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ボーダーランズ(2024)


【原題】Borderlands

【監督】イーライ・ロス

【出演】ケイト・ブランシェット ケヴィン・ハート ジャック・ブラックほか

【あらすじ】

謎めいた過去をもつ悪名高き賞金稼ぎリリスは、アトラスから行方不明になった娘の捜索を依頼され、銀河系で最も混沌とした惑星とされる故郷パンドラに仕方なく戻ってくる。傭兵ローランドや放浪の爆弾魔タイニー・ティナ、ティナの守護者クリーグ、風変わりな天才科学博士タニス、ロボットのクラップトラップと同盟を結んだリリスは、アトラスの娘の捜索と惑星パンドラに秘められた謎を明らかにするべく、危険に満ちた冒険の旅に出る。(映画.COMより)




 
【感想(ネタバレなし)】

『“ゲーム原作”に過度な期待はNG?(ハードル上げすぎ?)』

 




第二まで来るのは反抗期とアニメ鑑賞だと思いますラーチャえだまめです。今はディズニープラスでやってるスパイダーマンのアニメ見てますよ〜。その前は「アンダーニンジャ」……アニメは結構面白かったなぁ。今実写版やってるじゃない?見に行こうかなーって思ったら福田監督だし評価も結構辛口……そんな実写化されてイマイチな評価を受けたのは何も邦画だけではない本日ご紹介するのはコチラ



【ボーダーランズ】!!!あーこのマスク見たことある。“FPS×RPG”の欲張りセット的かけ合わせで全世界で大ヒットしたアメリカのゲーム。ゲーム自体はやったことないんですけどプレステやってれば一度くらいは目にするくらいには有名ですよね?その大人気ゲームを今回ハリウッドで実写化してしまったらしいコチラ。全米公開されるも公開から“1ヶ月も経たず配信開始”というアンビリバボーな恐怖体験に怖気づいたのか日本ではそのまま劇場公開されずアマプラ配信へ……もう既に日本でもあまりいい評判を聞かないうーんこれは失敗作なのか??と気になって今回視聴させていただいたのですが___












こりゃ撃たれ(叩かれ)ますわ





 




遠い遥か彼方の銀河系の惑星“パンドラ”。かつて人知を超えたオーバーテクノロジーを持った異星人が住む惑星も彼らが滅亡した後、残された“ヴォルト”と呼ばれる技術?を求めて宇宙から血気盛んなならず者の賞金稼ぎやヒャッハーなことが大好きな無法集団、そして巨大軍事企業等が惑星に集う無法地帯となっていた……??メカニカルウェポンのドンパチ戦に多種多様な人種やクリーチャー、帝国軍みたいな兵隊は「SW」を連想させ「マッドマックス」的な砂漠地帯でカーチェイスもある。見どころいっぱいな世界観でありながら、この時点で既に“既視感の塊”のような独創性の乏しさが垣間見えるくらいには、見たら「こりゃ確かにコケるな」と誰もが納得できてしまうような要因がチラホラと……ここ最近のゲーム原作の長編映画化は軒並みヒットしている現状で久しぶりのコケ……ただ決して全てが悪いとも言い切れないのではないか!?



開始早々駆け足×駆け足の随分アップテンポに進んでいくんですね。あらすじもナレーションで片付けるやっつけ感ゆえに長編SFドラマのダイジェスト版か!?しかしダイジェストって大体大事なシーンや盛り上がるシーンの詰め合わせじゃないですか。本作も同じで間のシーンカットしてヒャッハーなドンパチアクションを再編集してくっつけましたばりの流れで意外にも飽きは来ないし、そもそもこの“仕様”ってゲームのムービー導入を真似たんじゃないかとさえ思えてしまって。ここは好き嫌いが別れる所か。原作がストーリー面でも評価されたとはいえ、“ゲーム原作”という枠を超えた深いストーリーなんぞ、そもそも期待する方がおかしいぞと言わんばかりな……



