【原題】V for Vendetta
【監督】ジェームズ・マクティーグ
【出演】ナタリー・ポートマン ヒューゴ・ウィーヴィング スティーヴン・フライほか
【あらすじ】
第3次世界大戦後、ファシズム国家と化したイギリスで、夜の街で秘密警察に捕まったイヴィー(ナタリー・ポートマン)は、仮面の男“V”(ヒューゴ・ウィービング)に救われる。国を憎み、恐怖政治を憂う“V”は、国民を暴君の手から解放する野望をイヴィーに打ち明けるが……。(Yahoo!映画より)
【感想】
『流行りの服は嫌いですか?』
先日買ったモッズコートのチェスターを外してセカオワを回避したものの織田裕二になりましたどーもどーもラーチャえだまめでございます。今日紹介する映画は??
この映画は知らねど「この仮面」はどこかで見たことがないだろうか!?17世紀イングランドで起こった政府転覆未遂事件「火薬陰謀事件」の実行犯“ガイ・フォークス”の顔を真似たこの仮面は、古くから事件日11月5日が「ガイ・フォークス・ナイト」と呼ばれるイギリスの祝日に使用され、アラン・ムーア&デヴィッド・ロイドによる同名コミック作品にも登場、そして現在では世界的ハッカー集団“アノニマス”のシンボルマークに、または反社会運動、デモ、活動家の象徴として使用されることもあr
…「立ち上がれ日本。」
というわけで今日はそんな議題でお送りしております「カッコいいマスクしたヒーローだけど全然アクションシーンがないよ!!(泣)」というアメコミ随一の「異質臭」を放つコチラ、【v フォーヴェンデッタ】、いえいえ発音が違います、Vフォー……………
ヴェンッッデタァァ!!!……ハァハァハァ。
をご紹介したいのでありますが、私個人的にですね、ヒジョーに感慨深い作品といいますか、もう見たのはかれこれ……高校時代ですかねぇ黒帽子に黒マント姿の、カッコいいけど不気味なお面を被った正義のヒーローが二本の投げナイフを「V」の字にして敵をキメる「あのマトリックス3部作のクリエイターが集結」なんてDVDジャケットに書かれてりゃあ「アクション満載のヒーローもの」を期待してしまうのは周知の事実!?そんな気持ちでレンタルしたら
違う違う、そうじゃ、そうじゃない。
あまりの「ギャップ」に本末転倒、いやいや今思えば予告で意味もなく何故か「ダークナイト」のテーマ曲が流れたかと思ったら今度は「インターステラー」の予告に本作のテーマ曲が流れる謎の癒着が気になりますが我々の描く「よくあるアメコミヒーローもの」だと思って蓋を開けて見てみれば
ナタリー・ポートマンがハゲになるだけの映画
などという不純な動機で見るファン向けかゴスロリコン映画でしかないのかと思ったと同時に当時カマキリに蝶の死骸を食わせて楽しんでいた高校生の私にとって、なんだかよくわかんねーけど独裁政治がなんだ革命がなんだ「スケールデカ過ぎなんかヤベェ映画(笑)」という衝撃を受けある意味今日までずっと記憶に残っていた作品であったわけなのでございますが、誕生日を迎える事に抵抗しか持てなくなってしまった年齢を迎えた今、改めて見直してみると、「いやーこんなにも面白かったのか。」という当時とまた180度違った衝撃を受けてしまったわけなのであります。
え、てか日本マジ大丈夫っすか?
時は第三次世界大戦後のイングランド。全体主義万歳!!独裁者アダム・サトラーによる“独裁政治”が進む近未来___「を」舞台にしているというのに!?個人の自由が制限された世界!?夜間外出が禁止され“秘密警察”なる法を犯しても罪に問われないただの悪徳ポリ公が蠢く世界ですよ!?ニュース番組の報道は政府が犯した罪や政府にとって都合の悪い情報などは一切放送されず、事件の“隠蔽”すり替えといった工作が当たり前のように行われ!?バラエティ番組で政府にとって“不適切”とされる過剰な演出、または発言等をした人気司会者が降板(暗殺)される、これって今まさに日本が、我々が向かっている「先の世界」に見えてこないだろうか!?
当時私は物凄く偏りのある“フィクションの話”だな〜、などと感じていた、その“フィクションの世界”が、今の私には“とてもただの作り話”のようには思えないのであります!!とても他人事のように思えないのですこの“おかしな世界”が。これって、物凄く“恐ろしい”ことだとは思えませんか!?勿論日本だけではなくそれこそ北の国なんてまさにこの映画の世界そのものだったり、“過去”この映画の世界は存在した、だが“未来”を考えた時、この恐ろしい過去が再び少しでもアタマの中を過ぎる……それが今我々が向かっている世界なのだとしたら、、、、?コレほど恐ろしいものはない。
そんな世界に“革命”を起こすのが、ガイ・フォークスの仮面を被った謎の男“V”。ー。演じるは「モータル・エンジン」が新しいキューブで異次元へと飛ばされた過去もあるヒューゴ・ウィーヴィングだよアンダーソンくん。彼は“演じて”いるものの、“素顔”がほぼ一切映らないという、これぞ役者魂!!素顔は見えなくとも彼の“声”と動きによって、一切表情を買えないガイ・フォークスマスクの“表情がわかってしまう”という神業以外何者でもない演技を披露しております。ちなみに彼を見習ったのが炊飯ジャーを被ったカール・アーバン……
“ヒーロー”というよりは“革命家”であり、華麗に舞うように敵を切り裂く殺陣を披露しておりますが、中身はただの人間(ちょっと超人w)アベンジャーズやジャスティスリーグの面々とは恐らく戦闘能力も性格も段違いに合わなさそうな、しかし“たった一人で国を180度変えた男”、己の“計画”を“貫き通す実行力”、それを可能にする超人以上の“精神力”、登場人物、いや国民全員が最初から最後まで“彼の手の中で転がされていた”という事実、ある意味実写化ヒーロー“随一”を誇るこの最強ポテンシャル!!決して侮れるものではございません。
しかし彼にも“唯一の誤算”があった、タナリー・ポートマンに出会ってしまったこと、そしてこぉ〜いぃ〜しちゃったんだ♪たぶん気づいてなぁ〜いでsh…そのナタリー・ポートマンがTV局で働く普通の一般市民からVとの出会いにより“革命家”として生まれ変わっていく姿がまたたくましい!!!はじめはいくら強姦から救ってくれたとは言え、マスク姿のヤベえヤツの家にお泊りするわ朝飯までご馳走されちゃうわ彼の言うことを疑いなく信じる姿にやや無理感を覚えてしまいますが、後半天に向かって“ショーシャンクの空にごっこ”をする「ナタリー・ポートマン育成計画」後の“目つきの違い”には圧倒されるかもしれません。
スティーヴン・レイはもうちょっと音量上げようか?
モニター越しのジョン・ハートの独裁者っぷりもなかなか胸からエイリアンが飛び出した俳優とは思えない怪演っぷりでございます。今世界を駆け巡るご当時ヒーローとは少し違う、ヒーロー映画であり“反ファシスト・反ホロコースト映画”色が異常に濃い、怪作映画ございます。。。。。
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