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トンソン荘事件の記録(2023)


【原題】마루이 비디오/英題:Marui Video

【監督】ユン・ジュンヒョン

【出演】ソ・ヒョヌ チョ・ミンギョンほか

【あらすじ】

猟奇殺人事件の一部始終を記録したビデオに映った“あるもの”を追って取材班が調査する姿をフェイクドキュメンタリー形式で描き、韓国でスマッシュヒットを記録したホラー映画。(映画.COMより)










 
【感想(ネタバレなし)】

『韓国発“おわかりいただけるかもしれない…??”呪いのビデオ』

 




結局アマプラの広告は酷いみたいですね??ラーチャえだまめです。本日はそんなアマプラの改悪前ギリギリで拝見させて頂いたコチラ



【トンソン荘事件の記録】!!2019年山の中で放置された車から発見された1台のカメラ。そこに残されていた映像は1992年に起きた、ある〝不可解な猟奇的殺人事件〟の真相を追った記録だった。本作は長らく検察により押収されていたその記録映像を本作の製作会社が起訴を起こし取り戻すことに成功。再編集を加えて公開した。。。。という「テイッ!」でお送りするPOV型「モキュメンタリーホラー」



韓国発のPOVと言えば実際の廃病院で撮影して黒目パクパク女が日本でも話題となった「コンジアム」が真っ先に頭に浮かぶが、空前絶後のジェットコースターPOVだった「コンジアム」に対して本作は韓国語で「おわかりいただけただろうか…?」のナレーションが入ってもおかしくはない!?日本の“モキュホラ”(モラハラかよ)を彷彿とさせるジットリ湿度高め系ホラー、だったんですねぇ。





 




“惨劇”後の映像から始まる本作。男のナレーションが序盤からトントン拍子(トンソンだけに)で入ってくるのでOPから食い気味で画面にがっついていないと早くも置いてけぼーりを喰らってしまうかもしれません!新人女性記者のホンは92年に釜山の旅館「トンソン荘」で起きた殺人事件を撮影したフィルムの存在を知り取材を慣行。しかし検察に押収されたビデオは時既に処分されていた。困り果てたホンは先輩で映像製作会社に勤めるキムの協力を得て、検察がビデオを処分前にTVで再生したものを撮影したビデオ(検索曰く何故か“ダビング”出来なかったとのこと)のビデオはまだ残っていることを知り、ドキュメンタリー映画の撮影と題してついにそのビデオの入手に成功するのだが__!?



アルバイトの青年がカメラで隠し撮りしながら恋人を部屋に呼ぶ。待機中に不自然な行動をとる青年。その後恋人にもどこか様子がおかしいと言われ次の瞬間画面が切り替わると血だらけのモーフと床に転がった恋人、そして包丁を持ち立ち尽くす青年の姿が…??というビデオの映像や肉声テープ……はリアルで「ホンモノらしさ」があるが、それ以外の取材シーンは「ホンモノっぽく撮った映画」の域を超えていなくて今一歩、「リプレイ」が入ったりここぞというタイミングで怖いBGMを差し込んだりドキュメンタリー作品としての「演出」が入るのだが、これもモキュメンタリーで売るならBGMは興醒めしちゃうな〜。猟奇的殺人事件を追うサスペンスかと思いきや序盤からガッツリ“死霊”系に舵を切る割には、「呪詛」のような直視できない程の怖さは意外にもないし、もっと呪いの根源は……例えば「ミッシングビデオ〜」の山みたいに、その土地そのものにあるとか壮大なスケール感を期待すると少し肩抜かしを喰らうかも。ちなみに途中「日本人移住地の近くの墓の石を韓国の貧しい人々が建築材として利用〜」……おいおいまた日本人が悪ってか??と思ったけどその後の日本言及はなく特に関係はなかった……。



ただこの手の「いや家族構成からして呪われてるん?」怪異の発端となる、ある家族の「家系図サスペンス」として楽しませてくれる。また若者配信者たちが自ら涙目でシワクチャになった顔面晒しながらワーキャー叫びまくる「コンジアム」とは違い真面目な取材班がおふざけなしで淡々と取材を決行するバンキシャ的なスタンスの方がわざとらしさがなく、うるさくもなくて個人的には好きでした。反面取材班たちに個性はなく「無個性」キャラが多く感情移入はしにくい。POVとはいえ、あくまで追体験ではなく彼らの撮影した一部始終を画面の外から傍観する、という立ち位置??



結果的にタイトルのトンソン荘からどんどん話が逸れていくニアミス展開、動物惨殺シーンがある(主にニワトリとネコ)等ちょっと注意すべきシーンもありますが、怪異と全く関係ないのなかった第三者の取材班が首突っ込んだ結果どエラい目に遭わされる呪いの強さは感じられたし出た崖の上の「パニョ」にもいた祈祷師の悪霊退散の舞〜!!(あんなに長時間祈祷したらなんでも効果ありそう…)ラストの唐突にこれまでの推測を根底から覆す(アレはなんだったの?)考察させる系映画でもあって、そこが本作の面白さにもなっておると思いましたね〜。






 
【感想(ネタバレ)】




クライマックスで知らない畏敬がたくさん並べられている部屋が出てきて、それが一斉に落ちるシーン。怪異の正体は父ビョンソンに殺された青年ギョンホだけではない?「死霊館2」ばりにあの畏敬に写る沢山の霊が怨霊の塊化してギョンホを操っていたとかと考えられないか?そもそもギョンホがアルバイトの青年に取り憑く理由がないし、父に対する怨念を利用して無関心な人間たちを襲わせていたんじゃないか。数々の猟奇的殺人を起こした犯人が単独犯とは少し考えずらいような……いずれにせよ因果はひとりの仕業ではないという暗示なのか?…いろいろ考察しがいがありますね~。

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