カラー・アウト・オブ・スペース -遭遇-(2019)
- ラーチャえだまめ
- 2020年8月2日
- 読了時間: 6分

【原題】Color Out of Space
【監督】リチャード・スタンリー
【出演】ニコラス・ケイジ ジョエリー・リチャードソン マデリン・アーサーほか
【あらすじ】
都会を離れて田舎に移住し、かねてから願っていた子供との穏やかな生活に満足するガードナー家のネイサン(ニコラス・ケイジ)と妻テレサ(ジョエリー・リチャードソン)の自宅の前庭に、いん石が落ちてくる。それをきっかけにして家の周囲の植物に異変が生じ、ネイサンたちの心と体もおかしくなっていく。戸惑う中、彼らは地球外変異体との戦いを余儀なくされる。(Yahoo!映画より)
【感想(ネタバレなし)】

『(朗報)ニコラス・ケイジ、アルパカを溺愛する』
どーもどーもコロナの影響で友人と久しく疎遠になる一方のラーチャえだまめです。あれそれはつまり友達と本当に言えるのだろうk………おやおや?そんな今夜は“世にも奇妙な摩訶不思議ワールド”全開でお送りしたい

全国の「物体X」ファンの皆さま、たいへんおまんたせ致しました
世のオカルト信者よ!!!三度の飯よりグチョグチョブェェェェェェ!!!が大好物なグチョメシ!!!どーも中井貴一ですッ!!!「フロム・ビヨンド」「ソサエティ」「Xコンタクト」「パラサイトクリーチャーズ」「ザ・ヴォイド」そして「遊星からの物体X」……“イチゲテモノ”でも観たことがある方ならばもうそれは「物体の血」が残念ながら通ってしまっていると言っても過言ではない本作はそんな古今東西「物体X」ファン待望の新作、【カラー・アウト・オブ・スペース -遭遇-】!!!をご紹介したいのでありますが
原作はこれまたオカルト信者の六法全書的バイブル「クトゥルフ神話」の生みの親H・P・ラヴクラフトの小説「宇宙からの色」はい全く読んだことも聞いたこともないんですけれども、その実写化にあたり一体何を血迷ったのか俳優として常にネクストレベルの演技を追求し続けた結果あまりにレベルが高すぎて我々視聴者はついていけず本人は至って真面目なのに劇場内から「不思議な笑み」がこぼれてしまう哀しみのハg、、我らがニコラス・ケイジ主演という!?これはもう見る前からもうニヤニヤが止まりません(変な意味じゃないからとかじゃないですからね?)

都心部から人里離れたとある森の中で平穏な日々をおくるニコラス演じるネイサン・ガードナー家。ある晩空から謎の隕石が自宅の目の前に落下、翌日現場を訪れると夜にあった「光る物体」は消え失せ、辺りは異様な異臭に包まれていた…。マスコミはすぐにUFO墜落などと騒ぎたてるが、その日を堺にガードナー家の身に“奇妙な出来事”が起こり始める……。
なんとも幸せそうなニコラス、あいやガードナー家。どうせこの後また「マッドダディ」みたいにケイジがやたらオーバーリアクションで暴走するんでしょう?(半分当たってます)なんて容易に想像できてしまいますが、本作は先にも上げた“80年代グロテクスド変態ホラー”の血をまさに受け継いでいると言ってもなんら過言ではない本作を観てまっさきに思ったのはそのまさに「昭和のオカルト臭」。
あの古臭くて当時の最先端特撮により生まれし手作り感満載の脳みそ夫もビックリのおよそ何と何を掛け合わせたのかもわからない一度見たら脳裏にこびりつくようなグロテクスなクリーチャーに毒毒しいほどに美しいオカルト世界。今や確実にヒットが見込める大衆映画でしか予算が組めない日本では絶対に作りたくても作られない、本作はまさにそんな往年のオカルト映画のインスパイア系であり、後半に行けば行くほど

