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ドクター・ストレンジ マルチバース・オブ・マッドネス前編(2022)

更新日:2022年5月8日


【原題】Doctor Strange in the Multiverse of Madness

【監督】サム・ライミ

【出演】ベネディクト・カンバーバッチ エリザベス・オルセン キウェテル・イジョフォーほか

【あらすじ】

マルチバースの扉を開いたことで変わりつつある世界を元に戻すため、アベンジャーズ屈指の強大な力を誇るスカーレット・ウィッチに助けを求めるストレンジ。しかし、もはや彼らの力だけではどうすることもできない恐るべき脅威が人類に迫っていた。その脅威の存在は、ドクター・ストレンジと全く同じ姿をした、もう一人の自分だった。(映画.COMより)




 
【感想(ネタバレなし)】

『ブルース・キャンベル、マルチバースで愛のムチという名のDVを受ける』

 




どーもどーも先日電車で隣のJKが後ろを何度も振り返りその都度ポニーテールがバシバシ肩に当たって嬉しかっt、いやウザかったですラーチャえだまめです。MCUゥー!!!“ママがちょくちょく馬の声真似してきてんのかーい”の略ではございません“マーベルシネマティックユニバース”!!!……の第28作目かつマーベルスタジオが“打倒サノス”計画の一貫として爆誕させた“俺の史上最強の主治医が魔法覚えたら時間の概念超越しちゃった件”こと「ドクターストレンジ(2016)」の続編【ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス】















副題が本題超えちゃってるんですけど






「マルチバース・オブ・マッドネス」…!!「マルチバース」…ランディ・バースではありませんこのタイトルにどれだけマインドがウズウズべきスタンしたことか!?これまで数々の“ユニバース”と夢の共演を果たし過ぎたせいでそろそろ何が起こっても驚愕しないレベルにまでなってきたMUCの中でも、特段“お祭り要素が多い”とウワサの?見事実装(実写化)された「スパイダーバース」に次ぐ“サプライズ”の数々があるのではないか??と早くも話題沸騰中の本作をアメリカよりも1日早くここジャポニカでついに公開、初日に拝見させて頂きましたー。いやー前置きなんてそんなク◯みたいなことは言いません当然“ネタバレ”もせずに言いましょう














ストレンジ大先生が想像以上に「はらわた」してた件






 




監督の名を聞いてはじめミミガーを疑いましいたよあのサム・ライミですよ?2000年代のヒーロー映画の火付け役「スパイダーマン」3部作を手掛けた大御所サム・ライミ監督を“続編の監督に起用”……いやネームバリューおかしすぎだろ!!いよいよマーベルスタジオも本格的にイカれて参りました前作で監督を務めたスコット・デリクソン監督が“創造上の相違”により降板(ただし製作総指揮としては残留)したという話ですが……マーベル側は前作より「ホラー要素を多め」にしたいとの意向があった?いやいや「エミリーローズ」「フッテージ」等がっつりホラー畑出身のスコット・デリクソン監督にホラーを要求して断ることはないはず、否もうすぐ日本でも公開予定の新作ホラー「ザ・ブラック・フォン」と撮影時期が被っていたこともその1要因だったのでは?…まぁそんなことはよくって、だからって「ホラー映画界の大重要参考人」ことサム・ライミですか……いやーよく彼を“落とし込んだ”なと。まぁ「ノー・ウェイ・ホーム」成功のウラにライミ監督が絡んでいたんじゃないか、とも考えられるのですが。しかし「スパイダーマン(2002)」より前、当時スパイダーマン実写映画化のGOサインが貰えなかった腹いせに勝手にヒーロー作ってしまえホトトギスと「ダークマン」なる自主制作ヒーローまで生み出してきたスーパーヒーロー猛者のライミ監督とは言えなぜ「“5番目”に好き」と豪語する“ドクター・ストレンジ”の続編をやることになったのか??















今作は「スパイダーマン」より「死霊のはらわた」をイメージして下さい。





デビュー作「死霊のはらわた」が当時大ヒット、一躍ホラーブームを巻き起こしたことは言うまでもないそんなスーパーヒーロー以上に“ホラー好き”のライミ監督が今回「かなり好き勝手撮っている」感が画面からヒシヒシと伝わって参りました!?否「スパイダーマン」3部作では「正当な」作品にしようというライミ監督のこだわり、念願かなった作品だからこそ余計なことをしない=ホラー要素を抜いた“お硬く”仕上げた方なのではないか?激辛好きの店主が辛さ抜きのニュータンタンメンを作ったみたいな??(違うか)それは「スパイダーマン」が単純にホラー作品ではないから。ホラー要素を“入れる必要”がなかったからです。そして今作「ドクター・ストレンジ」も同様。しかし今作ではホラー作品ではないものを“わざわざホラーに寄せている”。それがたとえ上の命令であろうともライミ監督としては本作で“スーパーヒーロー”דホラー”という掛け合わせがご法度、あるいは「ニュー・ミュータンツ」の挫折から掛けわせ危険な、そんな“好物2つ”を両方やっていい!!そんなこと言われた暁にゃあ子供のように飛び跳ねたかは定かではありませんが















そらぁー好き勝手やるよね






しかもキャスリーン・ケネディがドンと鎮座して上から色々指図するSWと打って変わって“自由放任主義”のケヴィン・ファイギから言われた「ポストクレジットは最低2つ」くらいの約束さえ守れば(いやいやそんなことはない)比較的自由に撮らせてくれる?なら、そりゃぁーいきなりおっかなびっくりシーンやら不気味なシーンを唐突にブッコミたくもなりますよ!?



