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65 シックスティ・ファイブ(2023)


【原題】65

【監督】スコット・ベック&ブライアン・ウッズ

【出演】アダム・ドライバー アリアナ・グリーンブラット クロエ・コールマンほか

【あらすじ】

長期探査ミッション中の宇宙船が、小惑星帯と衝突して墜落した。乗組員のほとんどが命を落とし、船体は破壊され航行不能となってしまう。生き残った男ミルズは、どこかに切り離されたはずの脱出船を見つけ出すべく未知の惑星を探索する中で、コアという少女を発見する。実は2人がいるのは6500年前の地球で、恐竜を絶滅させた巨大隕石の衝突まであとわずかだった。(映画.COMより)




 
【感想(ネタバレなし)】

『恐竜の「アプデ」まだー?』

 




どーもどーも“シックスナイン”と読んだ皆さんこんばんはラーチャえだまめです。早速ですが本日はコチラの映画を拝見させて頂きました



ついにシリーズ完結した我らが「ジュラシック」大先生が結局のところ人間社会に恐竜を解き放ったまま丸投げして幕を閉幕したことを皮切りに??待ってましたとここへ来て“新たな恐竜映画”でNEWジェネレーションを起こしてやろうと、いやーこれはハモンド教授への挑戦状ですよ皆さん??考えてみて下さいよ今や「恐竜映画」と言われて思いつくのはただ一つ、93年から続く“「ジュラシック」だけ”これっておかしくないですか?もっと沢山恐竜映画があったっていいではありませんか!?独占禁止法反対!!我々はいつまで過去の栄光にしがみついてるんだこの脳内化石野郎!!!……と言う会合があったかは定かではないそこで立ち上がったのがアース65に住むカイロ・レンさん(39)でしたの巻【65 シックスティ・ファイブ】!!!



物語は6500万年前のカイロ・レンことアダム・ドライバーが病気の娘の医療費を稼ぐため難民?冷凍休眠した乗客を乗せた宇宙輸送船のドライバー(誰が上手いこと言えと)として宇宙へ旅立つも、小惑星と衝突する予期せぬ事故により船は未知なる惑星へと不時着してしまい……その惑星というのが6500万年前の“アース”だった、という……てえ、ちょっとまってちょっとまってドライバーさん














アナタ“地球人”じゃないんですね?





「何故“未来人”の設定にしなかったのか」コレなんですよねぇー。惑星ソマリス人という謎設定なのに“イングリッシュ・ペラ男”毎度思うがやっぱりこの“設定”には無理がある。いや別にそういう映画は沢山見てきたんですけどね、近未来的な“オーバーテクノロジー”を出すんなら確かに人類とは無縁の文明人という流れはわかる。けど唐突にブロンコビリーで売ってそうなよくある長ロープが出てきた時は流石に「いや地球人!」とツッコミですよ。否、未来人が地球を捨て未知の惑星に住むようになったとかさ、宇宙空間ならブラックホールに飲まれて6500万年前の過去にインタステラっても何ら不思議ではないし?別に恐竜の存在を知ってても知らなくてもなんら物語に支障もありませんし。ならせめてスポックみたいにドライバーの耳をピーンさせてくれたr…



すみませんいきなり脱線してしまいました。そんなワケでドライバーともうひとり事故から生き残ったNetflix映画「AWAKE/アウェイク」「ラブ&モンスターズ」に出演した子役アリアナ・グリーンブラットと共に危険な肉食動物がウジャウジャいる地球からの脱出を試みるのですが……













「本家」が「動物園」なら今作は「爬虫類館」でした






 




どうせ恐竜出すんならなんで“「本家」寄り”のデザインにしちまったんだよぉおおおー!?それ“旧式”だから!!今の小学生図鑑読んでごらんなさいよ!?「本家」はシリーズの違和感無くすために“あえて94年からノンアップグレードのデザイン”にしてんの!!それを何故“その配慮を全く必要としない”本作でも採用しているのか……これこそが最も「もったいない。」もしフワッとした羽毛の生えたカラフルな鳥型怪獣みたいな恐竜を出してくれていたら?史実のデザインを忠実に再現した“映画史上初”の作品として?それだけでも“高価値”がついたというのに……恐竜映画なんてそう量産されるわけじゃないし、次生まれるのは何年先になることやら……うーん非常に惜しいことをしたよ。まぁ我々の思い描くフォルムというのがまさに旧式だからそれに合わせた、という配慮とも解釈出来ますが……。



その恐竜ですが「本家」で散々テーマにしてきた“動物愛護”やら“人間の愚かさ”等は本作では一切関係ありませんので恐竜はただ2人の行く手を阻むだけの“化け物”としての存在でしかありません(故にほぼ肉食系しか出てこない)別に恐竜じゃなくても良かったかもね?出てくる種類も少なく「本家」より迫力等はどうしても“ミニマム”な印象を受けてしまうかもしれません。



がしかし「本家」を凌ぐ「ホラー描写」の出来は意外と良く“ホラー畑出身”の「クワイエット・プレイス」の脚本家スコット・ベック&ブライアン・ウッズ監督の手際の良さが際立っていると言っていい。この2人は以前何故か当時TOHOでゴリ押しされていた「ホーンテッド」とかいう何一つ真新しさのない超ビミョーなホラー映画を撮った2人でもあって個人的に端から期待はしていなかったのですが。本作は「本家」との“差別化”……と言ったら聞こえがいいが予算的な都合も踏まえた“人間ドラマ”に見どころあり。互いに「ファミリー」を失った者同士「喪失感」という共通点を通じて「絆」を深め、絶体絶命な状況下でも決して“生”を諦めず「生き延びよう」とあがく人間の強さ、みたいなものを主軸に置いております。「退屈だな〜。」なんて思ってもちゃんと最後には大型恐竜も登場する一定値のエンタメはありますのでご安心下さい!



また製作にあのサム・ライミ&ライミ繋がりの縁で楽曲は名サントラマンのダニー・エルフマンという謎に豪華な布陣。色々都合良すぎだけど登場人物たったの2人(+ホログラム)でようここまで物語引っ張った&93分という丁度良い尺の長さがお手頃感あって“たまにサラッと流し見したくなる「モンスター映画」”として充分なポテンシャルを秘めているのでは?しかしこれまで真面目な役から変わった役までなんでもござれな演技派なカメレオン俳優アダム・ドライバーがこんな中身のない(おい)SF映画に出演なんてちょっと意外でした。……カッコいいパパキャラを演じたかったからとか?子供を守る役とかみんな好きよな〜。

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