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ソフト/クワイエット(2022)


【原題】Soft & Quiet

【監督】ベス・デ・アラウージョ

【出演】ステファニー・エステス オリヴィア・ルッカルディ メリッサ・パウロほか

【あらすじ】

郊外の幼稚園に勤めるエミリーは、「アーリア人団結をめざす娘たち」という白人至上主義グループを結成する。教会の談話室で開かれた初会合には、多文化主義や多様性を重んじる現代の風潮に不満を抱える6人の女性が集まる。日頃の鬱憤や過激な思想を共有して盛りあがった彼女たちは2次会のためエミリーの家へ向かうが、その途中に立ち寄った食料品店でアジア系の姉妹と口論になってしまう。腹を立てたエミリーたちは、悪戯半分で姉妹の家を荒らしに行くが……。(映画.COMより)


 
【感想(ネタバレなし)】

『アナタが思う以上に、周りはアナタのことなど興味ないんですわ。』

 





どーもどーも先日ユニットバスの浴槽を溜めて水を抜いたらトイレ側の排水口から抜いた水が逆流してトイレが洪水しましたラーチャえだまめです。いやー排水口の外側だけ掃除しても駄目なんですってねー中にあるカップ外した内側に溜まったゴミがせき止めちゃうんですよーと水道屋さんがご丁寧に教えて下さいました。水道屋さんその節はどうもスミマセンでした……と言うわけで本日はそんな排水口の中の裏側の詰まったヘドロ化した髪の毛より汚い「汚物」軍団がやらかしちゃったコチラ



【ソフト/クワイエット】!!!いやーこれまた私のゲテモノレーダーがクンカクンカ……只今ヒュートラさん他全国で公開中、 何が起きてもカメラを止めるな!?失敗の許されない1発本番「90分ワンカット」……の謳い文句も今となっては決して珍しくありませんが365日最強絶叫計画強化中会社こと“ブラム・ハウス”配給……と言うことでホラー映画ですよね?くらいしか前情報を入れずに拝見させて頂いたのですが……まさかマギカここで














“令和5年度”最優秀「胸糞悪いんじゃ賞」が決定。






今年これ以上の“胸糞悪い”映画は存在しないのでは!?これを見て「無感情」でいられたら人の子にあらず過ぎる「猛烈に気分を害したい」このドM野郎野郎ッ…!!に猛烈にオヌヌメ過ぎる、そんな映画の爆誕でございますパチパチ……






 




教え子に“間違った教育”を施す学校の女教師がアルミホイルに包まれた手作りパイを持ちながら「おいパイ食わねえか」とチャーチルに集まったママ友っぽい“◯◯な会”に合流する彼女たちの正体は現役KKKも太鼓判を押す「白人至上主義者」だった__!?……というのが「ホラー」の正体だったんですねー。彼女たちは近年の“多様性の時代”の到来により我々白人が“逆差別”を受けていると主張。よく黒人は白人から差別を受けている!と叫べばそれがまるで世の中の正義のようにメディアで取り扱われるが、白人が黒人から差別を受けている!と叫べば信用されないどころか発言すら認められないという現状?



ワーイアメリカンぴーぽー!?我々白人種こそ今まさに迫害を受けている可愛そうな子羊ちゃんなのよ!?え、新しい米国のリーダーズですか?広島サミットのウラでこんなサミットが行われていたとは……この辺の主張は正直島国日本人にはちょっと理解しにくい部分ではございます。あまり身近な問題として感じにくい所が。でもまぁ確かに?彼女たちの“一意見”もわかるっちゃあわかる。私たちは別に白人以外の有色人種をこの世から駆逐したいだなんて思っているわけじゃない、ただ我々“も”差別を受けている“被害者”であると___それを認めてもらいたいだけ。過激な思想家とは違いますよ〜、みたいな感じでトークに花咲かせますが観てるコッチはなんとなーくわかっちゃうんですよねー。お前ら「そう思ってねえだろ」っていうのが……。



だいぶ手加減して話してますよね?お世辞言ってますよねー。発言のところどころで引っかかる棘なんてレベルじゃない「異常なホワイトニング思想」……まさかDNAの作りから差別されるとはベイスターズもこりごりだよ!?彼女たちが実写版「リトルマーメイド」なんて見たら海の藻屑となって消滅するじゃないかだがしかし観ているコッチはどうにも気分が悪い。そりゃそうだ。第一















パイの切り方からしてなってねえんだよおおおc3t8j6いc3c.んzw…!!!!!!!





 




そんな彼女たちの恐ろしい会合シーンは「これワンショットでやる必要ある?」と正直ワンショットで撮る“意義”があまり見いだせない。ワンショットと言えばやはりその場の緊迫した雰囲気とか登場人物の生の息づかいとか演出する際に使われますが、前半はそういったシーンではないんですね。しかし彼女たちが“とある事件”を起こす後半からようやく緊迫感のボルテージがアップ。もはや白人だからとか女性だからとか全く関係なしに“いい歳こいた大人がまるで童心に返ったガ◯ようにキャピキャピするのも見苦しい”し“重犯罪”を犯してしまう無計画さにも腹が立つ。そして何より「私たちは“悪くない”」という思想が見え隠れする彼女たちの態度?……もうここまで来たら病気です



この映画は何度我々に“怒”を覚えさせれば気が済むのだろうか?……そんな視聴者の“感情をここまで突き動かす”それ自体が本作の驚異的なパワー、魅力だと思いましたね。あ、いや一応褒めたつもりなんですが……



監督は本作が長編映画デビュー作のベス・デ・アラウージョ。女性そして“非”白人でもあるアラウージョ監督が、あえて“差別される側”の視点ではなく“差別する側”の視点で撮っているんですよね。少なからず自身も過去どのような差別を受けてきたかを思い出しながら、またもし差別されたとして“最も辛い言動はなにか”を想像しながら、暗い気分になりながら作り上げた渾身の脚本……「不快」こそ、本作の最も意図する感想かもしれません。

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