I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ(2022)
- ラーチャえだまめ
- 2024年12月28日
- 読了時間: 5分

【原題】I Like Movies
【監督】チャンドラー・レヴァック
【出演】アイザイア・レティネン ロミーナ・ドゥーゴ クリスタ・ブリッジスほか
【あらすじ】
レンタルDVD全盛期の2003年カナダを舞台に、他人との交流が苦手でトラブルばかり起こしてしまう映画好きな高校生の奮闘を描いた青春コメディ。(映画.COMより)
【感想(ネタバレなし)】

『結論:「ワイルドシングス」は延滞しがち』
どーもどーも深夜2時にケバブサンドを食べる豚です間違えましたラーチャえだまめです。今年も残すところあ3日、2024年最後の劇場映画に選ばせて頂いたのはコチラ
【I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ】!!!!惚れてまうやろぉおおおおおおお!!!!!ハイもうタイトルで確・定・演・出!?今年ギリチョンの27日に公開されたコチラ、いやー観たかった。“映画製作に憧れる映画オタクの高校生が、ニューヨーク大学でブラックコメディの名手トッド・ソロンズ監督から映画を学びたいと、進学するための学費稼ぎに馴染のレンタルビデオ店でバイトをする__”もうこのあらすじだけで「あ、コレは刺さるな。」学生時代友達もおらず帰り道にあるゲ◯でDVDを借りるのが日課になっていた方もそうじゃない方も“レンタルビデオ店でバイト”のパワーワード…!?バイト禁止の校則を律儀に守っていたあの頃の自分の顔面をピッザで引っ叩いてやりたいそんな映画好きにとってのネズミーランド、“今は亡き”夢の国でピッザを喰いながらどこか幸せそうに眺めるおい少年!!おいPOPEYE!!なんちゅうエモい表紙してんだよエロすぎだろ畜生ーーーー!!!
アイ・ライク・ムービーズ!!そんな自己紹介が18番の全ての映画ファンが聞き捨てならないであろう1本、まさかマギカの

主人公の性格がク◯過ぎって何?

いやー“「映画オタク」は壊滅的に性格がひん曲がってる”ですとぉ…!?そんなマイナスイメージを与えかねない親友と“監督ごっこ”でキャッキャウフフしている内はまだ可愛げのある高校生ローレンス。母親に連れられてやってきたレンタルビデオ店で母親から「1本までにしなさい!」って言われて10本入ったカゴの中から1本だけ選別してそのままカゴを床にポーイしたりバイトの募集もしてないのに勝手に履歴書作ってきて応募動機が「バイトすれば店のDVDを10本まで無料で借りられるからですッ!ドン」って誇らしげに言っちゃう時点でちょっとコイツ頭わいてんn、……いやいや可愛いじゃないですかまだ10代ですよ“礼儀”なんてこの時代“ない”に等しかったじゃないですか?

親友に向かって「親友(仮)」は流石に引いたわ
とにかく“ふてほど”にも程があるその人に対して「最も言ってはいけないワード」をチョイスしまくる全ての選択肢を間違えるローレンスには、いくらMOVIEマジックがかかっていてもこれは……流石に感化出来ない??この世は全て自分を中心に回っている“我動説”を唱える自意識過剰の上に家族や親友、周りの人間を“自分より下に見ている”かなーり性格がアレなボーイだったのです!?「キューブリック以外は認めん!」みたいな極論振りかざすウザいオタクにだけはならないよう日々心がけてはおりますが、ローレンスは完全にその予備軍。これはもはや映画好きだからとか関係ありません。まあ一応彼の性格の一因というか“とある事情”によりパニック障害を患っていたりと、同情したくなるのもあるのだけれど、それをまた免罪符のように使って許されようとしてる節も見えるからなんとも……。
そして彼が自分勝手な行動をする度に親友、母親、そしてバイト先の店長などを猛烈に振り回す。しかし振り回されても彼には不思議な“愛嬌”があって、そこが何故か嫌いになれない??いややっぱり嫌い??…そんな話。だから彼はめちゃくちゃ“周りの人間に恵まれている”しかしそれに気づかぬままズルズルとダークサイドの道へと突き進み……
その“周りに恵まれている”ってうのは、ちょっと大人にならないと(大人になっても気づかない奴は気づかんが)案外わからないものかもしれない。ローレンスが人生を“失敗しまくる”光景を見て、でもまだ若いんだから“そこからまた会心してイチからやり直しなさいよ”っていう温かいメッセージも感じました。まぁ、結果的にアタマ丸めて会心しますし?最後は彼を応援したくなる??かも……。

あと結構笑えます。“濃すぎる映画ネタ”は隣に座ったおっさんだけずっと笑ってました。レンタル店の店長のキャラクターも最高でした。ときより眉をクイクイって上げる仕草からスタッフとバカやったりして、けど“いい加減に見えてめっちゃ仕事できる社員”だから単純にめっちゃカッコいいのよ。スタッフとワイワイするのもやる気を鼓舞させるためのテクニックだし。そんな年上の店長にローレンスはあろうことか“恋”しちゃうのよ……
そんなローレンスは好きになれなくても演じたラッパーとしても活躍する若手俳優のアイザイア・レティネンは好きになりました!!なかなかの演技力でしたねー。彼の今後の活躍も見てみたい。監督は本作が長編デビュー作のチャンドラー・レバック。今作は彼女の“実体験”が元になっているらしくローレンスは自身が性別を変えた鏡のような存在らしい。え、この性格ネタじゃないのかよ……
今作は2000年代が舞台なのか?20年前ってそんなに前ってイメージもないんですけどwでもあの頃はまだ巷にTS◯TA◯AとかT◯UT◯YAとかTSU◯AY◯とか沢山会ったじゃないですか?あの頃に戻りてぇ〜ってたまに思うんです。“心ゆくまで棚に陳列されたDVDをレンタル出来た”あの時代に……そんな“あの頃”を思い起こさせてくれる、レンタルビデオ万歳!!そんな“映画愛”を感じられる、非常に楽しめた映画だったんですけどね、もう確実に今年ベスト級になる映画かな〜なんて、今ランキングを作り途中で本作分に一枠空けてたんですけど……うーんちょっと意外な映画でしたねー。
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