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アントラーズ(2021)


【原題】Antlers

【監督】スコット・クーパー

【出演】 ケリー・ラッセル ジェシー・プレモンス ジェレミー・T・トーマスほか

【あらすじ】

オレゴン州の寂れた田舎町。かつて父から虐待されトラウマを抱える教師ジュリアは、内向的な生徒ルーカスの異変に気づく。家庭での虐待を危惧したジュリアはルーカスが父や弟と暮らす自宅を訪ねるが、不気味な音を聞いて恐ろしくなり、その場を立ち去る。そんな中、ジュリアの兄で保安官のポールは、惨殺された遺体や行方不明者についての報告を受ける。遺体は何者かに喰い荒らされており、その歯型は人間のものだった。やがてルーカスの父フランクに容疑がかかるが……。


 
【感想】

『玄関に“狂犬注意”のシール貼れよ?』

 




どーもどーも12歳の誕生日プレゼントは「世界のUMA大全図鑑」だったラーチャえだまめです!早速ですが本日はコチラの映画を拝見させて頂きました



【アントラーズ】!!!!鹿島とは縁もゆかりもない、いやー待ちましたよ待ちましたよ2年ですよ2年!!!全米ではコロナの影響により公開延期され、その後日本でいつ公開されるのか否いつサブスクないしはDVDスルーになるのか……!?何の音沙汰もなく2022年1月、ついに、ついにこの目に焼き付けられるこの日を、どんなに待ち望んだことかぁぁ……!!!未体験もいいけど“未確認”超生命体も大好きなクリーチャーファンの皆さん、Blu-ray未発売のスタンウィンストンが制作したらただの4足歩行のプレデターになった「レリック」が大好きなマニアックさん、ヒロインがいないむさいオヤジたちが逆さまのシシガミサマにワーキャー騒ぐだけのネトフリ映画「ザ・リチュアル」が大好物な変態さんには本日は“朗報”でしかない4足歩行の国宝級UMAの新作がついに…ついに…!!!



















なーんでディズニープラスだけなんだよおおおおおおお!!!!!(泣)






どー見ても毛色が違いすぎるしぃいい!!しかも去年の12月で無料体験終わってるしぃ!?体験しそびれたよぉー!!貯めに貯めてお試しで「ムーンナイト」観ようと思ったのにちっくっそおおおおk@cscdsc…!!!あ、いやスミマセンその後他のサブスクでも金払えばレンタルされておりました…(U−NEXT・YouTube・GooglePlay・Appleストア・Dtv・テラサで配信中)いや、私はここまで興奮したのはですね、本作に生粋のKAIJYUっ子のマイケルムーアじゃねえよ!デル・トロだよ!!のギレルモ・デル・トロが制作に関与しているという!?デル・トロと言えばこれまで数々のクリーチャーを生み出し、そのどれもこれもが非常にこだわり抜かれたデザインで全国のクリーチャーファンの皆さまならば、彼のモンスター愛は知らぬ者はおらぬ案件だと思います??ですから今回非常に楽しみにしていたのです。そして!一昨年公開されたティザー映像を見てこれまた驚愕してしまいました、アメリカの田舎町で起きた怪異?小さな少年が?何やら“何か”を人知れず“飼育”しているのかと思いきや暗転した最後のシーンで



















“バケモノの子”ってか?






“何か”の正体が実は“父親”だった…!?いや“父親だった今は何か”なのかもぉー…!?と言うことは“变化”シーンも拝めるかもしれな……いずれにしても“身内がバケモノ”というモンスターペアレントもビックリな可能性を秘めた哀しき運命を背負った少年の「残酷なクリーチャーMOVIE」という!?いやー人は妄想でここまで語れるのです!!気色悪い!!ちなみにおちゃらけてないサスペンス調のクリーチャーMOVIE、私大好物であります!!(知るかよ!!)まるでSキングの小説のような世界観も堪能できそうな(キングじゃないけど原作は短編小説らしい)ですから今回かなーり期待を寄せてしまいましたが……ちなみにフィルマの点数的にはあまり良いスコアではありませんですが、あえて言いたい

















私は“遭遇できて良かった”と……!!!






 




カントリーロォー……がたくさんありそうなオレゴン州の小さな田舎町。そこは鉱山があったり先住民の祖先が住んでいたり都会っ子には想像できない古くからネイチャーと住民たちが共生してきたような、そんな感じが見受けられますねー。そして現在は工業地帯ばかりが増え娯楽施設もない、言い方悪いですが“寂れた田舎町”と言ったところでしょうかー?もうそれまさに“キングの世界”線っぽいというか、ちょっと前にU−ネクストでキング原作の「アウトサイダー」っていうサスペンスドラマを見たんですが、それも小さな田舎町で猟奇的殺人が起きて事件を調べるうちに人外な何かの存在…それが街に伝わる伝承だったり太古の神々だったり、、、、そんなオカルト的要素を“小さな街”だからこそ妙にリアルティがあるというか??