でその惑星パンドラで数奇な運命で結成されたチーム・ボーダーランズ??原作知らないとパッと見は某“ガーディアンズ“に見えて仕方がない見た目も性格もバラバラな凸凹チーム。でもゲームキャラだからかビジュアルバランスはなかなかいいんですよね。ポスターもカッコいい。それ故に主人公以外のバックストーリーも飛ばされ希薄なのがこれまた惜しい所。



主人公は原作でプレイヤーキャラクターの一人で賞金稼ぎの“ケイト”。ですがこれがどうやら原作と実年齢が反比例しまくりで炎上の火種の一つとなってるらしい演じるは大女優ケイト・ブランシェット??確かにMCUでスタイル隠しが通用しないパッツパツの衣装を着た“ヘラ”の強ボスを演じてたり「指輪物語」のエフル役とかSF・ファンタジーにも定評があるお方ですが近年は「ファー」……はゴルフだった「TAR/ター」で天才指揮者を演じヴェネチア国際映画祭で女優賞を受賞、ほかハリウッドの賞レース受賞者でもある大御所がよ?御年55歳でなんの因果か紅生姜みたいな髪にゴテゴテのハンターコスプレでゴリゴリのグリーンバックの前で飛んだり跳ねたりしてカッコよくポージング……これが罰ゲームにならずにちゃんと“サマになっちゃう”のは、もはや彼女か天海祐希くらいしか存在しない世界線……年齢を感じさせずなんならノリノリでゲームのキャラを演じているようにも見える大女優の器の広さ、引き出しの多さ、可能性は無限大!?ケイトファンならここはたとえ映画の内容を抜きにしてでも見て損はないのでは!?



ほかにも“面白い黒人”枠からの脱却を図ったか?冗談の効かないガチガチの軍人“ローランド”役にケヴィン・ハート、原作の顔的な“サイコ”マスクを被った大柄の“クリーグ”に「クリード」でドルフ・ラングレンの息子を演じたフロリアン・ムンテアヌ、「バービー」「65」の人気子役アリアナ・グリーンブラットがウサ耳のおてんば娘“タイニー”を、さらに「スーパーマリオ」のクッパの声ときて本作でもお喋りマザーファ……ロボット“クラップトラップ”の声をあてたジャック・ブラックの姿が拝めない歯痒さはあれ次回作はまたしてもゲーム原作……よほどのゲーマーなんですかね??今度はちゃんと姿を見してくれたかと思ったらす、スティーブ??(えーっと今度は声でいいです)こちらも年齢オバケな引退したブギーマンもビックリなナイスばでぇなアレについ目がいってしまう科学者“タニス”役にジェイミー・リー・カーチェス。先ほど言ったバックストーリーの希薄さゆえ、ケイトとの関係性がよくわからなくてまさか10歳ほどしか歳が離れていないケイトの母親役??と思ったらどうやら違うっていう……。



ほかにも宇宙酒場(?)の店主に90年代に活躍したジーナ・ガーション、ケイトの母親役で一瞬だけ登場するのがヘンリー・ベネット!?とキャストがとにかく豪華(それも赤字の要因か?)これだけのキャストを呼べるのは名のしれたヒットメイカーしかおらん、ということで監督は食人族のご存知イーライ・ロス。2年前の18禁ホラー「サンクスギビング」がなかなか好調で続編の噂もあるイーライですが「狼よさらば」のリメイク版「デス・ウィッシュ」で初のアクション映画に挑戦、日本ではそれと同時期にもう1本「ルイスと不思議の時計」というこちらはファンタジー映画を撮っていて、今作はまさにその両者をかけ合わせたようなアクションファンタジーで、ちゃんと計画的に自身のキャリア形成をしていたようにも(そして大爆死?)ちなみに「ルイス〜」でケイトとジャックを起用したご縁が今作につながったのかも??



飽きのこない展開にドンパチ、最後はちょっとやり過ぎだったけど(まぁゲームやし…)「一人ひとりが“主役”です!!」と言わんばかりの“消耗品”からの脱却??が一応テーマにはなってはいるが、見終わってホントに“何も残らない”ポップコーンとコーラ片手に「アレ今何のシーン?」なんて見失っても特に痛手にならない抜群の“軽さ”が逆に手に取りやすいバカゲーならぬ“バカエー”なのではないでしょうか??

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