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FREAKS フリークス 能力者たち(2018)

更新日:2020年1月22日


【原題】Freaks

【監督】アダム・B・スタイン、 ザック・リポフスキー

【出演】エミール・ハーシュ ブルース・ダーン レクシー・コルカーほか

【あらすじ】

7歳のクロエは、外の世界は危険だと父から言い聞かされ、外に興味を抱きながらも家の中で過ごしていた。ある日彼女は、父が寝ているすきに外出し、家の前に停まっていたアイスクリームトラックの老人と出会う。そして老人がクロエの祖父で母が生きていること、自分に不思議な力があることを知る。外出を父に怒られたのをきっかけに、クロエの特殊な能力が覚醒する。(Yahoo!映画より)





 
【感想(ネタバレなし)】

『隠居はつらいよ(ミュータントの場合)』

 




どーもどーも半開きの扉を念じて閉めようとするのが癖ですラーチャえだまめです「未体験ゾーン」!!いやーこれまたアース833から“異能力者”たちが出現してしまったのかそれともマグニートーがホワイトハウスを野球場で囲んでしまったのが原因なのか世界の“脅威”と見なされ見つかれば“即射殺”にされてしまう“フリークス”と呼ばれる特殊能力を持った者たちVS人類の壮絶な生き残りをかけた死闘の火蓋が2020年ココ日本でもきっておとされてしまったかもしれない【FREAKS フリークス 能力者たち】!!!あらすじだけでは“よくある異能力もの”と捉えられてしまいそうな本作でありますが















ホンマでっか?









ほぉ⤴これは一体どーゆー事でしょうか?「セカイ、サイコーオットトトトゲマース。」のUSJのCMでお馴染みハリウッドで一番標高の高い場所に自宅を構えハリウッド=世界を掌握したと言っても過言ではない世界のスティーブン・スピルバーグによるアメリカのクリエイター発掘リアリティショー「On the Lot」という番組で決勝戦まで勝ち残った新人クリエイター、ザック・リポフスキーとアダム・B・スタインという2人の新人監督が手を組んで制作したSF映画という……いやーこれはなんだかスゴそうじゃあないですか。だってあの“世界のスピルバーグ”ですよ?信じるか信じないかはアナタ次d



ちなみにこの「On the Lot」という番組調べてみたら2007年にたった3ヶ月間やっただけで13年経って言われてもねぇって話なんですが早くもメジャースタジオで次回作の制作が決定しているらしい、いずれにしろ“期待の新人”猛烈プッシュ案件であることが言うまでもないのかもしれません??



そこには一人の幼い少女がおりました。名前は“クロエ”。そのクロエの横にいるのは“父親”とおぼしき無精ひげの男。男は少女にしきりに何かを暗記させようとしていますあれこれって“異能力者もの”ですよね?さっきからクロエがずっと父親とおぼしき男と一緒に自宅に篭っている様子しか映らないのですが……?しかも男から「外はめっちゃ危険なんやで。」とか念押しされて完全に“仕込まれてる”しちょっとでも“外の世界”に憧れを抱こうものなら“お仕置き部屋”に閉じ込めるし、あれもしかしてクロエったら生まれてこのかた“一度も外に出たことがない”とかいうパターン?あれこれやってんなぁさてはこれやっちゃってるな
















「ルーム」×「Xメン」






さながら「ルーム」を彷彿とさせる(しかもどちらもオカンは超人笑)完全に“児童監禁事件”の臭いがプンプンしてしまう限りなくSF寄りのジャンルとしては“ドラマ”の方が濃厚なんですねー。もしかしたらこの男“本当の父親”じゃないんじゃないか…?なんて見ながら勝手に想像を掻き立てられてしまうまぁそんなことはないんですけども物語の“あらすじ”や登場人物たちの背景をあえて見せずに、一人の少女がわけもわからず“自宅監禁されている”事実だけをまず見せて、そこから徐々に物語の全貌や登場人物たちの関係性を描いていく。なかなか面白い演出ですねー。ただこのクロエという少女が何か人とは違う“特殊能力”を秘めた“才児”であることは確かなようで“室内で念仏を唱えないで下さい”の如く彼女が人に向かって何かを唱えると……あら、あらららららららら〜???それは“鼻”ではなくて“目”から血がつぅ〜っと……えーっとここはホーキンスですか?



