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イビルアイ(2022)


【原題】Mal de ojo

【監督】アイザック・エスバン

【出演】オフェリア・メディナ パオラ・ミゲル サマンサ・カスティージョほか

【あらすじ】

都会に住む13歳の少女ナラは、奇妙な病気にかかった妹の療養のため、家族とともに母の田舎であるラスアニマスという村にやってくる。そこには年老いた祖母がひとりで暮らしていた。祖母と過ごすうちに次第に不穏な空気が漂い始め、ナラは祖母の不可解な行動から、彼女が人間ではない何者かであると疑い始める。妹の容体はさらに悪くなっていき、家政婦の突然死など不吉なことが続き、村と祖母に隠された秘密が徐々に明らかになっていく。(映画.COMより)


 
【感想(ネタバレなし)】

『夏休み帰省したら祖母が変態だった件』

 




どーもどーもラーチャえだまめです。夏休み友達とプールに行きたいのに祖父母の実家に嫌々帰省することになる中高生にさらなる悲報??面倒見のいい優しいお婆ちゃんかと思ったら湘南美容外科クリニックのドクターも度肝を抜く驚愕の「若返り術」で顔面包帯グルグルのど、どんだけぇ〜!?なまでに美に取り憑かれたクソババアだったら??



【イビルアイ】!!!直訳すると「悪魔の目」ということでブルーベリーもなす術なしのオカルティンティンの臭いがプンスカプン……ポスターから察するに「テイキング・オブ・デボラ・ローガン」のメキシコバージョンですかな?監督はメキシコで今一番キテルね監督アイザック・エスバン……前に「パラドクス」「ダークレイン」と劇場で観たはずなのにおかしいな「何一つ覚えてない」……まぁいっか。



スペインならちょっとヤバめだった謎の感染症が蔓延するアパートに住む4人家族。長女のナラは病弱の妹ルナの治療の為とはいえWi-Fiもないど田舎の母親の実家に帰省すること&両親はルナのことばかり気に留めて自分には愛情の一つも感じられない&このまま一生ルナの看病をする羽目になるのか、ルナ中心の生活に嫌気がさし若干反抗気質の模様。そこへ祖母の“ホセファ”が両親の前ではただの優しいお婆ちゃんだったのにルナの治療の為に医者に会いに行く?とかなんとかでナラとルナを実家に残し両親が家を出ていった途端“人格が豹変”して?突然ナラ“にだけ”やたら厳しく当たってくる超絶“ウザいBBA”になったことでもうナラの怒りは既に臨界点を突破














そしてこの顔である





ナラ役の子がさ、実年齢いくつか知らんけどルナを世話する姉ちゃんにしては若すぎない?ほっそい体で病気で倒れ込むルナを抱きかかえたり結構な重労働を強いられていることだけでも同情したくなるのに、祖母がこれまたチョー意地悪婆さんで、「なんでナラにだけキツくあたるの?」と疑問視してしまう。そしてこの桃ケツヘアの婆さんの“気色悪さ”と言ったら



突然背後から脅かしてきたり夜中寝てる最中に耳元でブツブツなんか呪文みたいの唱えてくるし脳しんとう起こすレベルに乳母車みたいな“椅子めっちゃ揺らすし”ホラー映画としてはとにかく音で驚かす“ジャンプスケア”タイプで、さらに急にバケモノみたいなのが出てきて「キャー!!」って叫んだら“実は夢オチでした”みたいなシーンが3回くらい連射される(バケモノはきぐるみながら出来はいい)ホラー描写に関しては「そういうのもういいよ」レベルの既視感の塊、と言いますかホラー初心者向けかもしれません。しかし物語に関してはですね、むしろ“初心者殺し”と言ってもいい、何を隠そう











ビックリするくらい「あまりにも“魔女”っぽい」。





我々視聴者としては、いやどー見てもババア魔女っしょ?包帯グルグル巻の姿はもう“中身は違いますよ”アピールのそれだし、赤い血みたいなエキスをヘラヘラしながら飲んでるし……けどそれではあまりにつまらない。まさかこのまま何一つ捻りのない一本調じゃないよね…?と不安視しながら思わず観てしまうわけです。そしたら













