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エクソシスト 信じる者(2023)


【原題】The Exorcist: Believer

【監督】デヴィッド・ゴードン・グリーン

【出演】レスリー・オドム・Jr リディア・ジュエット オリヴィア・オニールほか

【あらすじ】

ビクターは12年前に妻を亡くし、娘のアンジェラを1人で育てている。ある日、アンジェラが親友キャサリンと一緒に森へ出かけたまま行方不明になってしまう。3日後、2人は無事に保護されるがその様子はどこかおかしく、突然暴れたり叫んだりと常軌を逸した行動を繰り返す。(映画.COMより)



 
【感想(ネタバレなし)】

『“協会に人が集う理由”』

 




どーもどーもラーチャえだまめです。先週新宿駅前のクロス新宿(駅前にでっかい猫がいるアレ)にて限定出展していた“ブラムハウス公式ショップ”に行ってみたんですが、モンスターズインクより悲鳴を量産する“ブラムハウス”の日本公式ショップとか夜勤明けでも行くしかねえべ!!…とショップに突撃して“意外と値が張って”何も買わずに帰路についた……何をやっているんだオレはああああああ!!!!(泣)“選択ミス”、それも人の性なのさ……前置きが長くなりました、本日はそこで“浮遊ショット”が撮れるとプチバズりもしたブラムハウスが“今年最後のリーサルウェポン”として地獄から引っ張り出してきた……ついに“恐怖の真髄”の復活



【エクソシスト 信じる者】に決まってんだろがいチックショオおおおおお!!!!!「ホラー映画の金字塔」73年に公開され“悪魔とエクソシストの死闘を描いた映画の代表格”不気味なピアノの音色が特徴的なサウンド、“ミドリゲロ”、反り腰もこれで解消されるブリッジ走行等……今見てもなお強烈なインパクトを残してくれるあの「エクソシスト」の“続編”が?2023年に公開されてしまう怪奇。と12月公開とは知らされていたものの直近になっての情報解禁……ハンソロじゃなくたって「嫌な予感がする_?」名作映画の続編・リヴ−トは、お世辞にも手を叩いてよろ昆布できる代物などほんの一握りじゃないですか?現に公開されるなり“レビューも著しくない”ではありませんか!?___そんな訳であまり期待していなかったのが功を奏したのか













いや、かなり“頑張ってる”方じゃね?






いや私は今回は“好意的”なレビューにさせて頂きました。






 





いやー今回かなり“際どい”かもしれない。賛否両論あるのも納得の内容と言うか……今年だけでも?デーモンアオラレ暴君神父ラッセルクロウが“物理攻撃の大は小を兼ねる”「ヴァチカンのエクソシスト」に“魂頂き女子ヴァラちゃん”こと「死霊館のシスター」という“憑き物撃退映画”が先陣きって出ている状況&73年以降“人類VS悪魔”を記録した映画がどれだけ作られたものか……そんな中でナウの2023年にあの「エクソシスト」を復活させる意義が?果たしてあったのか___。これは“悪魔系”の二番煎じ映画ではない、唯一無二の73年の“「エクソシスト」のシリーズである”と胸をはって言える作品になっているのだろうか?



「他作品との“差別化”」ココに私はまず焦点を絞って鑑賞しました。結論から言って「充分“差別化”は出来ていた。」これだけでも個人的に評価出来るポイントでしたね〜!!まずはじめに全く新しい要素や描写はありません。悪魔に取り憑かれ不気味な姿に変わり果てた我が子を椅子かベッドに縛り付けて親が見守る中、十字架持った神父がアーメンクライスッ!!!と声たかだかに叫び続ける……“よく見る光景”。悪魔祓いシーンはもう飽き飽きするかもしれません……が。



注目すべき点は“そこに至るまでの過程”。映画冒頭はちょっぴりやりすぎな感も歪めませんでしたが、平穏な家庭がキッズたちのほんの“ちょっとした出来心”によって崩壊していく様を、“ほぼノーBGM”で淡々と見せていくスタイル。ちょっとドキュメンタリーチックさもあり、我々は傍観者として、それをただ見ることしか出来ない(当たり前ですが)リアルさ。一体なぜ心優しき少女に悪魔が取り憑いてしまったのか。それも今回“2人同時”にですよ?いやーこの“淡々さ”が実に不気味で良かった。人によってはその前半が「ちょっと長すぎて退屈」と思ってしまう所かもしれませんが……。



そして安易にジャンプスケアに走らずにゆっくりと“恐怖に至るまでの過程”を見せて“怖がらせる”演出も、なんだか「品」があって良うござんすじゃないですかい?しかも前作にあった(追加演出の成された)一瞬だけ不気味な顔が画面に映り込むフラッシュバックシーンのような演出も“継承”されていたり、当たり前ですが“あのテーマソング”がバッグBGMとして流れてきたら“まさしく「エクソシスト」”だなと、納得がいくと言うか……。



でココが一番“エクソシスってた”と思ったのが、「エクソシスト」ってただ怖いだけじゃなくて













「信仰」を取り戻す話”





だと思うのですよ。やや宗教的&哲学的なテーマでありますが、神父であるはずが信仰心を捨て神を信じようとしなかったカラス神父が、パズズとの死闘により命を落としたメイン神父に代わり再び信仰心を胸に“神”のご加護を盾にパズズと戦う……信仰心の大切さを謳っていた、あの第1作目と同様のテーマが今作にも含まれているのです。そして一番印象に残ったのがですね、突然ですが「協会に人が集まる」理由ってなんだと思いますか?みんなで共通の神を拝むため?パンとワインをタダ食いするためですか?