なんだか色々“どこかで見たことあるような”流れになって参りましたが、いやそれでも個人的には結構面白かったなー、そんな感想であります。この映画結構予算的には“低”なのですが“SF×超能力もの”という名前だけでカネかかりそうなジャンルに対して本編のほぼ半分以上が“室内”で展開されたり、あと能力ものの定番“テレポーテーション”のシーンでテレポート能力を使う者がテレポート先にいる人物の前に現れる、という設定を描くのに実際にはテレポート先にいる人物が能力を使う者の前に現れる、という演出をとっているんですねー。見せ方を少し工夫してスタジオやロケ地を用意する手間を省き、テレポートシーンでも“同じ場所で撮影出来る”ようにしているワケなのです。個人的にはその演出自体が返って新鮮味を生み出していてそこも面白いと思いましたね。まさに低予算を逆手にとった手段というか、そういうアイデアが光る映画は無条件で高感度が上がってしまいます。



クロエに付きそう男に「スピードレーサー」「ジェーン・ドウの解剖」のエミール・ハーシュ、さらに謎のアイスクリーム屋のおやじに名優ブルース・ダーン……とキャストもまずまず、いやそれ以上にですよ?クロエを演じたレクシー・コルカーという子役の“渾身の演技力”がなかなかすごいんでございます。まだ7才くらいの子でしょう?もう既にキリっとしたなんとも端正な顔立ちというか、大人になったら絶対美人になりそうな予感しかないまだ幼いクロエが監禁生活を余儀なくされている光景がもう見ていてなんともいたたまれない気持ちになってしまうというか、可哀想でなりませんでした。それでもクロエはひとりでに能力を開花させていって、しかもその能力をそれまで無意識に使っていたところから“自分の意思”で操るようになり、その能力を“私物化”出来るまで成長していくのです。その姿を見事に演じているんですよねー。



そして生まれる前に山の中にある「施設」に連れて行かれたらしい“母親に会いたい”というクロエの一途な想い。これがまた見ていてグッと込み上げてくるものがあるといいますかクロエには人類とフリークスの戦いとかどーでもいいんですよね













ただ“母親の愛が欲しかった”






こんなまだ幼い子がこ、こんな事を……(泣)その為に己の宿ったチカラを使おうとする……果たしてクロエは母親に会えるのか。そうこう言っているウチに国際警察の魔の手がクロエに襲いかかります、クロエたちの運命はいかに??






 
【感想(ネタバレ)】




ラストのクロエのセリフが衝撃的でしたね。「また隠れ家を探しましょ」のスピードマザーの一言に「もう隠居なんてイヤ!!」これからはありのぉー、ままのぉー、姿見せるのよぉ〜、からの


















邪魔者は許さへんでぇ〜







彼女には一刻も早い“恵まれし子らの学園”の入学許可を与えたいコレがミュータントだろうがメタヒューマンだろうがインヒューマンだろうがタイタンズだろうがなんでもいいのですが要は人類不変のテーマ「虐げられし者との共存」これですよねぇー。そりゃヒーロー活動でもして辛うじてヒューマンに認められて成功するパターンも存在しますけどね、ヒューマンの立場からすればそれはそれは「恐ろしい」存在である能力者を受け入れるという決断自体、とても大変なことだとは思います。ただやはり「虐げられし者」の立場から考えると、んな綺麗事だよと、そう簡単に社会に認められるなんぞ、世の中んな甘くないんだよおおおおお!!だからこそ社会に敵意の目を光らせ、いざヒューマンが襲ってこようならば闘うことも必要なのだ!!…というマグニートーの自論もごもっともだなと、そう思えてしまうのであります。クロエの「向かう先」には暗い戦乱の世が待っているかもしれません、しかしそうでなければ生き残れない。この哀しき宿命に真っ向から挑む気満々のキリっと天を見上げて終わるラストがまあなんとも素晴らしいというか、バッドエンドなのかもしれませんがそれでも個人的には好きな終わり方でしたッ!!キリッ( ・ิω・ิ)



まぁ少なくとも思春期拗らせて人類滅亡を計画する「ブライトバーン」のガキンチョより私はクロエの方がよっぽど大人だと思いますけどねッ!!そりゃ父ちゃんと爺ちゃん殺されちゃあ誰だって世の中にブチ切れますよ!?そんな父ちゃんはC・ノーランもビックリの“時間操作”能力、爺ちゃんは“インビジブル爺ちゃん”というなんだよあんたら全員能力者だったのかよ!!…という話だったワケなんでありますがもうちょっと賢い使い方とか出来なかったのかなー、特に父ちゃんが警察の尋問を受けるシーンとか(なぜもっと早く手を打たなかったのか)



その警察は警察で“目がぁ〜!!目がぁ〜!!”な目から血を流したらその場で射殺とかあまりに極端というか問答無用過ぎて大地真央さんにもう言ってほしいですよね「アンタらに、“愛”はないんか?」まぁしかし上でも書きましたが子役のコルカーちゃんの演技力でだいぶ“助かっている”映画といいましょうか、逆にコルカーちゃんが凄いってことなのですが、アメコミでもない作品でしかも終盤までデーハーな演出もない地味ーヘンドリックスな作風ながら、なんとかドラマ部分で攻める感じは、キライじゃないですね。








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