テリファー 聖夜の悪夢(2024)
- ラーチャえだまめ
- 2024年12月9日
- 読了時間: 7分

【原題】Terrifier3
【監督】デイミアン・レオーネ
【出演】ローレン・ラベラ デビッド・ハワード・ソーントン エリオット・フラムほか
【あらすじ】
ハロウィンの大虐殺を生き延びたシエナとジョナサンは、トラウマに苦しみながらも人生を立て直そうと日々奮闘していた。しかし、町がクリスマスシーズンを迎えたある日、アート・ザ・クラウンが再び姿を現し、聖夜を祝おうとする住民たちを絶望のどん底に陥れる。(映画.COMより)
【感想(ネタバレなし)】

『クリスマスプレゼント(臓物)はいかが?』
どーもどーも焼いたパンにピーナッツバターを塗りたくって食べていたらいつの間にか塗ったピーナッツが“焼き専用”だったことに気付いたラーチャえだまめです。早速ですが本日はそんなピーナッツならぬ悪魔の白塗りピエロがついに死体の稼ぎ時ハロウィンから“クリスマス”に職務放棄したジャックじゃないんだから〜!?殴り込みして山下達郎が歌わなくても“誰も来ない”血のクリスマスにしてしまったとかないとか
【テリファー 聖夜の悪夢】!!!出ました“映倫”なんてク◯喰らえすぎる“18禁映画”の“代名詞”となりつつある??みんな大好き“アート・ザ・クラウン”!?が気狂い以上にやりたい放題暴走する爆裂ホラー伝説もついにシリーズ第3弾。いやー

景気いい顔してますわ
かつて過激さを売り文句としたグロ映画は数多あれども“ここまで満足させてくれた”映画があっただろうか??2016年日本でもソフト化されたその1本のDVDは当時そのあまりに惨たらしい内容がTS◯TA◯Aでは取り扱い厳禁でG◯Oでなければレンタル出来なかった、ホラーマニアの間で囁かれる程度だったあの知る人ぞ知る“禁止”映画が、今や世界的に“市民権を得たキラークラウン”として!?数多くの先輩ホラーアイコン達を押しのけ下剋上とばかりに知名度を上げたばかりか、今年はやはりなんと言っても同時期に公開された某“アカデミー賞クラスのピエロ”の売り上げを超え興行収入ランキング1位に返り咲いてしまったという!?名実共に今年の「キング・クラウン」と呼ぶにふさわしい超絶人気ぶりは日本でも同様にして!?

1作目から7年後の続編は「テリファー 終わらない惨劇」というご丁寧に副題までひっさげられ配給会社が何をトチ狂ったのか“一般劇場公開”に踏み切り一切手を加えることなく“無修正”のままの映像をあろうことか巨大スクリーンで流してしまうという!?私もシャレ乙タウンみなとみらいにあるミニシアターという“場違い”感に心底震えながら鑑賞した記憶がまだ生暖かい状態でですよ、今度は三越前のコレド室町ですよ!?あーた何考えてんのよbyスカルノ夫人ならぬ高級感マシマシのシティで“血糊・臓物・悲鳴マシマシの「二郎系」ヴァイオレンス映画”を上映するTOHOの胃袋、いや懐の広さに加え日本ではハロウィンシーズンからズラされ12月公開という、列記とした“クリスマス映画”としてスクリーンに鎮座しただけでも奇跡なのに今作から公式グッズにパンフレットまで売り出される気合いの入れよう!?まさか劇場を満席にする程にまで広い顔になろうなんて……
そんな“最悪(サイコー)”のクリスマスプレゼントになっているのかどうかテイスティングさせて頂き今回も一言「もうお腹(臓物)いっぱい。」のグロ好きには草彅剛も踊り狂うレベルの満足〜♫感を味わうことが出来たんですねー。いやーここまでシリーズ通して「ハズレがない」この感じ、ちょっとこの満足感はクリストファー・ノーランに近いものを感じる……
ご安心くださいまし“今度”のクラウンもきっとアナタの期待に“答えてくれる”と思います??“そういえば不死身”だったクラウンが前作「終わらない惨劇」で首チョンパになろうが文字通り惨劇は終わりませんよねー、ということで今度はクリスマスシーズンに復活を遂げたクラウンはそこでバーでホッホッホーと呑んだくれるサンタさんを見つけちゃうわけですよ
…当然そこは“液体窒素で凍らせます”よね??クラウンサンタ、わかってるぅ〜!!そんなクラウンの相変わらずなギリギリを超えたリアル18禁フェイスに残虐非道な行いに嘔吐レベルの嫌悪感と恐怖を感じる“ハズ”が