“人との「繋がり」”





協会に行けば色んな人と出会う機会が生まれ、そこで色んな人と色んな話をして、そこからまた“人の輪”が紡がれる……。協会に人が集まることが大事なのは、そうした“人の輪”を生み出す場所だからです。もっと言えば協会は“人との繋がり”を求める場所でもあり、人は皆“繋がっている、ということを「信じられる」場所”でもあるわけです。これが本作の「信じる者」のタイトルにかかっているようにも思えましたね。繋がりを感じ「信じる」ことで人は“孤独”から開放される。“団結力”が、悪魔に対抗しうる唯一の武器。逆に言えば人との繋がりが失われた時、孤独に陥った先に、悪魔は現る___。我々は繋がりを悪魔に試されているのか…?



監督は同じく名作ホラーを蘇らせた“新「ハロウィン」三部作”のデヴィッド・ゴードン・グリーン。はじめ彼がメガホンを撮ることを知り「売れっ子だからってなんでも撮らせりゃいいもんじゃない」と思っておりました。確かに2018年の「ハロウィン」を異例の大ヒットに導いた功績はあまりに大きく、ホラーメイカーとして再び名作ホラー映画の“立て直し”に抜擢されたのは自然な流れなのかもしれません。しかし方やジェイソンやフレディのような“マスコット”の一人であるマイケル・マイヤーズが暴れてワーキャー叫ぶような“ジェットコースター系”の「ハロウィン」と“後味の悪い雰囲気”ホラーの「エクソシスト」は、あまりにも“毛色が違いすぎる”作品。果たして彼が味付けした所で、ワーキャー叫ぶただのジャンプスケア映画になってしまわないか?なんて思っていたら、蓋を開けてみれば先述した通り、非常に物静かで色々な“含み”のある映画になっていた、これまでの作風とまるで違うカタチをとっていたことにまた驚かされたと言うか……



彼はシリーズの“醍醐味”を充分に理解した上で、それを再構築するのが得意な監督だったのか?その場合監督の持つ“個性”は失われますが、2作目の「ハロウィンKILLS」から“マイケル・マイヤーズとは何か?”という問いに走り始め、そこから恐怖に対する集団心理や社会行動なんていう哲学的なテーマを、そういえば盛り込んでいたことを思い出しました。結果的に「ハロウィン」でそれをやるには盛り上がりに欠け少しお門違いな気もしていたのですが、本作ではそれがオリジナルを踏襲するカタチでガチッとハマっていたように見えましたね。つまり思った以上に固く「地味」なんですよ本作は。それが世間的にはあまりウケなかったのかな?既にコチラも“3部作”構成で見積もっているらしく、早くも来年には“「The Exorcist: Deceiver」”の公開が控えているらしい、初発からややウケな展開に、スタジオはどう“軌道修正”するのか……(あるいは売り逃げするかも?)






 
【感想(ネタバレ)】




オリジナル版が、結果的に“犠牲を伴いながらも、最後まで悪魔に屈しずに戦いに勝利した”と捉えるならば、本作はその真逆という













悪魔への“完全敗北”





だから素人集団じゃ勝てねーんだおおおおお!!!!(いや協力助っ人の神父は一瞬で首へし折られてたじゃん……)「どちらかが助かり、どちらかが命を落とす」……まさに究極の二択を悪魔に迫られ、「そもそもなんでお前の決めたルールに従わんきゃいけねえんだよ!」と突っ張ればいいものを愛する我が子を救いたいが故、悪魔の敷いたレールの上を走ってしまい結果“助かる命が助からない”という、、、、あの両家の“繋がり”が、ちと弱かったから負けたのでしょう。いやだってシングルファーザーの方は助かってはぁ〜これで一件落着……してんじゃねえええええ!!!!←ココが皆さんおそらく一番“物申したい”所だと思います。そう“どう考えてもハッピーエンドじゃない”のに?なんかハッピーエンドっぽく終わらせようとしてないか?「俺たちの戦いはこれからだZEッ!」えいッ!!……じゃないのよ!?片方ゴートゥーヘルしちゃったんだよ!?(次回作で復活は流石に難しいか)父親のあんな笑顔見せられちゃあ、やっぱり我が子が一番……なんだよねぇ



流行りの“オリジンキャストのカムバック”枠で1作目の狂気娘の母親クリス・マクニールを演じたエレン・バースティンが同役を再び演じることが話題になりましたが、う〜んお年だから撮影タイムを縮小したのか、ちょっと残念な扱いというか全然ストーリーに絡まなかった所が残念でしたね。その娘リーガン役のリンダ・ブレアのカメオ出演と指して変わらん扱いなんじゃ…?

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