『霊も水の中じゃ息します。』
【サクッとレビュー(ネタバレなし)】
どーもどーも京浜東北線でやっとこさ来た電車が“蒲田行き”だった時の“絶望感”、ラーチャえだまめです。そんな朝の通勤ラッシュ時の電車内の“息苦しさ”もプラスしたって「水の中」に比べればまだマシかもしれません？？本日はコチラの映画を拝見しました
【ザ・ディープ・ハウス】！！！……もうすぐアマプラで配信終了と聞いて慌てて鑑賞です。見よう見ようとずっとお気に入りに沈めていて浮上させるのを忘れておりましたコチラのホラー映画、劇場公開もされました、監督は“屋敷”に定評がある「屋敷女」で仏スプラッター界に革命をもたらしたジュリアン・モーリー＆アレクサンドル・バスティロ、製作総指揮は「ワイスピ」最終章を引き継いだ「トランスポーター」シリーズのルイ・レテリエ、という“話題作”でありながら？公開後はイマイチ話題になっていないような……？？
物語はとある“廃墟配信”チャンネルで生計を立てるユーチューバーカップルが？フランスの湖に眠るとウワサの“ゴーストハウス”の撮影に挑むという？“水中ワンシチュエーション・スリラー”とも言えるかもしれません？？
キャストは同じくコンビニ内で射撃されるワンシチュエーションに定評のあるカミーユ・ロウにミュージシャンのミック・ジャガーの息子ジェームズ・ジャガー。このジャガー演じるカレが廃墟でロウ演じるカノジョを脅かしたり野糞してる所を盗撮したりなかなか“調子乗ってんねぇ〜”なカレでその後の“災い”に早くも期待せずにはいられな、
……でスナック菓子の如く見たい時にサクッと再生できる90分内を切る尺の短さがありがたい作品でありながら、開始から約2割程経過して現地の怪しいオヤジから湖を案内されダイブしたら、あとはもうそこからエンディングまで浮上なしのナショナルジオグラフィックもビックリの「ずっと水中シーン」っていう！？ホントはスタジオのグリーンバックの中で水中演技してるかのようにそれっぽく見せてるだけのムービーマジックも一切不使用の、正真正銘演者たちが「ホントに水の中で演技」しているってのが普通にスゴイのよ！？
ストーリーよりまず「どうやって撮影したのか」撮影技法にばかり目がいってしまいました。薄暗い湖の中から突然現れる三角屋根の中くらいの屋敷。本当に湖の中に建てたのか、セットを建ててからスタジオ内のプールにでも沈めたのか？その答えはスタジオに巨大タンクを入れ、その中にセットを組んで撮影したんだって！そりゃいくら人気のない湖だからって外から物沈めるのは流石に環境保全の観点からアウトだわな。
アイデアもスゴくいいのよ。似たような映画だとピアノ線スラッシャーの「ゴーストシップ」とか「リディック」シリーズのデヴィッド・トゥーヒー監督の「ビロウ」とか？いずれも豪華客船や潜水艦とか「乗り物」が呪われるパターンはあれど、水中に沈んだ呪われた屋敷ってのは……今までありそうでなかった？これでサメが出たら一気に「47m」シリーズに舵切っちまうが
水中ドローンを使いその映像をモニタリングする“一人称”視点でバッチリ怖がらせてくれるし、第一水中だからモッサリモッサリ(？)動くことしか出来ない状況で、突然襲われたりしたって“ダッシュして逃げれないじゃん？”何が起きても“緊急回避不可”という「制限」、ホラー映画としてこの「制限下のサバイバル」ってのは、かなり盛り上がる要素。また「水」と「霊」の相性も抜群というか？夜に海や湖など水辺付近には近づくな……なんて言うじゃないですか？単純に視界が悪くて落ちるかもしれんから近づくなって意味でもあるけど、水辺付近ってのは日本でも霊道や霊的なものを呼び寄せる不吉な場所でもあって。だから今回水中のゴーストハウスは“最恐”なはず！？
にもかかわらず？そんなオープンハウスも喉から手が出るこんな好立地な物件でありながら、イマイチ盛り上がりに欠けると言いますか〜。それは「水中のゴーストハウス」という設定だけを推しすぎて水の中なのにストーリー自体にあまり“波がない”(…イエイッ！！)ありきたりな展開で、かつ決して広くはない屋敷の間取りの都合上？同じ場所を行ったり来たりするシーンが意外と多い。ゆえにロケーションが同じで後半ちょっと飽きてくるんですよねぇ…。屋敷に囚われたゴーストたちが水の中なのに目をカッと見開いて、すぐ近くに酸素ボンベ持ったダイバーが待機してたんだろうけどマスクなしでよぉー頑張って演技してますよー。ただ口から空気の泡がブクブク出るのは……息してんの？そこはCGで消さないのね（汗）
以上、ストーリーより他のことに気を取られまくるホラー映画でした？？ちなみにGoogleで「ザディープハウス」と検索すると何故か次に「ザディープハウス 気まずい」と出ますが気まずいシーンなんて全くないのですが……？？