【原題】Deadpool&Wolverine
【監督】ショーン・レヴィ
【出演】ライアン・レイノルズ ヒュー・ジャックマン エマ・コリンほか
【あらすじ】
普通のヒーローに飽きてない?戦う動機は超個人的、破天荒でなんでもアリの“クソ無責任ヒーロー”デッドプールに世界の命運は託された!?予測不可能なミッションのカギを握るのは…よりにもよって“あの爪野郎”。クソ真面目で“キレるとヤバい最恐アウトロー”ウルヴァリンに助けを求めるが…。
【感想(ネタバレなし)】
『結論:ホンダ オデッセイは性◯』
どーもどーもホントは品川から田端までしか山手線じゃないという衝撃的事実を知ったラーチャえだまめです。そんな本日は衝撃に次ぐ衝撃に備えよ!?クソ無責任ヒーローだったお前に泣かされるなんて
【デッドプール&ウルヴァリン】!!!祝日でもない水曜日の最速公開に拝見させて頂きました、ネタバレ厳禁なのにやたらSNSでルールを守らない輩が公開後に一斉に情報をリークするのがもう目に見えておりましたゆえ、初日の初回日に……アメコミイチのぶっ飛びヒーロー、デットプール。今回パート3でありながら“スタジオを移籍した後”初の俺ちゃん、しかも今年度のマーベルスタジオ“唯一”の作品、ということで過剰に期待されておりましたが……正直な感想を申しますと
前作、前々作も無条件で“好き”ではあった、でも今回3作目でしょ?「“3作目”が一番好きかもしれない。」いやーちょっとコレはお世辞なしにデップーがホントに“マーベルの神”になっちまったんじゃないか!?いや救ったのは“ディズニーに買収されたマーベル”だけじゃない
もうこれ「20世紀フォックス映画」じゃん
コレ、コレなのです!!!アイ・ラブ・20世紀フォーーーーーーックス!!??予告動画でデップーの後ろにドサクサに紛れて“捨てられた看板”が映って「ああ買収ネタだね」くらいにしか思っていなかった、今は無き20世紀フォックスという名の映画会社への愛!?冒頭にもお伝えしました元々今作はディズニーに買収される前の20世紀フォックス制作のアメコミ映画、それから今回ディズニー傘下に入りマーベルスタジオ作品として鳴り物入りした経緯がある。そんな「アナタたちが大切に育てた恩は忘れませんよ」と20世紀フォックスに対するディズニーからの感謝の印とでも言うのか、否壮大にディスるしネタにもするしでも“愛のあるイジり”これが全編を通して貫かれているんですねぇー!!
でなぜそこまでしてネタにしてイジるのか、それは20世紀フォックスという映画会社がなくなっても「そこで作られたアメコミ映画は永久になくなることはない」否、“リヴート”が当たり前に行われるアメコミ実写映画界において「“なかった”ことにはさせない」そんなとてつもない作り手の“熱い想い”これに関係しているからなのです!!そしてそれを本作のストーリーに上手くねじ込ませてるのよ!!アメコミ映画大量期のこの時代に「乗り損ねた」者たちへの、最高のはなむけ映画になっているのです!?
オゲレツR指定ゲスの極み俺ちゃんの安定のクソ笑えるバカ映画という「出来ないことがない」本作“でしか”むしろそれを実現しうる機会は生まれなかったのではないかとさえ感じる。さらに「まさかそのネタ持ってくる?」と思わずビックリし過ぎて声を出してしまいそうになるくらい「そういえばあのネタどうなったんだっけ?」を含む「忘れ去られていたネタ」も根こそぎ虚無世界から引っ張ってきて「実現」する「二次創作の具現化」とも言うべきか!?
