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キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド(2025)


【原題】Captain America: Brave New World

【監督】ジュリアス・オナー

【出演】アンソニー・マッキー ダニー・ラミレス シラ・ハースほか

【あらすじ】

初代キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースから最も信頼され、ヒーロー引退を決めたスティーブから“正義の象徴”でもある盾を託されたファルコンことサム・ウィルソンが、新たなキャプテン・アメリカとなった。そんなある時、アメリカ大統領ロスが開く国際会議の場でテロ事件が発生する。それをきっかけに各国の対立が深刻化し、世界大戦の危機にまで発展してしまう。混乱を収束させようと奮闘するサムだったが、そんな彼の前にレッドハルク(赤いハルク)と化したロスが立ちふさがる。しかし、そのすべてはある人物によって仕組まれていた。(映画.COMよりより)

 
【感想(ネタバレなし)】

『あぁ〜かいハルクとみどりのヴィ・ラ・ン♪』

 




ホテルブュッフェで残り一皿のオムレツを後列の知らんおじさんに「横から失礼」とぶん取られたラーチャえだまめです。そんな本日はアベンジャーズの一因として長年悪と戦うも横の相方が血清で鋼の肉体とパワーをぶん回す“ちょうじん”違いで割に合わないサイドキッカーに徹し銀幕デビューからずっと顔と肉声が相反する某溝◯淳平氏に吹き替えさせられる宿命にあった今年“苦節11年目”にして











“MCU”で最も「出世した男」




人呼んでファルコ…否【キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド】!!!

2025年公開MCUの第一砲にしてアベンジャーズ解散後も続々と爆誕するNEWカマー、しかも最近はその年齢自体どんどん“若年化”が進む中でのまさかのサイドキッカーから“主人公に格上げ”されたばかりか「ウィンターソルジャー」から今年11年目にして、ついに“初単独主演作”に返り咲きこれでもうトム・ホランドに鼻で笑われることもない元軍人の“サム・ウィルソン”こと“アンソニー・マッキー”!!!



正直“キャップ派”ではない私からしても“あまりにも長い彼の「メイン」までの道のり”前作ドラマの「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」で見事な“コンビ”を見せつけてくれたサムですが、最終話でド派手なコスチュームを身にまとい“正式な「盾」の継承者”として相方のバッキーからも背中をポンポンされこれで「やっと“アメリカ”になれたんだ」という感動??そんな「なんで2代目が黒人なんですか?」人種的なナニかを察知して過剰表明してしまうニワカものは論外として「なんで2代目がサム・ウィルソンなんですか?」これはもう前作「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」を見ないとわからない……またしても“ネズミー会員優待”化のMCUの姿勢にまたかよ、と嫌悪感を抱いてしまう日本の“劇場作品のみを追うMUC勢”の皆さんへ、今作はそんなサブスク問題どころの騒ぎではない










超絶「日米問題」揺らぎまくり映画だった!?





 




初週末興行収入が北米だけで1億ドル突破、という大ヒットスタートでMCUの“飽きられた”論争にひとまずの終止符が打たれるも公開ギリギリまで追加撮影したりで最終的に1億8000万ドルに膨れ上がった制作費にはまだ充分見合っていない現状ゆえ、ここからアメリカ以外の国でどこまで売り上げるかが焦点となっている本作。いやアメリカ万歳映画で他国でのヒットは難しいか……



いやいや今作のテーマはズバリ「外交」。そして今作で我が国「日本」がこれといった見せ場も特にないのにとても重要な位置付けとして登場するのです!?この事実はもっと日本で宣伝しないとダメじゃねーか!?しかも本作の邪馬台国のソレはアメリカ大統領の首根っこを掴んじゃうくらいパワーバランスぶっ壊れ仕様の「強国」で、もしも徳川家康以外に「こんな大臣が欲しかった」と現実とのあまりのギャップに何故か目頭が熱くなってしまいました……渡米後に出演した「SHOGUN 将軍」効果でさらにネームバリュー登り中“平岳大”がその“尾崎首相”を好演。ちなみに“尾崎”という名はワシントンに桜を贈った尾崎行雄が由来という説が囁かれており予告動画でも蛍光色かってくらい人工的なピンクが目立つつ“SAKURA=日本”という決して安直な理由ではないのであります!?



そんな“いつものOPじゃない”ことからも本作が“社会派”サスペンス調という「ウィンター〜」から抜け落ちていたアダルトな政治色強めな作りは、まさしくその「ウィンター〜」を明らかに意識しており、異星人や魔術師マルチバースといったSFファンタジー色は本作では鳴りを潜め、血清も打たず生身の体でビュンビュン空を飛んだり跳ねたり重い盾ぶん投げたり……ストイックさに加え、その受け継がれた盾は“想像以上に色んな意味で「重い」”ことを痛感させられ葛藤するサムの“人間的”な部分を深堀りして“初代”より等身大のヒーロー化したこと、あるいは遥か彼方の銀河系でなんちゃってベイダー卿を演じたドル箱俳優“ジャンカルロ・エスポジート”が異能力者ではないただの殺し屋役で登場していることからも?“リアル・アメコミ”な世界に落とし込むことに本作は成功していると感じました。



