【原題】The First Omen
【監督】アルカシャ・スティーブンソン
【出演】ネル・タイガー・フリー ソニア・ブラガ ラルフ アイネソンほか
【あらすじ】
アメリカ人のマーガレットは新たな人生を歩むべくイタリア・ローマの教会で奉仕生活を始めるが、不可解な連続死に巻き込まれてしまう。やがて彼女は、恐怖で人々を支配するため悪の化身を生み出そうとする教会の恐ろしい陰謀を知る。全てを明らかにしようとするマーガレットだったが、さらなる戦慄の真実が彼女を待ち受けていた。(映画.COMより)
【感想(ネタバレなし)】
『「…未成年の主張?」』
どーもどーも双子座のラーチャえだまめです。本日はそんな6月生まれの皆さんへ縁もゆかりも無いと信じたい
【オーメン ザ・ファースト】!!!!オーメン!!??出た出たロト6でも不吉だとかないとかマージーカールバナナー♫「666」と言ったら……のあのぉ!?そもそも「666」とは新約聖書“ヨハネの黙示録”に記述された怪物を表す“獣の数字”で別名“悪魔の数字”とも言われる超絶不吉なナンバー!?それに目をつけた20世紀フォックスが“6月6日午前6時”生まれの人にはありがた迷惑でしかない“666”のつく日に「悪魔の子」を爆誕させてしまった
ゴイゴイスぅー!!!……じゃなくて「ダミアン」!!??…はいこの名前も使用禁止になりましたよね!?そんな「スーパーマン」「リーサルウェポン」のドッカンバッカンアクションとはあまりに毛色が違う名匠リチャード・ドナー監督×グレゴリー・ペック主演により76年に公開された「エクソシスト」「サスペリア」に次ぐ“70年代悪魔ホラー映画の金字塔”「オーメン」……それが突如この2024年のニュージェネ(言い方が古い)時代に?わざわざ76年の名作の墓を48年ぶりに掘り返すようなことを…?掘り返したとて山犬しかな
しかも出たよファーストだかビギンズだか知らんけど「大体シリーズ増えたら一つ前に戻る」人生ゲームかよ!?ホラーあるあるネタの毎度お馴染み名作映画の“前日譚”として?悪魔のシスターに戦いを挑んできt……ちなみに私「オーメン」シリーズは未体験(オーメンゴット…)見に行く前にしっかり76年版を予習して挑んだのですが……
70年代でファーストはビギニングでもローマではない
「テキサス」の方でした
48年ぶりの新作は可もなく不可もなく、恐怖の演出に関しては特段新しいことにチャレンジするようなことはせずに非常に安定志向で、それゆえ過激さを求める客層にはウケが悪いかもしれない。ただシリーズものであっても“48年”という長い時間の中で生まれたオリジナルを“知らない世代”でも?“とりあえずキリスト教がまたなんか「やらかした」らしい”くらいの認識で充分楽しむことが出来る映画となっている(まぁそこが“前日譚”映画の良いところ)ばかりか、オリジナルのファンの方にとっても、「ローグ・ワン」のラストのようにグレゴリー・ペックにダミアンが渡される6分6秒6……前まで描かれるという!?本作のラストがオリジナルのアタマにそのまま直結する、宣伝通り忌々しい“最凶の息子ダミアンの知られざる爆誕秘話”がしっかりと描かれております!!