ゆえにホラー耐性のない人には今回は「ちょっぴりビビる」かもです。……と脅かしましたが個人的にはCoCo壱の“2辛”もいかないレベルです。代わりに恐怖乱舞よりこれまでのMUC“らしかなぬ”「容赦なさ」の方がよっぽど心臓に悪いかもしれません??



今作はこれまでのシリーズの中でも群を抜いて「命が軽い」そんな作品かもしれません。それすなわち「ホラー映画ってそうでしょ?」的なライミ監督の意思表示か?さらにアメリカンなホラー特有の「グロ=ホラー」みたいな概念が思いっきり反映されている。まぁ「死霊のはらわた」見た人ならばライミ監督がゲロゲロな人なのはおわかりいただけると思いますが…。勿論そこは安定安心のネズミー印ですから?直接的なシーンはカットされているので大丈夫です!!



そんな恐怖演出以外では前作のデリクソン監督が魅せた万華鏡みたいな細かくも美しくも儚くも摩訶不思議な鏡の世界から一転、だいぶ“大雑把なフルCG”感が急にドバッと……そこらへんの世界観は今回はあまり、ライミ監督はご興味なかったのかな?面白い演出もしているんですけどねー。ちょっと全体的に















演出が“古臭く既視感”





最先端の……というより200年代のまさしく「スパイダーマン」、つまり2000年代の映画からいい意味でも悪い実でも“変わっていない”感じ?確かに最先端のVFXは凄いが見せ方が……そこはデリクソン監督の方が新鮮味がありましたかねー。音楽は「スパイダーマン」テーマ曲でもお馴染みライミ監督とはキャップはキャップでもアメリカではなくスーパーの方「キャプテンスーパーマーケット」から組んだ仲のこちらも大御所ダニー・エルフマンという豪華さ、なのですが…。作曲家が変わったことで前作から使われていたテーマ曲はほぼ廃止状態、新しく新曲を書き起こすもこれまでのイメージソングが使われないのはやはり少し寂しい感もあります。そのかわり前作から今回はティム・バートン風のBGMに仕上がっている所が好みが別れそうですね。



あとはもうウワサにもなっている今作から正式に?「ディズニープラスに入りやがれこの野郎」というスタジオ、運営からの無言の圧力とでも言うのか















「ワンダヴィジョン」は必須&「ワット・イフ…?」は小ネタ的に知っていた方が楽しさ倍増






私は先月ディズニープラスに加入して今日の今日まで急足で「ワンダヴィジョン」と「ワットイフ…?」を完走してから劇場に足を運びましたが、「ワンダヴィジョン」はもう今作に登場するエリザベス・オルセン演じるワンダ=スカーレット・ウィッチのバックグラウンドを知る上で必要なんですよね…。とりあえず今まで映画だけ追っとけばついて来られたMCUでディズニープラスのドラマシリーズを必須案件にしたということが、やはり想像以上にファンの混乱を招く事態に発展しているということは上映後「映画は全部見たんだけどな…」とアタマを抱えながら出口に向かう観客の多いこと多いこと……ついにMCUは低所得者の家庭にはヒーローは派遣しない方向に本格的に舵を取ってしまったのかもしれません…!?



しかし今後のMCUの展開的にはそうなる方向のご様子……そういう意味では今作はMUCの中でも“特にオタク要素が強い”そんな作品でもあります。ドラマ版から追っているコアなファン向け、あるいは気になる“ゲストキャラ”がもういよいよ日本では「え、誰?」レベルの原作コミック愛読者でなければ興奮しないような(「モービウス」の時点でそうなのかもしれんが)先に言った“命の軽視”展開と合わさり非常に“コミック映画の中でもかなりコミック寄り”の作品になっております。ソレすなわち各キャラクターの“深堀”が浅かったり前作より今作は「意外と門が狭い」入りづらい……とまではいかなくとも、これまでの「知らない人でも楽しめる」要素は今作は少ない、かもしれません。



しかし今回“マルチバース”で描いているのは「“アース”を変えれば失敗をやり直せるが、やり直すべきではない」…失敗を糧にして人は成長していくんだーーー!!という万人に響くテーマであり、そこをちゃんと押さえている所は流石のライミ監督の腕が光っていると言っても過言ではない!?





……後半に続く

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