なにやってんだかまるでわかんねーんだから
ただし突き抜けた独創的な世界観に何故か魅了されてしまうという!?同じケイジ主演の「マンデイ 地獄のロードウォリアー」の制作スタッフが今回絡んでいるということで勘のいい方ならとりあえず「人を選ぶ映画」「ハマる人にはとことんハマる」危険性を孕んでいる、ということをまずご理解頂けるかとは思います。少なくとも「オカルト好き」ならまぁ「間違いはない」とここで断言いたしましょう。
その証拠にOPからおジャ魔女過ぎる長女の儀式で幕が上がり謎の隕石落下後に起こる数々の“現象”。タイトルからも分かる通り「色」というのが本作のキーワードになっているわけでありますが、その色が“襲来”するシーンでは「ポルターガイスト」「未知との遭遇」のようなまばゆい光に家全体が包まれる恐怖、さらに「宇宙戦争」のトライポッドの“血のツタ”を彷彿とさせる自宅前の庭に次々とこの世の植物とは思えない“赤い花”がこれまた異様に咲き乱れる光景……現実が“非”現実にすり替わっていく恐怖、一番下の次男坊も何やら“井戸”と会話し始める始末に見ているコッチは明らかに「道化死してるぜ!」な光景なのに、そこに住む当のガードナー家の主は不思議とそれに気づかな……いやそれはもう“新色”されてしまったというのかぁ…!?

めちゃくちゃ賢い“役者犬”の登場に「物体」の犬小屋のオマージュ感アリストテレスなそこまで沢山登場する訳ではありませんが特撮オタには眉唾ものの“ナンジャコリャ”なビジュアルに「◯◯◯と◯◯◯が◯◯して◯◯◯を襲う」という(しかも苦しむ姿をあえてじっと見せてくるこの変態具合笑)己の身に降りかかれば間違いなく超鬱展開ともとれるなんとも“「救い」のカケラもない悪趣味”なシーンも“映画”ならばむしろその悲惨さがとっても変態チックで逆に病みつきになってしまうというか??(これぞ真の変態)
一般人にオヌヌメしたら人格否定されるやもしれない、いやしかしケイジが次第にヒステリックになる通常運転は万人受けしないでもない監督はこれまた私が大好きなサイバーパンクな世界でねえちゃんが変態ターミネーターに追いかけ回される「ハードウェア」のリチャード・スタンリー監督。自身のフィルモグラフィーこそ少ないですが今回新たな“物体監督”の一人として未来永劫名を残すかもしれない今すぐにでもDVD予約ボタンをポチッとしたい所ではございますが、興奮鳴り止まぬうちにここでお開きに致しましょう。とりあえずここまで最後まで読んで下さった皆さまにお伝えしたいことは

水は飲むべからず
【感想(ネタバレ)】
結局の所光の巨人もビックリな“光の異星人”の影響で“汚染された地下水”を飲んだガードナー家ほかその近隣の住民が“ヘンゲ”してしまったという……して異星人の目的とは?最後はド派手な竜巻を発生させ家ごと大爆発するのはいいのですが地球に飛来してきた目的がまるでわからない…。まぁそれはそれで別に“面白かった”からいいんですけど
あと気になったのが登場人物の背景が、たとえば母親に水質学者が「アナタの脚ばかり見て〜」と言われ突然ショックを受ける長女の「“禁句”の理由」とか、おそらく何か過去にあったのではないかと思ったのですが……ケイジが親父の農園を継いだ理由もきっと設定上あったけれども“省かれた”みたいな、尺の都合かもしれませんがそこら辺は少し気になりましたね。

ただ思いのほか早く隕石が落下してきてダレることなく怪奇現象をお見舞いしてくれたのは良かったですね。母親と次男坊が合体したバケモノが肉親である長女を“喰おう”とする変態だな〜もうサイコーかよ!!(笑)生理的に無理=それこそがオカルトの真髄!!いや〜令和初のオカルト映画としては非常に楽しませて頂きましたが
その裏で水質汚染問題とか、若干問題視してる?唯一生き残った水質学者が最後ダムの上でカッコよく決めゼリフ言って終わるかと思いきや……てテメェーもタバコポイ捨てしてんじゃねえかよ!!(笑)とツッコまずにはいられない、まぁとは言っても悪いのは全て飛来してきた異星人ですからね?そこにつなげるのはちょっと無理があるような気もしますが……
なんだかんだ言いましたがオカルトファンには間違いなく“今年ベスト”に入る1本ですよこりゃあ
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