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サクッとレビューその19「コントロール」


『「デフォー:怒りの集団予防接種」』

 
【サクッとレビュー(ネタバレなし)】




どーもどーも祝日は嬉しいけどどこ行っても人だらけで結局どこにも行かずに家に引き篭もるしかない行きにくさを感じるフリーな皆さんコンバンワー。と言うことで本日ご紹介する映画はコチラ



【コントロール】!!!うわ〜懐かしい〜。学生時代「ドンデン返し」映画にハマって調べたら名前が出てきたコレ。レンタル店で借りようか迷ってなんかB級っぽいなー、と結局借りずに気づけば早数十年、いつしかサブスクにない映画に……。先日とある街の骨董品屋のガレージに無造作に陳列されていたコイツを見つけた時、懐かしさのあまり手にとったものの店主の目の前で陳列棚をぶっ壊してしまい申し訳なさと恥ずかしさで購入させて頂きました……。「また来てくださいね」とにこやかに帰してくれた店主に感謝を述べつつ、これもきっと何かの縁ですね。そんな本日は物を破壊するだけでは止まらない窃盗器物損害そして殺人なんでもござれな「暴君」が新薬投与で別人並の常人に生まれ変わった…?なソンゲバソナな嘘か真か___?



DVDなのに荒い画質といい安っぽさといい、ちょっと前まで平成だった「THEミレニアム」も今や昔、時代の進歩を感じますなー(何言ってんだお前)そんなわけで今まさに司法の判断で死刑執行がなされた凶悪犯。しかし実は彼は生きていて……??死体安置所で目覚めたリー・レイは、彼の目の前に現れたコープランド博士から「実験に協力してくれたら生かしてやる」と提案を持ちかけられる。そのプロジェクトとは、博士が開発した「アナグレス」と呼ばれる新薬の摂取だった……。



人の「攻撃性」を極端に抑える精神安定剤、ばかりか残虐な性格から自らの犯した罪と向き合い涙を流すまで「善良」な性格に変化する??最初は渋々薬を飲み研究所でも大暴れして吠えまくるリーだったが、ある晩彼は過去に重傷を負わせた被害者のことを思いえんえん涙を流し始めたではないか…?アナグレスでリーは真人間として生まれ変われたのか?それとも人の中身はそう簡単に変われるものではないと証明する為の、全ては彼の「演技」なのか……どっちなんだいッ!!



は実はそれほど大事じゃなくて、本作のメインは顔面ジャックナイフこと














“目力”でヤれる俳優No1





全ては「レイ・リオッタ劇場」と言っても過言ではない。去年公開された「コカイン・ベア」が彼の最期の出演作となった名バイプレイヤーの一人レイ・リオッタ。誰?と思う方も「ハンニバルに脳みそ食われた俳優」と言えばピカリと思い出すことでしょう!?そんな彼の「演技の変化」マジでびっくりしますよ!?あんなに目をギラギラ光らせて「ヤバい人」だった彼が、薬が徐々に効いてきたら?「目」が全然違うのよ「目」が!?「目」だけで「別人」を演じられる数少ない俳優の一人だと思います!!いやー素晴らしい。この映画「俳優の演技力」で100倍面白くなっていると言っても過言ではなく!?(それ以外がク◯ってわけじゃないが)



そんな彼に負けじと「哀れなる者たち」や「スパイダーマン」で狂気な科学者を演じた、科学者役がホントによく似合うウィレム・デフォー。ねぇ?これまた演技派で上手い人来たでしょ?堅物に見えて実は研究所の助手をお持ち帰りする程のプレイボーイのソープラン…コープランド博士、この2人がメインを張り、何度も裏切るリーに、それでも彼が人として変わるチャンスを与えたいと願い続ける博士。犯罪者と研究者、全く異なる畑で生きる2人の間に妙な「絆」まで生まれ……??あ、あと「クライング・ゲーム」のステーヴン・レイ(はあんまいい役ではないが)この頃はまだアクセル全開ブイブイ鳴らす前のカーはカーでもカー「ウォッシュ」店で働くめっちゃ初々しいミシェル・ロドリゲスが拝めますハイ。ウォータースライダージャーンプ!!とかアクションもそこそこあって最後まで見やすい。ラストは賛否両論あるかとは思いますがかなりスッキリした終わり方で個人的には良かったですね。







 
【サクッとレビュー(ネタバレ)】





クライマックスのリーの「俺は薬に救われたんじゃない、「アンタ」に救われたんだ。」のセリフ。確かに「思い込み」によるプラシーボ効果もあるが、リーを変えたのは何よりもまずコープランド博士の援助による部分が大きかったのではないか??そしてその言葉に触発されたのか、博士が薬品開発から人事指導の場に活躍の場を移したことがわかるエンディングがまたいいんですよね。博士もまたリーとの化学反応で人として「変化」することが出来た、この物語はリーだけではなく博士の「救済」の物語でもあるのでした……。


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