぁー大変ヨクバリス過ぎる“キューブリック版「シャイニング」”への猛烈過ぎる“愛”を堪能することが出来ました……と言うわけで今作は完全に“前作鑑賞は必須”になっております故、まだ前作を見ていない方はこの機会に是非ともご鑑賞してみてはいかがでしょうか??






 
【感想(ネタバレ)】




いやーしかし言うてもそのキューブリック版はキングが映画の出来を見てあまりにも原作と違い過ぎるとか言って激おこぷんぷん丸してその後ドラマ化して作り直したというのは有名な話ですが、その原作者キングが作った作品より“キューブリック愛”を貫き通す事が許されたのは、やはりキング原作のネトフリ映画「ジェラルドのゲーム」でキングを大絶賛させた功績があったからでは?と思えてしまう、監督はノリに乗った今まさに恐れを知らない天元突破フラナガン!!ことマイク・フラナガン監督。日本での知名度はまだあまり無さそうではありますが、こちらもネトフリのみで配信されている劇場未公開「サイレンス」というホラー映画がめちゃくちゃ面白くってですねー、いやーこの監督ならひょっとすれば何かしてくれるかも?とは踏んでおりました故、他の誰が作っても“絶対に超えられない壁”化している“「シャイニング」の続編”という大役を見事に果たしてくれたと思いましたねッ!!



何よりBGMやカット割りなどで前作の雰囲気を徹底的に研究し近づけたのが一番の功績ではないでしょうか??舞台も21世紀の現在に変わり当時まだなかったCGなども使ってはおりますが、それでもどこか“懐かしさ”を終始漂わせるアナログチックな演出は大正解だと思いますねー!!



ジャック・トランスが一人小芝居に興じていたバーカウンター、斧で壊された扉、レベッカ・ファーガソンが斧を持ったユアン・マクレガーを追い詰める構図すらデジャブを感じる廊下も前作を完全再現、はじめは“これが「シャイニング」の続編?”と違和感を持った方々もホテルが登場した後はその再現度の高さにビックリした方も多いのではないでしょうか??



欲を言うとたとえフルCGで作っても良かったやはり“前作のキャストは前作のままで”やってほしかったなーという、声がソックリ過ぎる母親や横顔だけならそれとなくソレっぽい極力似ている俳優を起用して頑張ってはいたんですけどね…。



戦いの末ダニーはフォーs…シャイニングの力で霊体となってしまいますが、エルサばりの「ありのままの姿で」という強いメッセージが、個性を潰すのではなく個性=己の持った力をとことん伸ばしていくことの大切さをどこか訴えて終わるという、キチンと着地点に着地した幕引き方も良かったですねー。



まぁなにより今作が一番成功した理由としては続編もまたキング原作であるということ、全くの









「“オリジナル”ではなかった」






これですよねー。もしキングが2013年に執筆した「ドクタースリープ」という小説が存在していなくて続編を制作する“ためだけ”作られた映画オリジナル脚本だったら……と考えるとかなり悲惨な結果になっていたかもしれません。それはつまり「キングの作り出す物語が面白い」というほかないのではありますが、やはりそーゆーことなんだと思いますよ私はぁ!?原作という“下敷き”があったから、続編である本作もここまで高クオリティを保てたんじゃないかと思いますけどねー。






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