そんな根底はクソほど真面目な「アメコミ映画愛」にシリーズイチ満ち溢れていると言っても過言ではない!?だから私はこの3作目が一番好きだ!!MCUファン、いやマーベル映画好き、いやいや
「全てのアメコミ映画好き」に観る価値はある
アメコミという枠を超えた「映画的価値のある」作品だとも思いましたね!!まさにムービーマジックハハッ!!…それが3作目の今作でタスキを繋いだショーン・レヴィ監督“らしさ”と言いますかこれまで「リアル・スティール」「アダム&アダム」の次世代的ビジュアルの中にある親子の絆や人と人とのつながりをテーマにする「王道の素晴らしさ」、さらにレヴィ監督が制作した「ストレンジャー・シングス」の80年代映画のオマージュ無双を見て「この人ってホントに映画好きなんだ」とわかる「映画愛」を彼の作品では感じることが出来るのですが、今作でもアメコミ映画に対する愛がもう、溢れんばかりに感じ取ることが出来ましたね。だから今作は実はとっても“ホッコリ”系の映画なのです!!え、あのデップーで?いやーこれは制作も連ねるデップーの中の人、ライアン・レイノルズの先見の明すぎるというか、今回のレヴィ監督選抜はまさにそんな“愛”を語る上で素晴らしい人選だったのではないでしょうか??
そんなわけで(たぶんこう言えば反感を喰らうのを承知で言わせてもらおう!)「今作を楽しむ上で何を見とけばいいですか?」レベルの質問をされている方、要は“MCU”から入った勢には?ちょっと今回は“ネタの難易度が高い”んじゃないかと。先ほども言いました今作はMCUオタよりもっと広い“アメコミ映画”へのラブソング、となっております故に「これだけ予習しとけば大丈夫」とははっきり言いづらい。いや確かに今作にはMCUドラマ「ロキ」に登場するTVAという時間警察みたいな輩が登場したり“虚無”の世界が舞台だったり……でも正直に言うと、今回意外にも“MCU度”はそんなに必要ないんですね。それより何なら「アベンジャーズ」“以前”の、90年代後期〜ミレニアム期くらいの“旧アメコミ映画全般”を知ってるかいないかで楽しさは雲仙の差となるかも。ただSNSで「◯◯◯見た方がいいよ!」とダイレクトに作品名を言ってる方々がたまぁまぁいらっしゃいましたが、それ“完全なるネタバレ”になるので出来れば控えて欲しいな…。
そんな公式も予告でちょっと見せすぎじゃない?公開前より“スペシャルゲスト”をネタバレする背景の裏に実は“集客に難あり映画”なのか?と若干の不安もあったのですが、いざ蓋を開ければ「こぼれ落ちるほどいるスペシャルゲスト枠の上をちょっとすくって見せただけ」だったという!?あと巷でささやかれている「カメオだけが売りの映画」では断じてありません。アメコミ映画歴が長ければ長いベテラン勢には、もう6本爪じゃ足りないくらい「刺さりまくる」し、明らかに歴が浅い人よりテンションは違うだろう。ポスターの「ズッ友」ってさ、デップーとウルヴァリン2人だけを指してるんじゃなくて、“「アメコミ映画」と「我々」”の意味もあるんじゃないかコレ……(それは流石に深読みか)
今作はシリーズイチ「初見お断り」感の強い、今作の「満足度」=どれくらいアメコミ映画を見ているかに直結する、“MCUだけがアメコミ映画ではない”たとえ「アベンジャーズ 」を知らなくても無意識的にも過去これまでTV放送版などなんとなくアメコミ映画を見て育った人達には、その培ってきたアメコミ映画魂を今日を期に存分に誇って欲しい!!
ここまでまだ一回も出演者はおろか“ウルヴァリン”の一言も発していない程本日は本作の“愛”を語るだけで尺が終わりそうです(どうせ何言ってもネタバレになるんだから)あ、最後に一つだけ。ショーン・“ベイカー”繋がりじゃないけど「レッドロケット」に次ぐ「バイバイバイ」の曲の起用……
どっちもロクな使われ方じゃねええ!!!
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