「ジメッとした灰色な世界観」がサイコー過ぎる






これなんですよ!!ロケーションや美術、音楽がまた合わさって街全体が絶に妙な「不安感」を醸し出しているぅー!?いやーカメラワークも地面に近い位置から見上げるように、まるで少年の目線を意識したアングル等、こだわりを感じられましたね〜。



そしてその少年ルーカスがまたなんとも「不気味」なダミアンっぷり炸裂というか、影のある役どころで物語の「進行役」となるわけなんでありますが、学校ではいつもひとりぼっちでいじめっ子たちのターゲットにされることもしばしば……担任教師のジュリアもそんなルーカスを少し気にしている様子。 



ジュリアを演じるのは「スカイウォーカーの夜明け(二次創作)」で黄金ヘルメットで最後まで素顔を見せなかったボーイ役のケリー・ラッセル。ジュリアが生徒の中でも特にルーカスを気にかけていたのにはあるワケがありました。ジュリアは幼い頃に母親を亡くし父親からは性的暴力を受けていた過去がありました。それは同じく母親を亡くし一時はヤクチュウに走った父親を持つルーカスの境遇と自分を重ねることに。その様子を弟で保安官のポールは心配そうに見つめ、ルーカスにあまり深追いするなとジュリアに警告します。ジュリアはまさに幼少期にうけたイジメやネグレクトといった暴力に、大人になっても苦しめられているキャラクターなんですね。その辺のテーマが物語にどう絡むのか……て絡まないんかい



予告でもありましたがルーカスが街の住人だけではなく我々視聴者までも?何かとんでもない「凶々しいモノ」の存在を?たった一人で「隠蔽」しようとしている……サスペンス要素もあります。道中野生の動物を罠にかけて捕まえては自宅に持ち帰り一人で捌き始めましたよ?部屋には厳重に「鍵のかかった扉」があっていつもそこを見張っている。彼は一体何を「隠して」いるのか。ちゃんと学校には来ているけども家には確か父親と弟もいるはずなのですが……ルーカス以外人の気配はない。あるのは「人ではない何か」の蠢く音のみ……。 



序盤中盤までは、なんとか街の大人たちにバレないよう「証拠隠滅」まで測る、小さな体でそこまでやるか?いや舐めてかかっちゃ困るな〜、12歳の少年だってやる時はやりますよ!しかしそんなルーカスの努力もぶち破る事態はどんどん悪化していって「成長」した「何か」はいよいよルーカスの手にも負えなくなっていく。……同じ頃、街で発見された「人間の一部」と思われる残忍な死体。惨たらしい死体は野犬にでも襲われたのかノーノー、付着した歯型から「人間」のものと思われ……



正体も掴めぬままジワジワと、気づけばのめり込んでしまうだけの引きつける魅力があるばかりに、クライマックスの「真っ暗闇での闘い」が非常に勿体ない!!そこさえもっとキチンと見せれくれていればクリーチャーMOVIEとして100点満点だったのに……!!!ここまで勿体ぶって結局「antlers creature」と後日Google先生の画像検索に頼らないとフォルムをマジマジと拝むことが出来ないこんな世の中じゃポイズン……ちなみにアメリカ先住民族に伝わる怪物「ウェンディゴ」の伝説をモデルにしているという?古より存在する太古の神様を怒らせた人間へのアンチテーゼ?いまいち生態系はよくわかりませんが、なんとなくもののけ姫に登場しても良さそうなエライご立派な角だこと……でも散々人殺めといて戦闘能力ゼロのヒロインに……うーんそこらへんも残念な部分ではありました。



そんな環境破壊、先に述べたネグレクト問題等、テーマ性を持たせているようでイマイチそのどれもが“中途半端”で消化不良で終わってしまっている、そんな印象も受けてしまいましたね……。が、しかし!!私個人の感想しましては、それでも“意外と楽しめた”方でサスペンス調のオカルトホラーとしてまずまずの演出力、世界観は作れていたと……万人に胸を張ってオヌヌメできる作品でこそありませんがモンスターファンを豪語するツワモノの皆さまには、ここはぜひとも押さえてほしい、そんな1本かもしれません…!!


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