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みなに幸あれ(2024)


【原題】みなに幸あれ

【監督】下津優太

【出演】古川琴音 松大航也 犬山良子ほか

【あらすじ】

祖父母が暮らす田舎へやって来た看護学生の“孫”は、祖父母との久々の再会を喜びながらも、祖父母や近隣住民の言動にどこか違和感を覚える。祖父母の家には“何か”がいるようだ。やがて、人間の存在自体を揺るがすような根源的な恐怖が彼女に迫り……。(映画.COMより)








 
【感想(ネタバレなし)】

『皆“みなに幸あれ”なんぞこれっぽっちも思ってない説』

 





どーもどーも「オッペンハイマー」のチケット争奪戦に無事に敗れた皆さんこんばんわーラーチャえだまめです。早速ですが本日はコチラの映画を拝見させて頂きました



【みなに幸あれ】……とは簡単には申しますがー??じゃじゃじゃあなぜ僕はチケット買えなかったんですかぁ!?誰かがチケットを買えて幸せになる、その下にはチケットを買えず落胆する我々のような者がいるからですよね!?











「この世の“幸せ”は、誰かの“不幸”の上で成り立っている」





みなに幸あれ……そんなもの「ただの“綺麗事”以上の何物でもない」!?というこの世のコトワリを??ホラーの巨匠清水崇氏プロデュースで大胆不敵に“トンデモ解釈”してしまったらしいコチラの作品。「第1回日本ホラー映画大賞」という賞で受賞した新人の下津優太という方が、その受賞した同名の短編作品を商業用としてセルフリメイクしたらしい……先日近所の劇場でやっていたので平日の仕事終わりに気になって鑑賞。(“モギリさん”に未だ出会えず……)



「呪怨」「村」シリーズで知られる清水監督という“最恐の後ろ盾”をもってして、しかも今回も“外界から遮断された某✕✕村”を舞台に、その村で代々継承される??「“幸せ”になる為の風習」というどこぞの学会レベルでも騙されない“いかにも過ぎる”怪しい風習にスポットを当てた……邦画ホラーファンには聞き捨てならない案件じゃないですか?これは「遂にJホラーの歴史を塗り替える!」なんて宣伝したくもなりますわな












塗り替え過ぎてパンケーキ食べたくなるって何?






 





「この世の“幸せ”は、誰かの“不幸”の上で成り立っている」……そう思いたくなる日もありますよね!?冒頭から「アナタ今幸せ?」なんてわざとらしいセリフが飛び出すくらいには、本作は常に今言ったこの「この世の“幸せ”は、誰かの“不幸”の上で成り立っている」を意識しながら鑑賞することになります。そこへある日“優しい心の持ち主”の“元村出身”の娘がきさらぎ駅からお久しブリーフに祖父母の家に遊びに行くわけなんですが、どーいうわけかその祖父母が“ジェネリックよりヤバいクスリやってんのか”ってくらい意味不明な言動をして……



主人公を演じるのは実写版「幽遊白書」で青い幽霊で知りました最近映画にドラマで見かける古川琴音。彼女の演技はなかなか良かった。良すぎて“他が完全に浮きまくってる”のがまず残念でならない!?特に祖母が「ん今なんか噛まなかった?」レベルの棒な演技で途中からちゃんとセリフを噛まずに言えるか、それだけを気にするアリババ……その祖母が突然暗がりの廊下で“棒立ち”になるわけさ。「そこは棒にならなくていいんだよばあちゃん……(汗)」













消してぇ〜リライトしてぇ〜♪





他にも奇声を挙げたり祖父の指をチュパチュパする企画物のAVみたいな珍動に流石の孫娘も「えっ?」セリフを連呼せざるをえない。このストーリーと何の脈絡もなく突然起こる“奇怪な行動”=コワイだろぉ〜、面白いだろぉ〜?と制作陣が“狙って”やっている感が“妙に鼻につく”。しかもそれらが“全てドンズべり”しているからかなり傷が深いわけです。確かに意味わかんなさ=ホラー、と結びつけたいのもわかる。ただ一見意味不明に見えて実はそのシルエットだったり行動とかに“ちゃんと深い意味”が存在していなければならない。本作はジョーダン・ピールやアリ・アスター、Mナイト・シャマラン“チック”な雰囲気を醸し出したかったに違いない。がその演出のどれもがチープであまり恐怖を感じない(※痛々しいシーンはあります)それどころか“笑い”に寄せている節もある。明らかに観客の“ウケを狙って”いるようなシーンもあるが、問題はそのネタが一昔に流行ったようなネタで全く“笑えない”点。つまり本作は怖くもなければ笑えもしない、観た方のそのほとんどが抱く感情を代弁するとつまりは













「無。」





他にも登場人物の行動理念がネジ曲がっててこちらも理解できないし、いくら外界から遮断された村……でも鉄道とか車も普通に走ってんのよね?カーブミラーだってあるし学校も住宅も一応の施設は揃っているように見えて













警察“だけ”が都合よく存在しない村らしい





スマホとかない時代の設定にすればよかったんじゃないか?「この世の“幸せ”は、誰かの“不幸”の上で成り立っている」っておかしくない??……そんな世界ぶっ壊そうぜというやる気みなぎる映画ではなく、それはどうしようもない事実として受け入れるしかない。だから逆に考えて「自分の幸せの為に他人を蹴落として生きていこう」という結論にまで持っていって閉幕する所ですよね〜。マイナスオーラをたっぷりと浴びることになりますので、鑑賞後の気分も良いものではなく……そんな中一番気分がアガったのが学生時代めっちゃ聴いてたバンド“Base Ball Bear”の新曲がエンディングソングだったことかな……?

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