なんかもう愛くるしいのだが?
シリーズを追う毎に無口なのに感情表現が大らかになってません??しかも今回はモコモコサンタコスでさらに可愛さアップしてやがるし“やらかす”毎にカメラ目線でシメシメシメ……え可愛くない!?これで「テリファー」からクラウンを演じるデイヴィッド・ハワード・ソーントンがホラー映画が全く好きではないという数奇な運命すぎだろ!?ただ元々舞台等でコメディ俳優として活躍していた彼の“コメディチックなパフォーマンス”がシリーズを追う毎により顕著に、クラウンを形成する一部として確実に効果を発揮しているのは言うまでもなく

ジム・キャリーやローワン・アトキンソンを参考にしたクラウンのその動きは、無口だからこそ喜怒哀楽の表現に磨きがかかり……て殺人ピエロに喜怒哀楽もク◯もないんじゃないかとも思いましたが“ウソっぽさ”これが道化であるクラウンにピッタリなんですよね。突然茶目っけを廃した“本来の顔”にスッと戻るあの怖さ、可愛げがあろうと彼の気分次第で老若男女誰だろうと容赦なく“遊ばれる”という恐怖。間違えるな俺はマスコットじゃねえ、とでも言いたげな(喋らないけど)でも日本ではそれでも可愛い〜!!!と何故かウケがいい??クロミちゃん的な(うん全然違うね)R18でもウケるならR15になったヴェノムでもさほど人気の低迷は無かったかも??
それにグロいと言っても相変わらず被害者みんなゴム人間かよ!!万物の神もビックリの人体破壊システムがもう笑っちゃうレベルでちゃんと「コメディ」として成立させている(勿論人を選ぶが)し、前作にあった若干一名悪いことなんて一つもしていないのに“親の仇かってくらいボッコボコにされる”理不尽さは今回はそんなになくて、むしろシャワールームでイチャつく“よくいるカップル”がチェーンソーでズタズタにされる往年ネタはエモさまであるし血のバレンタインとかね、必ずいるんすよ妬み層に気を使う殺人鬼は……

そしてなにより“リアル<手作り感”重視で、そこが特撮ファンとして毎度非常に好感が持てるのです!!これはひとえに独学で特殊メイクや効果技術を会得したこの惨劇シリーズの生みの親デイミアン・レオーネ監督の才でもあり、この絶妙なグロさ加減が“嫌われないギリギリのライン”をかろうじて守っているから!?ここまで人気に火がついたのではないでしょうか。また子役との共演シーンでは子役をクラウンと直接面と向かって立たせないなどの“教育上の配慮”がなされている、制作陣は決して人でなしではないんですね!?
前作で奇跡のヒロインに昇格したワンダー姉ちゃん&秀才のび太コンビが再登板。特に姉ちゃん役の新人ローレン・ラベラは前作で一気に知名度を上げ次作「呪われた絵画」が早速日本で劇場公開されたのも記憶に新しい。前作に続きドラマ不在の主役に代わり作品にドラマ性を持たせる役割として必要不可欠なキャラクターになったばかりか、クラウンとは切っても切れない「宿敵」感もプラスされ、街中で偶然(?)出会したクラウンの恐ろしさをただ一人知るご様子はもう完全にサラ・コナーのようでありましたし、今回も親父お手製のエクスカリバーでチェーンソー持ったクラウンと激しいアクションを繰り広げる、ライマックスのチャンバラはコレはコレで別映画のように楽しめました。

また1作目のヒロインでありながら顔がグチャグチャになる壮絶な最期を遂げ中身まで完全にクラウンに毒された“ビクトリア”も登場。演じるサマンサ・スカフィディが今作でも演じている(らしい)のですが……正直こんなお美しい素顔を持っていてしかし一切見せることなく最後までキモいマスクでクラウンと共謀する狂人に徹するプロ根性……(気になる方は是非1作目を)てかクラウンの付き人?想い人?憧れ?あーこれまた“ガガ様”になっちゃってるよ!!(トドメの一撃ですか?)
そしてエンディングで流れるどっかで聴いたことあるクリスマスソングのドイヒーな替え歌と恐怖感ゼロの80年代レトロポップな曲がこれまた無駄にエモさMAXで良いという……本作のさらなるヒットを受け既に“第4弾”の準備に取り掛かっているらしい??まだまだ失速する気配を見せない無敵の殺人ピエロ……“次はやっぱり宇宙”ですよねクラウンさん??
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