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サユリ(2024)


【原題】サユリ

【監督】白石晃士

【出演】南出凌嘉 近藤華 梶原善ほか

【あらすじ】

念願の一戸建てに引っ越してきた神木家。夢のマイホームでの生活がスタートしたのもつかの間、どこからか聞こえる奇怪な笑い声とともに、家族が一人ずつ死んでいくという異常事態が発生。神木家を襲う恐怖の原因は、この家に棲みつく少女の霊「サユリ」だった。一家の長男・則雄の前にもサユリの影が近づき、則雄はパニック状態に陥る。そこへ認知症が進んでいるはずの祖母・春枝がはっきりと意識を取り戻して現れ、「アレを地獄送りにしてやる」と力強く言い放つ。則雄は祖母と2人、家族を奪ったサユリへの復讐戦に挑む。(映画

.COMより)



 
【感想(若干ネタバレ?)】

『結論:「サユリ」は「もののけ姫」で“婆ちゃん”は“サン”。』

 




どーもどーも先日老人ホームにいる婆ちゃんに会いに言ったら「とにかく白菜を食え!!」と罵られたラーチャえだまめです。もう100歳近い婆ちゃんですが未だにラーチャの名前は覚えてくれていて。実家は2世帯で昔は両親と祖父母で暮らしておりました、両親の帰りが遅い日はよく祖父母に面倒見てもらってたなー。そうそう、うちの実家のすぐ裏山には墓地があってだな……なんだか境遇が似ている、今日ご紹介するのはコチラ



【サユリ】!!!いやーちょっと乗り遅れた、凄い人気じゃないですかー。公開前は貞子か佳代子の“亜種”的な、“よくある邦画ホラー”って謳っちゃってさ!?えー監督?白石晃士……あー面白い人ね、いやいや「ノロイ」とか「オカルト」とか普通にガチホラーも撮ってるホラー映画の人ですから!?なーんて思っていたらもう皆さんご存知かもしれませんが












「ヒメアノ~ル」の逆〜





ガチホラーの【恐怖編】の前半戦からの?後半戦の【復讐編】でホラー→コメディに大ドンデン返しいいいーー!?いやーちょっとこれはJホラーの“新しいアナr、トビラ開いちゃった系”の歴史的快挙に!?今ならまだ間に合うかもしれませんよ!?













とりあえずまずは「生きろ。」





 




憧れのマイホーム、ちょっとケチった中古物件がまたしても仇となってしまったとある7人家族が越していた家が安定の“事故物件”だったわけでありますが……



お決まりの引っ越し当日からはじまる本作の前半は至って“真っ当な”よくあるホラー映画の導入部、と言うか主人公の中学生“則雄”を筆頭に、その弟、姉、“ホラー映画の兄弟って気持ち悪いくらいみんな仲いいよね?”も、もうお前ら!まるで血の繋がってないたった今クランクインしたばかりの子役みたい仲良さじゃn……3人の子どもを育てる一家の大黒柱のオトンは「これからまだまだ働かないとな〜!!」なんて死亡フラグ立ちまくりだし、それを見守る微笑ましいオカン、妖怪専門じゃないきたろう演じる爺ちゃんと“認知症”の婆ちゃん、そんな余計なことを考える暇も与えぬ越してきたその晩から早速“サユリ”の亡霊が姿を現し3人の子どものうち長女の様子がおかしくなる……



むしろ駆け足的な速度で“よくあるJホラー”が展開されていく。ホラー描写はコワすぎ!?舐めてはいけません。ちなみに原作は未読なんですがどうやら原作ではサユリは少女の霊だそうですね??しかし今作では少女の姿から成長した大人の姿の2パターンで怖がらせてくる昼過ぎの劇場に中高生たちが学割とポップコーンを駆使しわーきゃー叫びながら見るのに相応しい真っ当なホラーが……