舞台は71年のローマ。アメリカ人女性の“マーガレット”はローマで奉仕活動をするためとある協会で孤児たちの教師として働き始めるのですが、そこで“カルリータ”と名乗る一人の少女に出会う……この“カルリータ”こそオリジナル版にその名が登場するダミアンの“実母”であり、ダミアンの出生の秘密を探しにチェルベットの古い墓地で彼女の箱を発見するも、棺の中には彼女の骨ではなく“山犬”の骨が埋葬されていた……という衝撃的なシーンがありますよね?早くも山犬は“親父の方”ということがわかったわけですが(?)他の孤児たちと明らかに年齢も離れていて、いつも一人で過ごしているカルリータにマーガレットは他の孤児とは違う特別な感情を抱き始め、彼女と親しくなろうと接近する。
悪魔、協会、シスター……ぶっちゃけ時代背景的にも絵的にも「死霊館のシスター2」とかなり類似点が多い本作。しかし比べてみるとそれなりに「差別化」がされているのがわかる。あちらはとにかく効果音とかジャンプスケアで驚くのに忙しいジェットコースター系なのに対し、コチラはかなりそういう演出は控えめ。今作が長編映画デビュー作の新人女流監督アルカシャ・スティーヴンソン曰く「Jホラー」を意識したとのことですが……正直片手で数える程しか恐怖シーンもなかったかな(汗)それより「出産」シーンがやたら多くて、
そういうシーンが苦手な方はちょっと注意かもです!でも日本版は今どきのAVでも見ない“雑なモザイク”入るんでそれでも過激なシーンは抑えられています……てかモザイクから変な手だけコニチワーするのよ!?これは多少グロくてもノーモザイクの方が逆に良かったんじゃ……あと妊婦が当時の麻酔でゲラゲラ笑いながら出産するシーンは素直に恐ろしかった。
マーガレットを演じるは「ゲーム・オブ・スローンズ」で注目のフレッシュなネル・タイガー・フリー。金髪の地毛を黒に染めて挑んだ若いのに“体当たり”な演技に注目。信仰心が強く日々のお祈りも欠かせない“超健全女性”から___ルームメイトの遊び人シスターに触発され派手なドレスで夜の街に繰り出したり生まれてはじめての酒を飲んだりクラブでイケてるローマ人とダンスしちゃったり…??協会に正式入信したら手厳しい“制約”に縛られる人生になるから今のうちにYOASOBIしちゃうぜ!!というTHE若気の至りパーリナイをエンジョイする青春映画の主人公みたいな、そんな意外なギャップも併せ持つキャラクターでしたねー。
オリジナル版で“警告”をし続けた結果、悪魔のイカヅチに遭い悲劇的な最期を迎える物語のキーマン的存在だった“ブレナン牧師”役に相変わらず激渋ボイス系俳優ラルフ・アイネソン。顔はそこまで似てませんがちょっと不気味な雰囲気は似ているんじゃないですか?彼の悪魔との戦いはこの頃から始まっていたのか?あの極低音ボイスで今作で一体何を語るのでしょう??ほか名優ビル・ナイとチャールズ・ダンスが役柄はともあれ“外見がはまり役すぎる”司教役で登場。
先に述べた恐怖シーンが少ない理由かもしれませんが、本作は主役のダミアンが登場しない回故に、ダミアンに代わる“恐怖の存在”それは何だと申しますと
やっぱり恐ろしいのは「悪魔」より「人間」。
いやーキリスト教も毎度とんでもクライシスなことやってくれますねー(映画の中のお話ですが)ダミアン出生のウラに?まさかそんな“大人の事情”が隠されていただなんて?今作の悪魔は先に述べましたただの凶暴な“獣”に過ぎず??それに首輪つけて飼いならすは人間なり……そんな恐ろしい“人間”を描いた映画、という意味でも?鑑賞後は「死霊館のシスター」とはまた違ったイメージを持つかもしれません。尚勘の鋭い方にはなんとなくオチが読めてしまうかも。しかしオリジナルに思い入れ深い方ほど“衝撃度が高い”ラストかもしれません??いやー攻めたねー。しかしいいのか“追加設定”入れちゃって……しかしダミアンが生まれた瞬間、ジェリー・ゴールドスミスのテーマ曲が流れるサービスっぷりには流石に痺れましたね〜。
【感想(ネタバレ)】
おま、双子だったんかーい!!!!
IFでもない「実は……」系にしてはなかなか攻めた、いいんですか勝手に双子設定に変えちゃって……(汗)自分が知らないだけなのかと思い過去のシリーズで「妹」が出るのか?なんて調べても見当たらず。今作初蔵出しの「オリジナル設定」らしい。まあ考えてみれば「何故今ごろオーメンを?」だった理由が?ここへ来て「新シリーズ」に繋げたいキリスタンばりの闇深い思惑が…!?(やはり人間は悪魔だ…)ほかにも実母がカルリータではなく主人公マーガレットだったという“ソッチじゃないんかーいオチ”や、そのマーガレットもあんなに腹裂かれてて何の後遺症もなく普通に“娘”と“妹”と元気に山小屋に第二の人生スタートしているしー!?続編で出る気まんまんやないか!!そのうち76年版の“正当続編”とか言ってそれまでのシリーズをチャ〜ラ〜ヘッチャッラ〜にする第二の「ハロウィン」シリーズなるか??(その場合ヒロインがムキムキになります)
あるいは娘にもダミアンと“同じチカラ”が宿っていると言ってましたが……あこれはまさか「炎の少女VS悪魔の少年」ファイッ…!?(なわけ)全米でまずまずの興行成績らしいですし?これは新「エクソシスト」より続編が早く見れそうな予感……(あくまで予感)
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