シンパシー・フォー・ザ・デビル(2023)
- ラーチャえだまめ
- 3月8日
- 読了時間: 5分

【原題】Sympathy for the Devil
【監督】ユヴァル・アドラー
【出演】ニコラス・ケイジ ジョエル・キナマンほか
【あらすじ】
実直な会社員デイビッドは妻の出産に立ち会うため、ラスベガス中心部にある病院へ向かって車を走らせていた。しかし病院の駐車場で、後部座席に見知らぬ男が乗り込んでくる。拳銃を突きつけられて仕方なく車を発進させたデイビッドは、ハイウェイを走行しながら脱出しようと手を尽くすが、非情で狡猾な男にことごとく阻まれてしまう。(映画.COMより)
【感想(ネタバレなし)】

『品のない「コラテラル」』
「えーっと誰だっけ、タラバじゃなくて…」「カニエ?カニエ・ウェストのこと?」どーもどーもラーチャえだまめです。本日はそんなずっと言ってるのに“人違い”で地獄のナイトドライブに繰り出すハメになったとある一般人の災難
【シンパシー・フォー・ザ・デビル】!!ここ数ヶ月に1回のペースでニンニクより100倍ハイになる“ニコケイ接種”出来てしまうとは…!?我らが私生活でも日本に縁が深いニコラス・ケイジ(61)早くも今年2本目の“ご乱心”もうすぐここ10年で一番のホラーと呼び声高い「ロングレックス」で演じたシリアルキラーがすぐそこまで近づいているというのにまーた変な映画に出t……着ぐるみを無言で撲殺するわ自分自身を演じるわ他人の夢の中に侵入するわ近状も変わらず“やりたい放題”なニコケイですが

今回もやりたい放題“でした”。
しかも今年赤くなった大御所はハリソン・フォードだけではなかった!?ちゃっかり赤毛のニコケイがまたしても発狂しながら突然車の後部座席に乗ってきて銃を突き付けてきたら?…ブッフォオオオッ!!(笑)そんなの面白いに決まってるじゃない。で誰の車なのかと思えば“タケシ・コヴァッチ”これまた前世が日本人だったかもしれない「スーサイド・スクワッド」のリック・フラッグ大佐ことジョエル・キナマンという……この2人の顔合わせ。個人的に好きな俳優だけでほぼ展開される二人三脚映画だなんてご褒美以上の何ものでもなかったのですが

なーんか“変”な映画だなー……
キナマン演じる“デイビッド”は妻の出産に立ち会うべく病院に車を走らせる……道中ではなく病院の駐車場まで無事に到着!がそこで問題のニコケイ演じる“謎の男”が乗り込んでくるこのタチの悪さ。しかもどこに向かえとも言わず「とりあえず車を出せ」とだけ言うとデイビッドを銃で脅し身の危険からデイビッドも反射神経的に言われるがまま病院をまた出発してしまう……クセ強なヴィランを束ねてきた大佐があろうことかこんな弱々にしかも髪柄もダサい今回のキナマンはダサい。とにかくダサい……。

そんな無抵抗さをいいことにオラオラ度がどんどん加速していくニコケイ。先ほども言いましたが本作はそんなやりたい放題なニコケイとダサヨワなキナマン2人を拝む映画、と思って下さい!?(その方がハードルが下がる…)常に死と隣り合わせな夜道のドライブ&もうすぐ妻は出産間近、という二重の緊張感にさらされている“ハズ”なのに、なんだかイマイチそれが伝わって来ないのはキナマンが元サイボーグだからか、否ニコケイの人柄の成せる技なのか?(ダメじゃね?)すっかり“面白い人”のイメージが定着しちゃって狂人のはずなのになんでこんなに面白いんだr、間違えた怖くないんだろう??シチュエーション的に似ている「コラテラル」の白髪クルーズの方が100倍怖いしアッチもアッチで結構ミス連発してんのに殺しにおいてプロフェッショナル感があるじゃない?なんだろう今作のニコケイは撃たれても“きっとハズしてくれるんじゃないか”と謎の安心感…?そんな思考を横目にさらにオラオラ度が加速していくニコケイ。チーズなんてなんでもいいだろ!?シュガーの入れ方クセ強すぎだろぉぉ!?……面白くなって参りました
夜のベガスから始まりハイウェイ、アメリカンダイナー……アメリカのナイトドライブ(コイツ話逸らし始めたぞ)夜のシーンが意外と良き。レイトで見たら面白さ2割増?特にダイナーのシーンがちょっと好きかも。THEアメリカンなダイナーの夜だから客もまばらでガランとした店を照らす沢山のネオン……こういうお店でコーヒーとサンドウィッチを食したいのですよ五郎さん

っっっっって上映中はシッダあああああああああああああん!!!!
ストーリーがちょっとわかりずらいのが難と言うか結局ニコケイは何がしたかったの??となる率は高いかもしれません。そしてラストにドンデン返しあり。いやーこれはちょっと予測外れました。興味深いタイトルの意味。“悪魔に共感”?果たしてこの映画を見てアナタは“本当の悪魔”に共感できるだろうか___。
【感想(ネタバレ)】
いやさー車を間違えることなく用意周到すぎる登場の仕方からしてもう怪しすぎというか、悪魔か霊体辺りのスーパーナチュラルな存在だと思ってたんだけどなー。赤い服ってのがもう文字通りのデビルじゃんと。あるいは実はニコケイの男はキナマンの脳内にのみ存在するもう一人のボク!!だから前半はキナマン以外の絡みも“あえてないのか”あーこれは「ファイトクラブ」オチかー………

て違うのかい!!結局ニコケイは何がしたかったのかがイマイチピンと来ないんだよなー。
弱そうに見えないキナマンがずっと弱弱なわけないよな……と思っていたらやっぱり違ったデイビッド=ニコケイの妻子を殺した“ジェームズ”ってのはわかったんだけど、まずじゃあダラダラ小芝居しないで早く本性現せよとか、それが我々視聴者の為に小芝居してたみたいな映画的な都合に見えちゃうし。ニコケイも知らぬ存ぜぬで逃げ通そうとする悪魔デイビッドを「ジェームズとして人生終わらせたかった」から回りくどくも彼の化けの皮を1枚1枚めくっていったのはわかるが、彼とドライブして最終的に何がしたかったんだっけ?はじめからデイビッドの正体を知っていたなら出産を控える妻のことは何故知らなかったんだとか、自分と同じように妻子を人質にとって脅した方が手っ取り早いんじゃないかとか、、、、色々展開にモヤモヤが残る。
ラストも結局悪者の逃げ勝ちって感じで気持ちよくはない。「トラップ」のジョシュみたいに二転三転すると良かったのだが…。これならキナマンよりニコケイの生存ENDの方がしっくり来る?2人の掛け合い以上のものはあまりなかったかな…(汗)
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