ラブ・アクチュアリー(2003)
- ラーチャえだまめ
- 2024年12月22日
- 読了時間: 6分

【原題】Love Actually
【監督】リチャード・カーティス
【出演】ヒュー・グラント リーアム・ニーソン コリン・ファースほか
【あらすじ】
クリスマスを前に浮き足立つロンドン。イギリス首相に就任したばかりのデビッドは、秘書ナタリーに一目ぼれしてしまう。一方、愛する妻を亡くしたダニエルは、妻の連れ子であるサムに近頃元気がないことを心配していた。マークは親友ピーターと結婚したジュリエットにひそかに恋心を抱いている。恋人に裏切られた作家ジェイミーは、言葉の通じないポルトガル人のメイドに惹かれていく。(映画.COMより)
【感想(ネタバレなし)】

『一番得したのコイツじゃね?』
全国のカサカサ民の皆さんコンバンワー。今年もやってきますよXマス……今年はイヴと本チャン共にジーザス平日ということで今週末の今まさにクリスマス・イヴイヴイヴ……を実行中の方も私のように一人夜の街で飲みに興じようかお悩みの同士も本日はコチラの映画を拝見させて頂きましたー
【ラブ・アクチュアリー】!!!……いやーロマンティックコメディなんてファアアアアアアアア!!!ったく見ないえだまめですが、ロマコメの“名作”と名高い2004年に日本で公開されたコチラ、上映20周年記念&35mmフィルムから4Kスキャンした“4Kデジタルリマスター”に生まれ変わって!?再上映……これは是非この機会に、ということで拝見させて頂いたのですが___
本国イギリスでは毎年クリスマスシーズンにTV放送されるレベルの「国民的映画」として根付いているらしく?クリスマス映画のド定番的な作品ながら、我が国ジャポニカの当時の劇場公開時はクリスマスではなくバレンタインデーの時期に公開されていたんですねー。ですから今回念願の“クリスマス映画”として上映されたわけでありますが、物語はイギリスの街でクリスマスの“5週間前からイヴまで”の間で起こる“19人の男女が織りなす9通りの様々な愛の形”を見せつけられてしまうというですね、非常に殺傷能力が高い内容となっておr……

監督は「ノッティングヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」など大ヒットロマコメの脚本を担当した名手リチャード・カーティス。彼は後に「アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜」でこれまたクリーンヒットを飛ばすわけですが、本作が初監督作とは思えない「卓越された編集技術」にまず驚かされましたねぇ。先ほども言った登場人物は全部で19人。カーティス監督と同作品でタッグを組んだ“ロマコメの帝王”ことヒュー・グラントを筆頭にこの頃はまだ運動神経悪そうなコリン・ファース、エマ・トンプソン、アラン・リックマン、キーラ・ナイトレイ、ビル・ナイ、リーアム・ニーソンなどなど英国を代表するトップスター達が集結、さらに20年経った“今”見ると、例えばキウェテル・イジョフォーが主役じゃないチョイ役程度に出演してたり「シャーロック」「ホビット」で世界的にドッカンする前のマーティン・フリーマンが“男優”の役を演じていたり今や「ウォーキング・デッド」の“リック”のイメージが確立される前の髭面じゃないスベスベ肌の初々しいのアンドリュー・リンカーンが見れたり……驚異的な顔ぶれがまるできらびやかに輝く装飾品の如くズラズラと飾られたまさにクリスマスツリー映画か!?
そして彼らを主役とした9つの物語を、ほぼ同時並行的に進めていく。なんて複雑な構成なんだと、編集作業に4ヶ月以上も費やされたのも納得ですが、同時進行するから序盤から結構なハイペースで登場人物が代わる代わる自身のストーリーを歩んでいく群青劇が、はじめは取っ付きにくさを感じるかもしれませんが、名前はわからんでも「誰なのか」くらいはわかってくればですよ、その後「この人とこの人は実は友人だった」とか、横の繋がりも紹介され混乱する?いや正直そこは殆どがショートドラマの各主人公がちょっとだけ共演するレベルのオマケ要素感が強く理解を強いてはいないので、総じてストレスフリーで見ることができるわけなんすよねぇ。

また各ストーリーを交差させて見しているから気づきにくいが、とあるキャラのストーリーなんてほぼ3シーンしかないのに、その3シーンで綺麗に完結させているのがすごいなーと感じました!あとはコレは個人的な楽しみですが、これほどの量の出演者となれば本作以外にも例えばキーラ・ナイトレイはリーアム・ニーソン、ビル・ナイ共に「スターウォーズ」「パイレーツ」で共演してるし、アラン・リックマンとエマ・トンプソンは今作の他にも何度も共演する仲で、当時まだ子役だった「ゲースロ」「メイズ・ランナー」シリーズのトーマス・ブロディ・サングスターはヒュー・グラントと遠い親戚ってマ!?他ではまた違った役柄、関係性で共演してても本作では“みんな(ほぼ)善人でホッコリする”という!?亡き妻に先立たれ絶望するも愛する義理のパダワン息子の初恋を成就させるべく奮闘するリーアム父ちゃんも、レーガン並に他業界から進出したっぽい堅物じゃない親しみやすさMAXのヒュー首相が秘書に恋して職権乱用しまくるのも、そしてアンドリュー・リンカーンの“フリップ芸”には思わずトツギーノしちまえよもう!!!みんな愛に振り回され奮闘する姿、そんなアナタにも見れば誰かしら“愛くるしい”キャラクターが一人は見つかるかもしれません!?
大地真央も発狂するそこに“愛”がありまくる、否「日常に満ち溢れた愛」を描いた本作、OPが空港シーンなのは空港は誰もが誰かに「会いたい」と願う場所であり、そしてその夢が叶う場所でもあるから、沢山の愛で溢れているという意味で、本作では特別な場所として登場するんですねぇ。ま、とは言っても愛には様々な愛が、たとえば幸せな愛もあれば辛い愛も、そして切ない愛もあるわけです。“愛”を描くとはすなわち、愛し合う2人が無事結ばれるクリスマスマジックが起こる一方、“みんながみんな幸せになるわけではない”という、そんなリアルな展開もあったのがちょっと意外でした。ただそこがまた共感を呼ぶというか作品に対する愛くるしさがあるというか……あと意外と下ネタも多いので初デート向きの映画でもないという(汗)

「クリスマスだから聞き流してほしい。本心を打ち明けるのがクリスマスだから。」
悪女キーラ・ナイトレイvs“アカン”マッケラン…ファイッ!?いやイアン・マッケランは言わずもがな、キーラ・ナイトレイもダメでしょ〜アレはぁ!?ちなみに今回4K版再上映の為に配給元がわざわざ作り直したパンフレットは、映画の感動を味わえる反面非常に難儀な、なんとも面白いもの作りをしているので是非とも手にして欲しい代物であります!!毎年12月が来たら定期的に思い出して見たくなる映画ですね〜^_^
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