一方で黒幕は誰か、コイツは敵か味方か、などが推測しやすく(終始答え合わせをしているような感じ)この塩梅さが万人受けしなければならないMCUの宿命というか、捻りが弱い一直線的なシナリオにも思えてしまいました。なんなら“レッド・ハルク”の登場が本来最大のサスペンス要素、、、、本音では公開まで隠したかったんじゃないか??見る前からオチを知っているサスペンスほど緊張感の乏しいものはなく、加えてヒーロー映画お得意の“超ご都合展開”もフルスロットルでそれに拍車をかけているのが残念なところ。



そのレッドハルク=(サディスティック)“サディアス・ロス”を演じる予定だった故ウィリアム・ハートに代わり先日ハリウッドからの“完全引退”を表明した大御所“ハリソン・フォード”の引退作なのか?と思いきやMCUの第2砲「サンダーボルツ」にも出演しているらしく??キャラ的にもまだまだ今後のMCUに必要不可欠っちゃあ不可欠なんですけど果たしてどうなるのか……。



“ハルク・ハンター”の異名を持つ男自らハルクになるなんていう壮絶な皮肉が効いてくるのは、やはりロス少佐がMCUで初登場した「インクレディブル・ハルク」を観ているか否かで変わってくる……どうしてもMCUはその偉大なるヒストリーの始まりである記念すべき1作目でありながら、それ以降エドワード・ノートンを見ることがない主役交代した禊ですか?ずっと引きずりたいような気配が(まあ今作はロスがメインだからそりゃそうなんだけど汗)今作を劇場で鑑賞した後自宅で「インクレディブル〜」を改めて見返したんです。そしたら見る度にこの頃のハルクはまだイケメンだったな〜(泣)の以前に普通にめちゃくちゃ面白かった。いやーなんだか今作は“シネマからドラマに移行した”「ファルコン&ウィンターソルジャー」からの地続きなもんで、シネマだけど「ドラマの劇場版」みたいな?スペシャルドラマみたいな、そんな感覚を逆に持っちゃったんですよねぇ。ハリソン・フォードが出ていても。



本作はまたしても“ノット・ディズニープラス勢”を突き放す劇場作品のみを追っていたMCUファンには、気がついたら“サムがバッキーじゃない知らん男共を従えてヒーロー活動してる”じゃん!?という違和感を感じてしまうかもしれません??じゃあ本作を見る上で何を予習すればいいのか、と聞かれたら「インクレディブルハルク」「エターナルズ」そして「ファルコン&ウィンターソルジャー」(うち「ファルコン〜」に至っては数話)の3本は、最低でも答えざるをえない。(ただ一つだけ朗報なのは「インクレディブル〜」は配給の関係上ディズニープラス独占じゃないからサブスク民なら割と見れる機会がある、というところくらい……。)



公開数ヶ月前までギリギリ追加撮影したのは“あのシーン”かな?なんて予想したりするイースターエッグの探求にどこまで楽しめるかもそうですし、MCUの“オタク化”はさらに進行しているかもしれません…汗






 
【感想(ネタバレ)】




本作の“ヴィラン”はサム・ウィルソンよりさらに長い「インクレディブル・ハルク」以来実に“苦節17年”目にして再登場した“ティム・ブレイク・ネルソン”演じる“ミスター・ブルー”こと“サミュエル・スターンズ”……こんなのMCUの古参ファンじゃないといよいよ「誰?」レベルの、これまた随分昔のキャラクターを引っ張り出してきt……だからやっぱり「インクレディブル〜」の禊映画でしょ!?私も「インクレディブル〜」が好きでこれまで何度も視聴しているけど、アボミネーションになる過程でブルースの血が額の傷に入ってアタマぐにゃぐにゃしたまではいいが「そういえばいたな」くらいの、一応伏線回収されてないけどそこまでめっちゃ気になるってレベルでもな……と思ったら本作で念願のメインヴィランデビュー。しかもブルースの血が混入したことで怪力の代わりに“超人的な頭脳”を持ったブロッコリー星人になってしまった!?全ての黒幕でロス少佐をレッドハルクに変えた張本人でもあるが、この手の劇中登場する常人の100倍IQ高いヤツに限って灯台下暗し……あ今回はIQじゃなくて“計算”だったか?予測外れまくりで大した“アタマ”じゃなくね…??ちなみに日本語吹き替えは「インクレディブル〜」の時と同じ森川さんです。



そんな“あの人は今”でいうと他にも、終盤の独房シーンでついにヒロイン枠だとナタリー・ポートマンを抜き「歴代最長再登板記録」を更新した最近ご無沙汰すぎる“リヴ・タイラー”演じる“ベティ・ロス”のサプライズまであると割と使い勝手がよ……本来主役であるハルクがどうしてこの場にいないんだよおおお!!!と逆に勿体無い。追加撮影ってコレかな?演じる“セバスチャン・スタン”のスケジュールと合わせるのが困難だったんじゃないかと思しき元相方“バッキー”のサプライズ。そのバッキーが「スティーブは人々に信じるものを与えたが、お前は目標になれるんだ」ってセリフが本作イチ良かったですね〜。ちなみに本作でバッキーが選挙活動中であることが明かされるが…(次回作「サンダーボルツ」では?)選挙と言うと演じるセバスチャンがドナルド・トランプを演じた時期と被って中の人ネタ……?そして毎度恒例のポストクレジット。今回は……て何も言ってないいいい!?

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