しかも今作は“R15”指定だったことを忘れてはならなかった!?予想を遥かに超えるスピードでサユリが“容赦なくバンバン人を呪い◯していく”展開はちょっと衝撃すら覚えてしまう。なんと贅沢な、あいやアメリカンホラーでもこんな早く死なないじゃない!?もう悲惨ったらありゃしないしばらく開いたお口アングリラが止まらない前半戦のラストは“衝撃の展開”すぎて言葉が……正直こんな残酷な映画だったなんて



やべえぞコイツ、ただの霊かと思ったら霊圧バリバリの特級過呪怨霊じゃねえかー!!!……そう諦めかけた瞬間















対特級過呪怨霊最終兵器彼女“BA-CHAN”始動__。





デデンデンデデン♪アイルビーバアチャン!?「貞子VS伽椰子」を応用した「“バケモン”には“バアチャン”ぶつけりゃいい理論」が偶発的に起こったといいますか、それまで認知症でボケていた婆ちゃんが?何の因果か突然武藤遊戯もビックリの“別人”級に人格が代わりファンキー加藤も太刀打ちできないファンキー過ぎるオラオラ系スーパーサイヤ婆ちゃんが降臨!?てかどっからタバコ持ってきたんだよ!!もう絶望→希望の落差激しすぎて耳キーンなるわ!?いやーもうそれまでの絶望なんだったのレベルの“地獄の前フリ”を終えた後半は怒涛の“復讐劇”。「サユリよ。次に地獄を見るのはお前の番じゃー!!!」とイワンコフばかりのそれまでただの孫だった則雄は覚醒した婆ちゃんの“完全なるベスト・キッド”へと変貌し、婆ちゃん直伝の“生命力大爆発術”を身につけサユリを陥れる準備をしていく



そう、死んだ悪しき魂に打ち勝つ秘訣は何か?魔術?祈祷師?エクソシスト?ゴーストバスターズ?いえいえ













(答え)“気”の持ちよう





これですよ皆さん!!!全ての病は気からって言うじゃない!?実態のない死んだ人間に“実態のある生きてる人間が負けるはずがない”いやーこれは力強いメッセージだぁー毎日たらふく食べて運動しろ!部屋を清潔に保て!毎日笑顔で声を出して笑え!ポジティブシンキングーー!!!“恐れるから”襲われるのだ。“恐れなければ”どうということはない__。もう笑っちゃうよこんなの。でもさ、“至極真っ当”なこと言ってんだよね?辛い時、何かに挫けそうになった時、後ろを振り向いてばかりじゃ始まらない。もう起きてしまったことは諦めろ。それより今すべきは“ひたすら前を向け”そして歩け。一歩でも前へ前へ前へ……ナニコレ“ホラー映画なのにめっちゃ背中押されて元気なるケイン・コスギ映画”じゃねいですか!?ファイトぉーー!!いっぱぁあーーっつ!!!



年長者の生命力は伊達じゃない。曲がった背中からは程遠いあまりに“大きすぎる背中”「何かあったら婆ちゃんが助けてやる。」……リンダハミルトンばりに背中預けたくなるこのたくましさ!?そんなサユリに“生命力バスター”で対抗する後半戦がとにかくアツい!!そして何より愛だ!セ◯クスだ!!おまん……



しっかしそれでも怯むどころか婆ちゃんをも潰す勢いで力を増していくこれまた最恐!?なサユリですが、それでも思わず同情してしまうような彼女にも壮絶な過去があったり、ラストも非常に感動的で「いい映画観たな〜!」と清々しい気分で劇場を後に出来る反面、“暴力には暴力で対応”という単純明快だけど少々の荒々しい解釈がR15の所以でもあるというか、まぁそんな綺麗事言ってたらヤラれるわけでし……ヤるかヤラれるかの世界ですからねッ!?このコメディとR指定のドきついさが見事にハイブリットした、早くも今年の“邦画No1”に入れたがる人も決して少ないはなんじゃないですかねー!!

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