とりあえず“説明”が欲しいですク◯ババア






クライマックスの“怒涛の詰め込みラッシュ”で思考回路が追いつく間もなくえ、エンディング??いやーこれ初見で全部理解できる人いるのかな?2人ならまだしも「3人の姉妹」の昔話が「物語をバツグンに複雑にしている」と思うのは私だけですか??見終わったあとすっごい喉の奥がイガイガするような納得いかないもどかしさと言うか、帰ってネタバレサイトを読み漁って只今ようやく突っかかりがとれた、という感想です。単純そうな映画に見えて実は色々ネタを仕込んでいるんだろうな、と鑑賞前に身構えていたものの、先程言ったホラー初心者向けの映画としてオヌヌメしたくとも、この物語の複雑さが邪魔して、結果あまり人にオヌヌメしずらい、そんな映画かもしれません。そう言えば「パラドクス」も「ダークレイン」も見ているはずなのに全く記憶にないのは「よくわからなかった」からか?この監督とは個人的にあまりウマが合わないことがわかっただけでもヨシとしよう…。







 
【感想(ネタバレ)】





結局ホセファとレベッカの2人姉妹の「誰が魔女か」ではなく2姉妹「とも魔女でした」でおk?でもって2人とも同じ女優が演じてるから「すり替わり」がわかりずらい……と言えば簡単そうに聞こえますが、実際はこれにプラスして3人目の姉妹の「テレサのその後」と「ホセファの思想変化」ならびに「使用人のアビゲイル」この3つの要素が混ざったことで物語が混乱する事態になっていると思いました。


 

①「テレサのその後」


まずおとぎ話“でのみ”登場のテレサについて。テレサは魔女に目をつけられ血を吸われます。その影響で“老いの病”を発症し、ホセファとレベッカが魔法使い(=魔女)の訪ね“バッカ”と呼ばれる魔術(表向きは“願い”と引き換えに“化け物を育てる”ものだが、実際はそれプラス“命の代償”が含まれる?)によりテレサは回復。しかし魔法使いの正体が魔女だと知ったホセファとレベッカは魔法使いを“塩”をもって撃退。それによりテレサの回復効果が無くなり“老い”の副作用だけが残りホセファたちよりも早く死去。ナラが屋根裏部屋で見つけた“古いアルバム”にあった車椅子に乗った老婆と背後にいる2人の姉妹の正体は、老婆=テレサ 2人の姉妹=ホセファとレベッカだったことがあのシーンで判明する。つまりこの時点で「テレサはもうこの世にいない」という情報を頭に入れておかないと(一応使用人のアビゲイルからも公言はされますがサラッと過ぎて見落とす可能性あり)クライマックスでホセファとレベッカの“入れ替わり”に「あれそう言えばテレサは?」の余計な思考が入り2人?いやいや3人いるのか?と混乱する羽目に…。




 

②「ホセファの思想変化」



こちらも混乱要素の一つ。なぜならおとぎ話ではホセファは当初「黒魔術に反対」している側だからです。それがいつしか魔女の弟子入りしたレベッカと同様に「魔術に取り憑かれる」ようになり、結果姉妹2人とも魔術を使う“悪サイド”に。通常一方が悪サイドならば必然的にもう一方は“悪ではない”それがつまり我々が予想した「いかにも“魔女っぽい”ホセファが実はただの人で、レベッカ(もしくはアビゲイル)の方が魔女なのではないか?」というミスリードで、その予想を裏切りたかったのか結果“魔女っぽいホセファもそうではないレベッカも2人とも悪サイド”これに考えが行き着くまで少々時間がかかりました。




 

③「使用人のアビゲイル」


そして極めつけは「使用人アビゲイルの謎」であります。ホセファの世話係→お弟子さん?だとすればホセファの計画に加担したり同じ魔術を使った儀式をするのも合点がいく。しかしそもそもナラたちが森の中で見つける“あの儀式”はなんだったのか?直後にレベッカが化け物を生むのと自ら首を切って自害(隣の恋人の生死は不明)していることから、あれはベッカによる儀式。そして儀式には“命の犠牲”が必要→つまりアビゲイルの死は「ルナの病気回復の“代償”」として見るのが自然だと思いました。レベッカも最後にナラによって殺されてしまうのでレベッカ自身がルナの代償か?とも思ったのですが、レベッカ殺害はナラがベッドに横たわる“ホセファの格好をした”レベッカだとは知らずに“誤って殺害”したもので、呪いとは少し違うのかなと。まぁとは言ってもそのナラにレベッカを殺すよう“仕向けた”のはホセファ本人ですし(ナラにキツく当たったり昔話を聞かせたりしてワザと自分を殺すよう仕向けた)このトリックもレベッカが気絶してからわりと間髪入れずに展開されるので観ていて違和感を感じてしまいました。以上、よくよく見ていないと&描かれない裏のシーンも想像しないと100%物語を理解するのが難しい(あとタイトルの意味もよくわからんし)でもこれ2回目観るかな……。

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